vol.6 病院見学の準備 #初期研修
初めての病院見学、不安ですよね……当日の持ち物から書類の準備、メールの文面、見学後にすべきことまで……。この記事ではそんな不安を一気に解消します!
もうすでに何回か見学を済ませている方も、忘れていることはないか、今一度チェックしてみてください。新たな発見があるかもしれませんよ!
見学までの流れ
病院に興味を持ってから見学にたどり着くまでの大まかな時間感覚は、最短だとこのような感じです。
6週前 病院に資料請求(レジナビから)
5週前 資料到着、検討
4週前 見学申し込みメール
つまり、病院見学を計画する場合、遅くとも1か月半前には動き始める必要があるということです。「見学の申し込みは2w前までにすればOK」という病院もありますが、礼儀としてなるべく2か月前~1か月前の間に連絡するようにしましょう。
全体的な流れを知りたい方は ↓ こちらの記事 ↓ をどうぞ。各段階について、詳しい説明をつけてあります。
見学前にやっておきたいこと
①予防接種関連の書類を用意しておく
・母子手帳の予防接種欄
・コロナワクチンの接種票
・大学入学前の各種抗体検査の結果票
(麻疹、風疹、水痘、ムンプス、HBV)
見学を申し込むとき、この3つの写しを要求されることがあります。あらかじめ用意しておきましょう。コピーでもいいのですが、私はPDFで保存しておくことをお勧めします。メールで送るときにも手間が省けるので。
スキャンする機械もってないよ~って方も「Microsoft Lens」というアプリを使えば写真を撮るだけできれいなPDFをつくれるので試してみてください(案件ではありません)。
②病院の情報を一か所にまとめておく
見学当日の朝に、「ここ、どんな病院だったっけ?」と混乱しないように、病院の情報を一目で確認できるようなものを作っておきましょう。私は↓こんな「病院分析シート」を作っていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1707351457139-o97BfIIjId.png?width=1200)
③質問リストを作っておく
見学先で緊張してしまうと、「何聞きたかったんだっけ」となりがちです。そんなときにリストがあるとカンペになります。持参するメモ帳に書いておけば、怪しまれずにカンペを確認することも出来るのでおすすめです。
上級医への質問と、研修医への質問は区別しておきましょう。例えば待遇に関する話を上級医に振ると印象が悪いです。研修医室で研修医にコソっと聞きましょう。逆に後期研修以降のキャリアプランは上級医の方が詳しいです。
具体的にどんな質問をすればいいかは、 ↓ 以下の記事 ↓ で詳しく解説しています。
当日の持ち物チェックリスト
当日忘れ物をするといつも以上に動揺してしまうものです。このチェックリストを活用して、万全の状態で見学に向かってください!
①必須
☐ リクルートスーツ
☐ リクルートバッグ
☐ 白衣(アイロンをかけていきましょう)
☐ 聴診器
☐ 名札(大学で使っているもの)
☐ 病院から要求された書類(エントリーシートは絶対にびっちり空欄を埋めましょう)
☐ メモ帳(聞きたいことをあらかじめメモしておけばカンペにもなる)
☐ ボールペン
☐ 昼食(用意されていない場合)
②あると便利
☐ 病院分析シート
☐ 質問リスト(メモ帳に書き写しておくとよりgood)
☐ 腕時計
☐ 病院案内(資料請求したときに送ってもらったもの)
☐ 水分(余裕がある人はもう1本、200mLのペットボトルを持っていくと白衣のポケットに忍ばせられるので便利)
☐ 替えのマスク
③いつもの持ち物
☐ 学生証
☐ Student Doctor 認定証(ポリクリ前にもらった顔写真付きのカード)
☐ iPad
☐ モバイルバッテリー
☐ 財布
☐ ハンカチ・ポケットティッシュ
見学後にやっておきたいこと
①見学のお礼メール
見学させていただいたことへのお礼と、見学の簡単な感想(どんなところに魅力を感じたのかなど)をメールで送りましょう。必ず当日17:00までに!ただ、17時ギリギリまで見学があることもあるので、あらかじめ文面を作っておくと安心でしょう!メールの文章例は下に載せてあるので、参考にしてください。
②得た情報をまとめる
その日のうちに「病院分析シート」「質問リスト」を見返してみましょう。得てきた情報をもとに空欄を埋めることで、簡単に見学の振り返りをすることができます。
見学で得られた情報だけでは埋まらなかった空欄が、次回見学時に聞くべきポイントです。大事に保存して、次回見学前に見返しましょう。
③研修医への連絡
もし研修医の先生とLINEを交換できたなら、そちらにもお礼の連絡を入れておきましょう。そうすることで将来何か質問したいことができたときにも連絡しやすくなります。
また、たくさんの病院に見学に行っていると、どの研修医がどの病院かわからなくなるので、LINEの登録名を編集して「○○先生(△△病院研修医)」のようにわかりやすくしておくと混乱しないでしょう(検索もしやすいです)!
