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MAD RAT DEAD

※ストーリーのネタバレ無

日本一ソフトウェアから2020年10月29日に発売された
リズム×横スクアクションゲーム。

◆公式サイト:こちら
◆クリア時間:7時間半ほど あくまでシナリオクリアのみ

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まず最初に、メッチャクチャ面白かったです…!
絶対シナリオのネタバレを踏んではいけない類のタイトル。
※本作はCero:Cなのでご注意を!ややエグイ表現含

この作品を知ったきっかけは、9月末ごろにたまたまTLで体験版のプレイ動画が流れてきたのを見たのがきっかけ。TL警察しててよかったァ~!
あんまりにもステージ内BGMがツボだったので一瞬で惹かれました。

普段は「体験版をやる事でいざ製品版で遊ぶ時に初見の衝撃が薄れちゃうのは勿体ないから、発売日まで我慢して待つ!」と体験版自体に対する若干の本末転倒な考え方があるせいで体験版に触れる事はこれまでほぼ無かったのですが、今回はぶっちゃけ値段を見て日和ってしまい(フルプライス!)
悩んだ末体験版に初めて手を出しました。
結果として案の定自分のツボをドスドス突いてくる要素がてんこもりで、そこからずっっと発売日が楽しみで当日は0時になった瞬間から遊び始めました。


ゲームシステム

BGMで流れている曲のテンポに合わせた拍のみでキャラクターが操作できるシステム。
最初はクリプトオブネクロダンサーの横スクロールアクション版みたいな感じかな?という意見が多く自分もそうだと思っていましたが、ステージによってBPMが全く異なりそれによって難易度を調整するような作りや、休符が挟まれたり曲中でリズムが変わったりと、実際に遊んでみるとあまり類似したような印象はありませんでした。

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難易度はノーマルとハードの2種類ありますが、ハードモードでは曲のメロディラインに合わせて入力するノーツが時折追加される仕様になり難易度が跳ね上がる。
(↑画面下の赤いノーツがそれ。連続する赤ノーツを全て入力しないとキャラクターは動かない)
ノーマルの時はストレートにアクションゲームとして遊べますが、ハードでは音ゲーの側面が強くなってくるという印象の差は新しい上に二度おいしいですね。
かといってノーマルが簡単かというと全然いや普通に凄く難しい…!
特に中盤以降のステージギミックや初見殺しな敵の配置等、わりかし死に覚えゲーだったように思う。
個人的にはキーコンフィグが出来ると嬉しかった~!


演出

正直このゲームの1番好きだった部分がどこだったかと聞かれると真っ先に演出面だと答えると思う。それぐらいには衝撃を受ける場面が多かった…!!
シナリオのネタバレにならない部分のみ書いていきます。

①ゲーム起動直後の導入
OPやタイトルおよび企業ロゴや注意書きテキスト等、従来最初に入る表示一切無しで質問から始まる。内容も意味深なものばかりで、これは何の為の時間なんだろう…?!と恐る恐る答えていくとそこでようやくタイトルが表示される。
こういうゲーム立ち上げた直後からその作品の空気感に一気に引きずり込まれるような感覚に陥る仕様が入った導入凄く良い。

満を持してロゴ出るところでも世界観に則してちょっとした手が入ってる所がニクイね!


②唐突な無音
上の動画内にも表記がありますが、このゲームはヘッドフォンでのプレイ推奨のため私もちゃんとつけてプレイしていました。
チュートリアルステージの終盤、神様からとある能力を授かる為に主人公がムネに手をあて主人公自身の心もとい心臓に語りかける場面があります。

それがうまくいき、能力を授かる瞬間…!
それまでずっとノリノリの曲がかかっていて思わず体も揺れながら既にハイテンションになっていた中で急に無音になります。
画面には心臓を模したデザインの時計が出現して、

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ヘッドホン装着してる環境+音量の落差も相まってその無音の時に自分自身の心臓の音が聞こえたんですよ。
視覚と聴覚があまりに一致して、本当に鳥肌が立った。
あと思ったより心臓の音が多分普段より早くなってて(ああ今物凄くドキドキしながら楽しんで遊んでる、もう私はすでにハマってるのね…)としみじみ気づかされた。まだチュートリアルステージなんですが…

ただこれについてはヘッドホンの種類やそもそものゲーム音量・周囲の環境等によって感じ方は全く異なると思うので、ここまで日本一ソフトウェアさんが想定して開発してたかどうかは若干分からない。
もしそうじゃないとしても、ゲーム外で起こる要素まで使ってプレイヤーに与える体験をデザインするという手法に気づかされ可能性を感じた。勝手に。しかもそれがプレイヤー自身の心音って!メチャクチャオシャレ過ぎんか?!何かの機会で自分もそういう要素を取り入れた作品を作ってみたい



