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オーバー

電車で隣り合った人も
暦通りの街の賑わいも
なにも変わらない

みんなをいなくして
ひとりで道を歩きたくても
それは出来ない なので

人と人 街と街の間に挟まれながら
与えられた寂しさをくるんで温めていた
いまここで泣かないのは
その形を変えないように大事に
壊さないようゆっくり持ち帰りたいから


翌日はよく晴れて
白とグレーの大きな雲が地平線に沿って照らされていた
これが胸に沁みてくるのは
何かがひとつ終わって少し疲れたのかもしれない


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