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戸籍で先祖を調べる

2年ほど前からライフワークとしていたことがある。それは、自分の関係する直系親族の戸籍を全て調べること。自分のルーツを知りたくなったのだ。

集めた戸籍

約6cmの厚み。これが集められた戸籍の全て。約7万円かかりました。高い。
戸籍の調査は面白い! そして、やるなら早く実行に移した方がいい。なぜなら、祖父母等の親族が亡くなってしまうと、詳しい話を聞ける機会を失ってしまうからだ。言語化されていない情報は多い。

調べると古い戸籍は1700年代後半の記載まであった。約300年前のご先祖を知ることができた。

私が集めた戸籍を管理していた自治体

【関西】
・大阪市
・東大阪市
・豊中市(大阪府)
・京都市
・東近江市(滋賀県)
・印南町(和歌山県)
・神戸市
・丹波篠山市(兵庫県)
【関西以外】
・香川県さぬき市
・岡山県笠岡市

破棄されていた戸籍もあった。そして父母ともに先祖が、ほぼ関西人。
どこの自治体も個性があるが、いずれの窓口でも親切に系図を詳しく教えてくださった。なかには簡易な家系図を書いて説明してくれたこともあって、大変ありがたかった(なにせ、江戸時代になると親子で同じ名前にしていたり、養子縁組を繰り返していて、ややこしくて仕方がない。)

うちの家は、代々商売人が多い。しかも店を継ぐわけではなく、親、いとこも含め各自それぞれ得意な分野で起業している。サラリーマンは私、母、叔父さんの3人ぐらいしかいない。調べてみると、先祖が近江商人だったり、船場商人だったりして非常に興味深い。

調べ方

近年で、最も画期的な話は3月1日から戸籍の広域連携が開始されたこと。私は糸を辿るように各地の市役所窓口を訪問して戸籍を集めた。そういった作業も、今後は広域連携のおかげで簡単に戸籍が辿れるようになって簡略になるはずだ。まずは自分の戸籍のある自治体に行って、遡れるだけ戸籍を取ってもらうと良い(ただし、財布に余裕をもって。1万円越す時も余裕であるので)。

あと、3・4月の住民移動が多い時期を避けること!
市民課の窓口は春に大繁忙期を迎えるので、夏頃に行くのが良いと思う。先方も時間に余裕があれば、丁寧に教えてくれたりする。

完成した家系図

直系のみver(氏名は個人情報の塊なので削除した)。
先祖の歴史は、歴史と密接にリンクしていて面白い。調べ終わったら、国立国会図書館のデジタルコレクションを調べるといい。名前で検索すると、紳士名鑑に載っていたりして、さらに詳しい情報が得られたりする。

戸籍を手に、親族に話を聞きに行ってもいい。

祖母の生涯

父方の祖母の生涯も、日本の歴史を見ているようで興味深い。

・戦前に和歌山県印南町で生まれる。
・昭和15年に父が死亡(祖母当時6歳)
・昭和21年昭和南海地震で被災。津波から高台に逃げて一命を取り留める。
鉄砲注射(予防接種の注射器使い回し)によりB型肝炎に罹患
・姉たちは女学校に行くも家が零落。祖母は大阪船場に丁稚奉公に出される。
・船場奉公先で祖父と出会う
・大阪中之島周辺で喫茶店を営む
・姑の介護で苦労。世話になった天理教に入信。
・時は区画整理真っ盛り。(祖父が)土地を持っていた関係で3度立ち退きに遭う
・北新地のママになる
バブル到来。1億円の家を建てる
・先物取引で大失敗。数億の借金が嵩み、全て売り払って公営住宅に転居。
・B型肝炎により死去

戦後の混乱と、高度経済成長の香りが漂う。
母方の曽祖母は「花火は焼夷弾を思い出すから嫌い」と言っていたし、祖母は「遊び道具がないから髑髏しゃれこうべを蹴って遊んでいた」と話していたり、見身近な親戚たちにも生々しい戦争の跡があった。もっと話を聞いておけばよかったと悔やんでいる。来月は、面識がない86歳の大叔母さんから話を聞けることになった。

やるなら、早くした方がいい。

余談ついでに、最も古い祖先を調べていると北条氏に辿り着いた。
祖母は「みんな辿れば、どっかで源氏・平氏・橘・藤原に行き着くのサ」と言っていたが、まさか自分が平氏に関連があったとは。にわかに歴史が身近になってきて、今さら高校生の日本史テキストを読み直している。

戸籍をみれば、先祖が分かる。

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