③BGMの入り方
これはTwitter見ていると他の方もピックアップされている箇所なので
今更感がありますが、各ステージの冒頭で流れるデモの時に後ろでBGMのイントロがループで流れます。デモを見終わるとそのままBGMもメロディに繋がるようになっていて、ストーリーを描くデモとそれ以降のアクション部分でテンションが途切れないシームレスな仕様になってます。気持ち良~!
みんな大好きシームレスなBGM展開。

あと曲名が毎回ステージ冒頭に画面右上に表示されるんですが、ストーリーに物凄く寄り添っていて端的でありながら凄く上品な言い回しが多く毎回曲名が出るたびに呆気に取られてました。
Mini Moon』と『Rebirth』はシナリオの展開も相まって威力が特に高かった…改めてゲームは総合芸術なのだなと痛感させられます。曲単体で聴いても勿論かっこいいし好みなんですけど、ゲーム内でそこに至るまでの流れがあるからこその情感が溢れてやまないような感覚がたまらん!

曲数かなり多かったと思うのですが、どの曲も世界観を崩していない上で三者三葉で何度も聴きたくなるキャッチ―なメロディラインが本当に魅力的。作曲された方々の手腕も凄まじいですが、これだけの曲をどういう発注と監修でサウンドディレクターさんがまとめ上げたのかも不思議で仕方ない…

konozamaをくらいたくなくてダウンロード版にしてしまったけど、サントラ付き限定版を買うべきだったと強く後悔しています、、

それと、もはやマッドラットデッドのBGM演出とは全然関係ない話なんですがゲームの曲って数年経ってから聴くと当時プレイしていた時のゲーム内外含めた思い出や感情が瞬時に蘇るので本当に好きだし音楽の強みをまざまざと感じる。個人的に他のセクションに比べて特に劣化が少ない印象があります、自分がサウンドに長けてる訳じゃないからかもしれないけれど…。


④シナリオ
な~~~んにも書けません!!
どうか気になった方は何も見ず調べずプレイしてみてほしい。
話が進むたびに「このあとはこうなるのかな?」という予想がことごとく覆され、自分が当初想像していたエンディングより遥かに切なくてご都合展開もなく地に足がついた内容で、それでいて何の申し分もないハッピーエンドだったと思います。


個人的にちょっと気になったところ

なんだか偉そうな事を書き連ねてしまっていますが後々自分で思い返す用のメモ書きです、ほんとスミマセン…;v;

■敵ホーミングの判定が少し分かりづらかった
 →ただ曖昧にしているからこそごり押しプレイで助けられた場面もあったから一長一短でもある、悩ましい。。
■キャラのデス~巻き戻し設定 の間の時間が体感やや長かった
 →自分のようなよわよわプレイヤーは数えきれないぐらい1ステージ内でミスりまくるのでスピーディーにやり直せるとストレスが多少緩和されそう
■お値段
 →ボリュームを考えると少しおたかめな気がする


最後につらつらと

今回マッドラットデッドが凄く面白かったので同じディレクターの方が制作されている夜廻も近いうちプレイしてみます。
そういえば発売前日に日本一ソフトウェアさんの公式youtubeチャンネルで
発売記念を兼ねてゆるっとした特集動画が上がっていたので見ました。

動画内で今作ディレクターを務めた溝上さんが、
「このゲームは普段自分がアクションゲームで遊んでる時にBGMに合わせて動くのが好きで、ならもうそもそもそういうルールのゲームを作ったら面白いんじゃないか?という発想から生まれた」と仰っていて
そういう部分からも新しいコンテンツって生まれるものなんだとちょっと目から鱗でした。
なんとなくゲームは既存のルール同士の掛け算で企画をまとめる事が多いものと認識していたから、普段の自分のゲームで遊ぶ時のちょっとした趣味やこだわりからもアイデアって拾えるんだなぁ
ちょっと自分の思考が凝り固まっていたのにも気づかされたりして、
というかそういうの抜きにしても発売記念動画は登場されている社員さん&社長さんがみんなとにかく楽しそうで見ていて面白かったです。

以下知ったような顔で語るのは非常におこがましい事とは自覚した上ですが、少しだけゲーム業界で働いた事がある身として新規IPのタイトルを製品として発売までこぎつける事がどれほど鬼門かは少しだけ肌で感じた事があります。発売しただけでも凄いお話だと思うのですがその上こんな本当に、本当に素敵なゲームをユーザーとしてプレイできた事が幸せです。
改めて、発売おめでとうございます…!;~;

ハードモードでもクリアできるように頑張ろね・・・・・( ˘ω˘ )

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