最近の日記、健康な魂と引き換えに

どれだけ楽しくても幸せでも健康でもこの薄ら死にたい感じが消えることは一生ない。
物心ついた時から、私のあらゆる感情の中で最も複雑な恥ずべき感情があり、たぶんそのせいだと思う。
たくさんの矛盾した感情がひとつの邪悪な生き物みたいに心の底に住みついていて、それをいまだにうまく言葉で説明することができない。仮にできたとしてもとても誰かに話せるようなことではないが。とにかく幼少期から私だけが大人になれないまま盛大に拗らせてしまっている感覚があり、まあでもどうすることもできないので死ぬまで隠したり自分を騙したりしながらうまく付き合っていくしかない。
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世の中は言葉遊びで溢れていて、私はリアリストであるからそれに若干うんざりしている。親ガチャという言葉が嫌いだとかどうでもいいんだよ。なぜ今言葉の良し悪しの話を始めるんだ?全然分からない。いやわかる。彼らは言葉を単なる道具として扱っているわけではないからだ。なんか言霊とかも信じているかもしれない。しかしあくまで現実的な話をする場面において、いちいち言葉の選び方にケチをつけることにいったいどれだけの意味があるんだろう。
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短編小説をnoteに書いていた方がいつの間にか記事を全削除してしまっていた。彼(彼女かも)の書く文章が本当に大好きだったのでかなり寂しい。あれだけずっと読んでいたくなる文章にはなかなか出会えないので、せめて残しておいて欲しかったが何か思うところがあったのだろう。いつかまたどこかで文章を書いて欲しい。あなたには本当に才能があるので。
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こないだふらっと飲み屋に入ったら、店主が言語学専攻、隣のお客さんが数学専攻でかなりアカデミックな話で盛り上がった。一般に、酒場とアカデミックが同居すること自体稀なのだが、それに加えて私の偏った趣味ににぴったりとマッチした分野だったので奇跡みたいだった。フラットランド(という二次元の住人の世界を描いたマニアックな小説)を読んでいる人に初めて会ったし、人と無限論やトポロジーの話をしたのも初めてだった。向こうもわりと驚いていた。久しぶりに心が動く音がした。
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今、労働に対する意欲がかなり下がっている。本当に働きたくない。古代アテネの男たちは、労働は奴隷にまかせ、家事育児は妻にまかせていたので何もやることがなく、日がな一日広場に集まっておしゃべりに興じていたそうだ。人類史のどこを見てもそこまで暇な人種はいない。何しろ暇ゆえに哲学という分野が発展するくらいだから。間違いなく人類史上もっとも幸福な人種だろう。あ〜いいなぁ。古代アテネの男たち。まあいくら時間があってもNetflixも漫画もYouTubeもないんじゃなぁ。
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昨日恋人と共通の友達と3人で飲んだ。この共通の友達のことが私は本当に好きで、ずっとファンなのだ。なんというか、魂が健康なのである。人間てある年齢に達すると、もしくは一定以上の経験を積むと、少しずつ魂が汚れていくじゃないですか。それが一切ないの。育ちがいいってこういうことなのかなあ。彼女みたいになりたかったと本気で思う。そしたらもう少し誰かを幸せにすることもできたかもしれない。
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発表当初から2年くらい待ち望んでいたゲームがついに今年の夏に発売されるようだ。今のところ一番の楽しみはそれです。猫になってサイバーパンク世界を旅するゲーム。もうそれだけで大好き大好き♡なのに世界観とか街の描写が全てにおいてドンピシャすぎて私の中でのベストオブゲームになる予感がプンプンする。サイバーパンクってなんでこんなに魅力的なんでしょう。はぁ楽しみ…ほんとに…
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どれだけ楽しくても幸せでも健康でもこの薄ら死にたい感じが消えることは一生ない。いままでもなかったしきっとこれからもない。
でも、薄ら死にたいまま楽しく生きるということは可能だ。あぁもう。

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