見学前後のメールテンプレ
事務の方にメールを送るところから「病院見学」は始まっています。
メールのやり取りまでも「採点されている」というつもりで、社会人として恥ずかしくないような言葉遣いを心がけましょう。4種類の場面に分けて、テンプレートをつくったので、こちらも活用してもらえると嬉しいです!
①資料送付のお礼
タイトル:資料送付のお礼(●●大学医学部医学科●年 ●●●●)
●●病院●●担当
●●様
お世話になっております。
●●大学医学部医学科●年 ●●●●(●●●● ●●●←※フリガナ)と申します。
昨日、貴院の初期研修に関する資料を受け取りました。
お忙しい中ご送付いただき、ありがとうございました。
熟読し、参考にさせていただきます。
引き続きよろしくお願いいたします。
--------
●●大学医学部医学科●年
●●●●(※氏名)
●●●-●●●●-●●●●(※電話番号)
●●●●●●●●@gmail.com(※メールアドレス)
②病院見学申し込み
タイトル:病院見学のお願い(●●大学医学部医学科●年 ●●●●)】
●●病院●●担当
●●様
突然のご連絡失礼いたします。
●●大学医学部医学科●年 ●●●●と申します。
ホームページを拝見し、
貴院での初期臨床研修に大変興味を持ちました。
つきましては是非、病院見学をさせていただきたく存じます。
見学の日程につきまして、誠に勝手ながら
20●●年●月●日~●月●日の間でお願いできればと考えておりますが、
貴院のご都合はいかがでしょうか。
大変お手数をおかけしますが、ご検討いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ですが、
何卒よろしくお願いいたします。
--------
●●大学医学部医学科●年
●●●●(※氏名)
●●●-●●●●-●●●●(※電話番号)
●●●●●●●●@gmail.com(※メールアドレス)
③病院見学日程の提示に返信
●●病院●●担当
●●様
お世話になっております。
●●大学医学部医学科●年 ●●●●です。
ご連絡ありがとうございます。
病院見学の日程・諸注意につきまして、承知いたしました。
お忙しい中、ご調整いただきありがとうございます。
それでは、当日はよろしくお願いいたします。
--------
●●大学医学部医学科●年
●●●●(※氏名)
●●●-●●●●-●●●●(※電話番号)
●●●●●●●●@gmail.com(※メールアドレス)
④病院見学のお礼(当日17:00までに送る)
●●病院●●担当
●●様
お世話になっております。
●●大学医学部医学科●年 ●●●●です。
本日はお忙しい中、貴院の見学をさせていただき、ありがとうございました。
病院全体がアットホームな雰囲気で、スタッフの方々も職種の垣根なくお仕事されている姿が非常に印象的でした。
また、研修医の先生方との時間を作っていただき、ありがとうございました。研修医の先生方とのお話を通じて、研修の実際の雰囲気をより一層体感することができました。
●●科の先生方も皆さま気さくに接して下さいました。たくさん質問させていただき、大変勉強になりました。先生方にもよろしくお伝えください。
そして最後に、今日一日案内してくださり、ありがとうございました。
私の些細な疑問にも快く答えていただいたこと、大変感謝しております。
まずは取り急ぎ、メールにてお礼申し上げます。
近いうちに、再度見学に伺いたく存じます。
引き続きよろしくお願いいたします。
--------
●●大学医学部医学科●年
●●●●(※氏名)
●●●-●●●●-●●●●(※電話番号)
●●●●●●●●@gmail.com(※メールアドレス)
まとめに代えて~全体的な心構え~
私から伝えたいのは3つだけ。
①「病院見学」は学生が病院を見学する場であると同時に、病院側が学生を評価する場でもあることを忘れずに。病院試験だと思って気を抜かずに頑張りましょう!
②特に印象は大事です。すれ違うスタッフさんには元気に挨拶!穏やかな笑顔を作ってはきはき喋って、「この学生さん採用したいなあ」と思わせましょう。
③積極的に質問しましょう(特に上級医に)。「質問はありますか?」に対して「特にありません」は絶対禁忌です。話を聞くときは、質問を考えながら聞くとよいでしょう。そうすると自然と話の内容を真剣に聞こうと身構えるようになり、一石二鳥だと思います。
以上です。
病院の情報を得るだけでなく、病院側に自分をアピールすることもできる病院見学。この記事を参考に念入りに準備をし、充実した見学にしてくださいね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?