NHK「わたしはやっていない 村木厚子 無罪までの454日」を観て

村木厚子さんが、障害者のための郵便の割引制度を悪用し、嘘の公文書を作らせたとして逮捕、そして長期に勾留されたのが2009年。

もう11年もの時が流れている。

その後無罪を勝ち取ったことも知っていたが、なぜ誤認逮捕にいたったのか、取調の内容はどうだったのか、などについて詳しくは知らなかった。

今回NHKのアナザーストーリーズ 運命の分岐点にて、とりあげられていたので興味深くみさせていただいた。

誰かの訴えに基づいて逮捕されたのではなく、大阪地検特捜部自身が立件したケースということで、組織のメンツもあり、有罪で当たり前として地検が描いたストーリーにのっとった取調が進められていく。

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誰とも連絡がとれず、ただ1日中、検察官から一方的な取り調べを受ける。
それもまったく予期もしていない内容で。

前日までは、普通に暮らし、むしろ地位ある立場で活躍していた人が
一日して人間が無力になる」。

想像するだに恐ろしい。

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村木さんはこの経験を経て、旦那さんとともに若い女性や少女に寄りそう「若草プロジェクト」を立ち上げたとのこと。

この番組内では、映画監督の周防監督も登場し、取り調べの可視化などに取り組み、いわゆる警察・検察の改革にまつわる話にも内容が及んでいた。

この当時よりは、警察や検索の取調もマシにはなっているのだろうが、それでも完全に改革されたとは到底思えない。

少しずつであったとしても、歩みを止めることなく改革を続けていってほしいものである。誰でも、ある日突然その立場に置かれることがあるのだから。

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