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『ダンジョン飯』第3話「動く鎧」感想 「アイツ魔物の話になると早口になるの気持ち悪いよな…」とても言い返せなかった


◆これまでの感想

◆ライオスに初々しい過去

ダンジョン攻略中、剣の鍔の細工を失くしてしまったことから物語は始まる。ライオスは別に気にしていないそうだが、ぼくはフィギュアでも小物パーツが破損したり紛失したりするだけでもショックを受ける神経質な人間なので、そういうドライ性は素直に羨めるなあ。

初々しい初心者時代のライオスとファリン。顔つきは今と変わらずなのだが、なんとなくな雰囲気だけでも現在と大分差別化されているのが地味にすごい。まあライオスなら鎧装備していないだけでも今より弱そうに見えるのだが。あとファリン出番少ないのにほんわかしててかわいいな。糸目キャラなのに。

うおっ、えぐっ!
蘇生可能な世界観だと分かっていながらも、先週までのコメディ重視な作劇とのギャップがすごい!蘇生できるのなら敵も全力でブッ殺しに行く鋼の精神が伝わってくる。『ウィザードリィ』もカント寺院の利用などで復活できるとはいえ、そんな感じで難易度高いからなあ。(絶対復活できるとは言っていない)

ライオス初の死亡。
…えっそこで回想おわり!?もっと見たかったんですけど!

まさか今週Aパート丸々過去話やるのかなと思ったらそんなことはなく、ライオス初死デビューな逸話で終わってしまった。いや死ぬのかよ!剣はそこでゲッツしたそうだが、なんてかっこつかない過去話なんだ!
うーんでもなんか良いなあ。「おれウィザードリィはここでいしのなかに入っちゃったんだぜ」みたいな笑い話だ。どちらかというと死にゲーなソウルシリーズに近いか?

◆ヨロイムシャムシャ

サブタイは毎回何がメシにしてターゲットなのか分かり易いのだが、今回は回想にも登場した動く鎧がターゲットである。ソウルシリーズにも登場しそうなやつだ。

とうとう鎧までメシターゲットに定めたライオスまじサイコパスだわー…
正直これまではそこまでガチのサイコパスとは思っていなかったのだが、とてつもなく共感し難いからこそサイコパスだと確信できるのだなとわからせられた。レッドドラゴン狩りが楽しみなセンシさんでさえ流石にノーセンキューである。正しい判断です。
鎧だなんて一体どのように喰おうとしているのだろうか。留め具の金具とかどんな味に期待しているというんだ。ライオス・トーデンなんて名前を捨てて則巻ライオスとしてガッちゃんと仲良く食ってペンギン村の平和を維持させるのだろうか。

そんなガチだからこそ、鎧たちの動向を探れるライオスのベテラン冒険者っぷりが冴える。他三人をこの場に任せ、彼一人だけ鎧たちが死守していた扉へ向かうわけだ。そこへ操っている奴がいるかもしれない。なあに、蘇生できる世界なんだ。死ぬつもりでソロで突入しちゃってもマイペンライ!

おっさんのパンチラ?とか誰得だよ!?
かといってぼくは別にマルシルのパンチラが見たいわけではないのだが…

明らかにボス!でもこんな奴本当に倒せるのか…?絶対ソウルシリーズで初見で殺されていいやつじゃん。

◆鎧の正体

今週は作画が独特なだけあってか、バトルシーンも見ごたえのある剣戟になっている。ライオスの剣が折れると「ちょっとこれやばくね…??」とガチの危機感を煽らせてくれる。

ボス鎧のデカイ殺陣にはカラサリスのような繭…というか。これを護っているそうだが…?

鎧の内側、隙間には軟体生物が忍んでいた!
一体ずつではザコだが、キングスライムよろしく集合体になれば、筋肉の役目を果たしていたのだ!もっと言うなら、鎧を操っていた中の人か?

ほおお~~~~~~~…このアンサーは全然予想していなかったなあ。今週ここから一気に面白くなりましたねえ!

タネさえわかれば調子こいてるように一転攻勢しててダメだった。流石サイコパス、メシのためならわからせてやがるぜ…!

◆鎧は食える

軟体生物の正体はまるでクラゲのようだ。
確かにこれなら食えそうだという確信が高まってきたのがすごい。厳密に言えば鎧そのものを食うわけではない。だが作中でも言われていたように、貝柱のようなものだと言われればすんなり納得させられる。今回のタネ明かしがすごく面白かったのも含めてこういう斜め上のアンサーは全然アリっすわあ。

だからサイコパスフェイスやめろォ!!

「アイツ魔物の話になると早口になるの気持ち悪いよな…」
「しっ よしなよ」

あっこれかぁ!!!!!!!
こうして元ネタ発見伝、前後の流れを把握すると納得の極みでしかなかった。ブレイバーンとは異なる生理的なアレっぷりを堪能できる。

鎧を皿替わりにしているの良いなあ。貝殻のようなものだが、鎧を食器にしたとも言えるわけで着目点が良い。本当に鎧を食ってる実感が増してくる。今週で既存の異世界系グルメアニメと差別化を図れたのではないだろうか?

ところでこのおかたづけシーンが地味に平和的で好き。

剣が折れたので改めて新しいものを回収したら、ミギーみたいな軟体生物が寄生していた上にナレーションが仲間判定していた。えっ、いざというときに役に立つ奴なの!?

◆これまでで一番トリガーらしかった

今週でようやっとエンジンがかかった。要するに今までで一番面白かった。
1話2話の短編数本立て形式もあれはあれでいいのだが、今回は「鎧」というどう見ても「食」とは無縁な存在から「食」へ線を繋げていく過程が面白く見入っていたのが強かった。「ほんとに食えるんだ!?」という衝撃も含めてだな。

あと今週は今までで一番トリガーらしい躍動感あふれるかわいい作画をしていたのもポイント高い。上手く言語化できないのだが、トリガーはわざと作画を崩している。もうこのシーンとか露骨に崩しているもんなあ。

特にこのへんのマルシルの作画が実にトリガー風味。
1話2話と比べてみると、硬さを崩して丸みを帯びた作画になっている。『キルラキル』も1~3話が最初からクライマックスなクオリティから一転、4話のギャグ回で大分作画を崩していたが、ソレに近い感じだ。好みは分かれそうだが、ぼくとしてはせっかくのトリガー制作なんだからもっと好き勝手やって大歓迎のスタンスである。マルシルもっとかわいくなったし。

変顔とトリガーの相性ばつ牛ンだな!

このへんのスピリチュアル演出もなんとなくトリガーっぽいなあと思ったクチ。いや原作もそうかもしれんけど。ほんとうのほんとうになんとなくです。

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