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緊急事態宣言やっちゅうのに、乳がんと言われましてん。015

「はじめての こうがんざい」から10日ほど経ちます。DD(Dose Dense)-EC療法なので、今度の水曜日には2度目の投与、翌日にジーラスタ再接種の予定ですが、初抗がん剤からここまでの生活について、ちょっとまとめてみます。

※あくまでも私の場合です。副作用の出方等、個人差がありますので参考としてどうぞ。

食べ物・飲み物

抗がん剤投与当日から3日目くらいまでは副作用による吐き気や嘔吐があるとされますが、私の場合は、投与時に点滴されるものや投与後に処方された吐き気止めが効いたおかげで、投与当日の晩以外は吐き気はほとんど感じていません。投与直後はむしろ小腹が空いてかっぱ○びせんとゼリーを食べていたくらいです。
むしろ、その後3日ほど便秘に悩まされました。毎日快便だった私がほぼ全くと言っていいほど出なくなり、水分や食物繊維の多い食品を食べても出ずにかえってお腹がどんどん膨れていき、その方が気持ち悪かったので、旦那さんに酸化マグネシウムを買ってきてもらいました。飲んだ晩の翌朝には何とか出てくれたので一安心、日数が経過した今は酸化マグネシウムは保険的な意味で飲んではいますが、便の状態は以前のものに戻りつつあります。
快便に戻るに伴い、食欲もだいぶ戻ってきました。とはいえ、2回の入院で(これまで食べていた量に比べると)少量な病院食のおかげで腹7分目くらいでも大丈夫になってきたので、今は以前の半分未満の食事を3時間おきくらいに食べるような感じです。

主治医の先生からは、「生ものは控えた方がいい」こそ言われましたが、絶対ダメという食べ物はないとのことでした。ただ、白血球が減ることで免疫力が落ちるため、加熱殺菌されていない「生もの」に注意するというのは至極当然なので、抗がん剤投与後は自主的に避けるようにした食べ物もいくつかあります。

 ● 寿司・刺身(生の魚介類全般)……加熱して食べるということがない。
 ● 生卵……日本の卵は生で食べても安全というけれど、免疫がきちんと
   機能していればの話。
 ● 「調整乳」に分類される乳飲料……これらはふつうの「牛乳」のような
   加熱殺菌の過程を経ていないので。
 ● 発酵にカビを用いたチーズ……カマンベールやゴルゴンゾーラなど。
   理由は生卵とほぼ同じで、今の体にはカビを食べるのと同義
 ● はちみつ……生卵と同じ理由。

今のところ、私が思いつくものはこんなところです。
「納豆」がよくやり玉に挙げられますが、ジーラスタが効いているおかげか、私の場合は大丈夫でした。ただし、以前のように、多少賞味期限過ぎてもまあいっか~、ということはやめました笑
生野菜は、しっかり水洗いをすれば大丈夫です。カット野菜を買ってしまって気になる場合は、酸の力で殺菌するつもりで酢を多めにかけて食べることもできます(味については、まあ、うん……)。
冷たいデザート類や冷奴、自分で調理した冷やし麺もOKです。ただ、生クリームはダメとよく言われますが、初抗がん剤以降生クリームが使われたものは食べていないので評価は保留。近頃は、フルーツがゴロゴロ入ったゼリーを食べるのが1日のルーティーンに組み込まれています。果物経由で繊維質も取れますし、酸化防止剤としてビタミンCが入っているのでちょっとしたビタミン源としてもオススメです。
バナナなど果物も食べていますが、食べる前に皮をしっかり水で洗い流すのは心がけています。
旦那さんと一緒に食事をするときは、大皿は使わず、きちんと二人分に盛り分けるようにしました。本当はコロナ対策としてもっと前からやるべきではあったんですけどね……。
最後に、水分は多めにとるように心がけています。便秘対策もありますが、水分はちゃんととりなさいということは先生からも言われました。ただ、飲み残して放置することはしないで、きっちり飲み切るようにしています。

日常生活

旦那さんに、トイレで大きい方をした後は、ウォシュレットのノズル洗浄をしてもらうようお願いしました(もちろん私もやっています)。アレ、かなり雑菌がたまるんですよ。だから2回目の入院中にウォシュレットのノズル用洗剤を使って掃除するようお願いし、今は使用後にノズル洗浄を徹底しています。尿道炎とかになったら困りますしね。
こんなのをトイレのドアに貼ったりして ↓

