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「ノスタルジア」観てきました

昨日からBunkamuraル・シネマの仮移転先の渋谷宮下で始まりました。
下の階の電器店の喧騒とは裏腹に落ち着いた内装で東急本店の隣にあった
文化村の雰囲気がそのままで安心しました。
館内も広々としていて名画座とは一線を画した感じで何よりも座席の前後の間隔が広くとってあって、通りやすいのはよかったです。

と前置きはこのくらいにして、映画の方は想像以上に分かりにくかったです。難解な芸術映画という感じでした。

イタリア中部トスカーナ地方、朝露にけむる田園風景に男と女が到着する。モスクワから来た詩人アンドレイ・ゴルチャコフと通訳のエウジェニア。ふたりは、ロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を辿っていた。18世紀にイタリアを放浪し、農奴制が敷かれた故国に戻り自死したサスノフスキーを追う旅。その旅も終りに近づく中、アンドレイは病に冒されていた。古の温泉地バーニョ・ヴィニョーニで、世界の終末が訪れたと信じるドメニコという男と出会う。やがてアンドレイは、世界の救済を求めていく…。

「ノスタルジア」公式サイトより抜粋

タルコフスキーの映画を観るのは初めてで、何の知識もないままだったので、映像美に圧倒され、最後の衝撃的な展開に驚いているうちに終わってしまったのですが、幸い上映後にロシア文学者の沼野恭子先生の解説があったので、何とか穴を埋める事ができました。
それによると、1983年に撮られたこの映画はロシアへの郷愁(ノスタルジー)というテーマで、ウクライナ人であった監督がこの映画を撮った後に亡命したという事実が現代に繋がっていて、色あせていないそうな。
監督の父親はアルセーニイ・タルコフスキーという詩人で、亡命せずにウクライナに残ったそうです。監督は父である、この詩人をリスペクトしていてこの映画の中では、2回彼の詩を読む場面があるそうです(気がつかなかった。)
そして最後の世界を救済する為にドメニコとアンドレイがやった衝撃的な事実とは?観てのお楽しみとしましょう。イタリア人通訳エウジェニアの美しさも際立っていましたしイタリアの温泉が混浴なのにもビックリでした!

多少の知識を仕入れて行かれた方が眠くならなくていいかもしれません。
それではまるで私が居眠りをしていたみたいではありませんか⁉
若い世代も沢山来ていて¥900のパンフレットやポスターが飛ぶように売れていました。全国展開されています。
ザジフィルムズさん、やったね!