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シン・実際の設計

Xでこれはシン・実際の設計だとある人から評された一連のツイートを置いておきます。

構想段階

設計に着手するときはまず仕様がある。仕様に基づいて構想を練る。 あれはどーしよー?これはどーしよー? 色々と考えながら構想を形(構想図)にしていく。アイディアをゼロからイチにするこの過程は大変に楽しい。 構想が固まって詳細な図面を描き出すと色々と構想に修正が必要になる 1/13

出図まで


修正しながら組立図として仕上げていく。 この過程も楽しいけれど段々と細かい作業が増えてきて面倒くさいことも増えてくる。 組立図が完成してバラシ作業に入り一個一個の部品図(加工図)を描くのはもう大変に面倒くさいしこの辺になると納期、出図期限が近づいて焦る気持ちが出てくる。 2/13

出図後は・・・


ぎゃー!納期がー!という思いを心に秘めて加工図を仕上げる。 そして面倒くさいの極めが出図作業。図面を印刷して各部品の購入数をまとめた手配表を添えて手配に回す。 やっと設計が終わったと一安心していると電話が鳴る。 「○○の図面のここの寸法ですがー」 問い合わせである。 3/13

電話嫌い

新たな設計に着手するも日々かかってくる問い合わせの電話に対応する。 「寸法抜けとか、ちゃんと検図しろよ。」 仰る通りである。ぐうの音も出ない。しかし完璧な人間も完璧なCADもない以上、ミスや抜けは起こるもの。 日々の問い合せ電話にあたふたする。 面倒くさいししんどい。

ほっと一息

ある時からパタリと電話が来なくなる。 「お、これでひと段落ついたかな」 と思う間もなく受け入れから電話がかかってくる。 部品が納品され始める。確認である。面倒くさい。もうすでに新しい設計を進めているが合間に呼ばれる。非常に面倒くさい。 一通り確認が終わるとコーヒーで一休み。 5/13

干渉しないで・・・

するとまたまた電話がかかってくる。 「ここどうやって組むのー?」 現場である。組立の打ち合わせにいく。 ここはこうです。ああです。ここの精度はあーでこーで。 よし。これでもう大丈夫。と思って事務所に戻り新しい設計を進める。 しかしまた電話が鳴る。 「干渉して組めないよ?」 6/13

三現主義

現場で現物を見て現状を把握。3現主義ってやつだ。 対処を指示して図面をΔアップ。更新した図面を出図して手配に回す。後のためにミスった内容をエクセルに記録しておく。 非常に面倒くさい。 なぜ出図のときに気づかなかっただー?! 後悔先に立たず。 7/13

ありがとう

そもそも後悔なんてしている時間はない。現場は待ったなしで動いている。 問い合わせがくるたび対処と指示。だんだんと電話がかかってくるのが憂鬱になる。 だけどそんな様子は微塵も見せず職人さんにお礼を言う「教えてくれてありがとうございます」そうしないとフィードバックこなくなるからね 8/13

奴が来る


そうこうしているうちについにあの時がやってくる。そう、出荷前検査だ。 「お客さんが来るぞー!」 何人くる?どういう立場の人?検査要領書は何部必要?書類作って事前の自主検査確認しなきゃ! とても面倒くさい。 9/13

いつもニコニコ笑顔

「ここの操作はどうするんですか?」 「これがこうなった場合はどうなりますか?」 「間違えて反対向きにしたらどうなりますか?」 「ここが開いたままだと?」 「ここカバー付けれない?」 いつもニコニコ笑顔で応対。 とても面倒くさい。 10/13

マシーンになる

指摘いただいた点を使用範囲内のものと範囲外のものに分ける。範囲外のものはコスト見積もって営業に預けて別途相談。 範囲内のものは作図して出図。 ここまでくるともう面倒くさいとは思わない。 ただただ無心に図面を描いて出図作業を行うマシーンになる。 11/13

次の案件へ

出荷日が決まる。 現地工程が決まる。 現場部隊が前乗りで墨出しにいく。現場で組立が始まる。 こちらはこちらで完成図書を作成。いまだに紙に印刷して提出。面倒くさい。 完成図書を出したらもうこの機械のことは頭から離れて、次の面倒くさい設計に向かっているのである。 12/13

一人前の○○設計者

いいかい学生さん? 設計なんてそのほとんどが面倒くさいものなんだ。でもその面倒くさいことも含めて楽しめるようになったら、一人前の変態設計者だよ。 13/13

エピローグ

プルルー。 電話が鳴る。 ガチャ! 営業「お客さんのところで装置トラブったみたいっす。」 設計「俺たちの闘いはこれからだー!」 to be continued あ、おはようございます。

おわり

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