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こうすれば、いやでも目に入るので、忘れずにやってもらえるということです笑

買い物をする必要がある時は、13時ごろを狙って行きます。自分の住んでいる辺りでは、この時間帯がいちばん他のお客さんが少ないように感じられるので、コロナ対策で密を避けるという意味でもちょうどいいんです。ただ、特売はまだされていないことが多いので、少々高くついてしまいますが、とにかく今は自分の安全が第一。

次に、これは抗がん剤よりは体に挿入したCVポートによる注意点ですが、ポートを挿入した側の腕は特に、テニスやゴルフ、野球のバッティングのような大きく素振りをするような動きは禁止です。それによって、大静脈内に入ったポートのカテーテル部分が外れてしまう恐れがあるからです。まあ、異物が体に入っているので、スポーツのような激しさはなくても、ポートがある側(私の場合は左)の手で反対側(右)の肩をつかむような動きをするとどうしても違和感を覚えるので、左手で右の肩の凝りをほぐすと言ったことはしなくなりました。
ちなみに、ポートを入れた側を下にして、横向きに寝るのはOKです。私の場合、左側を下にして寝るのがいちばん落ち着くので、それはちゃんと質問してナースさんから言質を取りました笑

そして……初抗がん剤以降私が悩まされている膝のむくみですが、これはもう座りっぱなしにはしないでこまめに立って足踏みをするとか、立てない時は座り方や足の位置を変えて血行を妨げないようにするとか、それでもむくんできたら思い切ってしばらく横になる(!)ことで何とかやり過ごしています。こうなってみると、本当に在宅勤務になってよかったと思います。職場じゃ横になるわけにはいきませんしね。今回のトップに貼った写真はこの間アップした自宅の作業部屋のものですが、椅子は使わずにベッドを椅子がわりに使用しています。今の机には椅子として高さが足りないので、冬用掛布団を折りたたんで高さを調整しているのですが、これがむくみ対策としてはかなり有効で、お尻をちょっと乗せるような感じで腰掛けられるので、脚の血行が妨げられにくく、ついでに背筋をピンと伸ばして作業できるんです。オフィスチェアだとこうはいきませんし、もし在宅勤務が認められていなかったら、痛くなるくらいに足がむくんで自力で帰れるかどうか怪しい状態になっていたかもしれません。実際、夜になるとむくみがひどくなるのですが、旦那と2人で晩御飯を食べる時にダイニングチェアに座るせいもあると思います。職場に出勤していた頃も、帰り際には、今ほどではありませんが脚はかなりむくみました。一般的な椅子というものは、人間工学的にはいちばん不適切に設計されているのではないか?という気さえしてしまいます。以前も書いたと思いますが、むくみなので朝起きた時がいちばん調子が良く、時間が遅くなるほどむくみで歩きにくくなるので、1.5kgのダンベルを持ちながらの室内ウォーキングは調子のよい午前中にやるようにしました。

あとは、手洗いをしたときに手を拭くのは、布タオルではなく使い捨てペーパータオルにするとか、バスタオルは毎日取り換えるとか(人によっては「当たり前」かもしれませんが、私は3日くらいなら干して使っていました)、それに家の中でもマスクをするようにしました。ただ、マスクとはいっても、コロナよりは家の中の埃やカビを吸わないようにするためなので、不織布ではなく100均で買ったポリエステル製のマスクをしています。ポリエステル製は、ポリウレタン製よりは性能が若干マシなのと、この100均マスクにアジャスターがあり、耳が痛くならないようにひもをアジャスターで調整しても顔にぴったりフィットするので、出かける必要がある時は不織布マスクの上にこのポリエステルマスクをして隙間を埋めるようにしています。通院時は電車にも乗るのでKF94マスクで行きますが。

こうしてみると、めんどくさいな~って思われるかもしれませんが、やっているうちに不思議と慣れます。食べられるものも意外に多いですしね。もっとも私の場合は、出勤していた頃は以前の私からは信じられないくらいの潔癖症になっていたので、今思うとそれはこのがん治療生活の予行演習だったのかなあ、という気がしなくもありません。

コロナ禍の中、乳がんになって……一つひとつの命に優しい世界であってほしいと願います。貴重なサポートは、各種がん闘病に関わる団体や保護猫活動に充てさせていただきます。