除草剤の上手な使い方
暖かくなりはじめ、段々と草が生えてきて、困っている方も多いかと思います。
友人やお客様から、雑草や除草剤について相談されることが、多々あります。
今回は、除草剤の特徴やその使い分けをお伝えしたいと思います!
大きく分けて2種類
〔液体〕
液体のタイプは、みなさんの一番イメージに近いものと思います。
液体の中でも、大きく分けて、薄めるものと薄めてあるもの、そして、根まで枯らすものと表面だけ枯らすものがあります。
手軽にかけられるのが特徴です。
〔粒剤〕
粒剤タイプのものは、直接地面に振り撒いて、土に浸透させて、雑草を枯らすものです。
比較的、液体のものよりも、効果は大きいです。
特徴・使い分け
〔液体 薄めるタイプ〕
・広い面積をかけたい
・大量に使いたい
・倍率を調整して濃くかけたい
・1年に定期的にかけたい
・大きなタンクや動噴を持っている
こんな方には、薄めるタイプがおすすめです!
薄まっているものに比べ、散布面積から考えると、お安くなります。
〔液体 薄めてあるタイプ〕
・狭い面積をかけたい
・年に1回かけるかどうか
・保管場所に困る、使いきりたい
・普段は、草取りをしているが、一時的に使いたい
こんな方には、薄めてあるタイプがおすすめです!
希釈倍率を考えずに、買ってそのままかけられるので、簡単です。
〔液体 根までor表面だけ〕
こちらは、ある程度目的によって変わります。
できる限り、根絶やしにしたい方は、根まで枯らすものを、急なのり面や土壌に除草剤の成分を残したくない方は、表面だけ枯らすものをおすすめします!
最近の液体の除草剤は、土に入ると、薬剤の成分が分解され、土壌に残らないものがほとんどですが、やはり、微量ですが、残留してしまうこともあるらしいです。
また、根まで枯らすものは、効果が出始めるまで、1~2週間ほどかかりますが、表面だけのものは、おおよそ1週以内には効果が出始めます。
〔粒剤〕
・周りに樹木がまったくない
・砕石や砂利しかない
・その場所で作物や樹木を植えない
・とにかく一番強いものを使いたい
そんな条件や考えの方は、粒剤がおすすめです!
液体のものに比べると、やはり、効果は絶大です!
ただ、土に浸透させ、雑草に吸収させて、枯らすので、効果が出始めるまでは、時間がかかりますが、比較的長持ちします。
しかし、土に振り撒いて使うので、近くに樹木や農作物がある場合は、使用を避けたべきかと思います。
除草剤の失敗例
〔case.1〕
『弱っている木の根元まで除草剤をかけたら、枯れてしまった!!』
基本的には、樹木の状態に関わらず、樹木の近くでの除草剤の使用はおすすめできません。
樹木の周りは、手で取ることをおすすめします。
〔case.2〕
『仕切りがしてあったので、樹木の近くまで粒剤を撒いたら、樹木がかなり弱ってしまった!!』
前述した通り、樹木のある場所の粒剤タイプの除草剤は避けてください。
仕切りといっても、下を通って、外まで根を張っていることが多いです。
根から除草剤の成分を吸収し、影響が出てしまう恐れがあります。
〔case.3〕
『生垣の中の雑草に直接、液体の原液を塗ったら、その周りまのツツジが枯れてしまった!!』
原液をしつこい雑草に直接塗り、枯らす方法はありますが、草の根と木の根は、絡まっていることもあります。
原液ほどだと、成分が強すぎて、吸収した雑草から、触れている木の根から、樹木に影響が出てしまうことが、たまにあります。
〔勾配に注意!〕
こちらは、粒剤タイプの場合に意識してもらいたいことですが、敷地の表面排水の勾配についてです。
簡単に言えば、雨が降ったときに地面を流れる水の方向に注意するということです。
あまり馴染みがなく、考えたこともない方もいるかと思います。
粒剤の除草剤を撒いた際、水の流れの下方向に樹木や農作物がある場合、雨で除草剤やその成分が流れてしまう恐れがあります。
そちらも念頭に置いて、散布していただいた方が良いかと思います。
散布時の注意点
〔服装〕
・長袖、長ズボン
・手袋
・マスク
・長靴
・保護メガネ
できれば、これらの服装で除草剤散布をするのが好ましいかと思います。
除草剤は、薬剤です。
草を枯らすほどの成分を含んでいますので、取扱いには十分注意しましょう!
また、上記以外にも、必要と思われるものは、身に付けて作業にあたってください。
〔周囲の確認〕
・周りに樹木や農作物はないか
・隣の家の木に影響が出ないか
・周囲に人はいないか
・風向きや風の強さは大丈夫か
これら以外にも、考えられる安全確認、管理を十分に行って、作業に入りましょう!
こんな道具があると便利
今では、ホームセンターでもリーズナブルに手に入る噴霧器があります!
人力の肩掛けの噴霧器なら、かなりリーズナブルな値段で手に入ります。
ただ、人力なので、労力はかかりますが、家の周りをかける程度でしたら、十分かと思います。
一方で、充電式の噴霧器もあります!
こちらは、バッテリーでボタンひとつでかけられるので、とても楽です。
ただ、本体以外に、充電器とバッテリーを買わなければならないので、コストはかかります。
広い面積をかけたり、楽をしたい場合は、こちらも選択肢のひとつかと思います。
ただ、どちらも注意していただきたいのは、除草剤専用として使うことです!
消毒や水かけで使いたい人は、必ず噴霧器を分けて使いましょう!
除草剤を使ったものを、消毒の際に使用すると、樹木や農作物が枯れてしまう恐れがあります!!
いかがでしょうか??
除草剤は、手での除草作業が大変だったり、時間がない、面積が広すぎるといった方には、重宝されるものかと思います。
最後になりますが、除草作業においては、除草剤も選択肢のひとつですが、やはり、手作業で草を取ることが、見た目にもきれいに仕上がります。
そちらも頭の片隅に入れながら、上手に除草剤を使ってみてください!!
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