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日記

 あかるいのにさみしいよる。紅茶を淹れてもお風呂にアロマを入れても満たされない。たのしいうたは過ぎ去ってゆくばかりだから、震えたこえでうたう影のある曲ばかりイヤホンを通して聴いている。似ている波にゆれて、ゆれて、ゆれて。涙を溶かして。虚に時間を溶かしているだけ、なのだけれど。

 8月前半は、大学で独りピアノと対峙してはバイトに向かい心身ヘロヘロで自信をなくして気づいたら寝落ち、の繰り返しだった。何も生み出せずに足踏みしているようで、焦ったくてたまらなかった。それで、今まで超内向的で人との関わりを怖がっていたけれど、ワクワクするものには飛び込んでみようとひとつ心に決めた。絶対今までなら逃げ惑っていた尊敬する方からの誘いはなるべく断らなかった。目紛しくって本当に楽しかった。東大卒のピティナ2位の方が目の前でどぶろっくを弾いていたり、一生関わることのなさそうな憧れの方といつの間にか友達のようにご飯たべていたり、昔横浜で働いていたホテルラウンジのような素敵なジャズバーでワインやカクテルを飲んでいたり。よくわからない、もう全部酩酊していたときの夢の話のような現実で目紛しい。久しぶりにちゃんと日常が、楽しい

 幸せだけれど、なんかずっと虚で憂鬱な気分が拭えない。見えないように蓋をしているだけ。きっと、全部虚像の上で成り立っていて、どこかすぐに消えてしまうと自分が一番理解している。緑黄色社会が聞けない。足元をながんでは空を見つめる夜。飽く生活。


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