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【番外編】博総日記 Forever B4

  今回は、番外編として、ついに「用途廃止」の張り紙が貼られてしまった700系B4編成を中心に取り上げていきます。

B4編成って?

 700系B4編成は、2002年4月から走り出した、16両編成の700系です。2021年2月いっぱいで車籍が抹消され、本線走行ができなくなっていました。また、現存する16両編成の700系としては、最後の編成でした。

 この編成は、とても悲しい運命をたどることとなりました。波動用として保管されていたものの、流行り病による需要減や、東海道新幹線のN700系統一により、今まであったはずの運用の機会が消えていったのです。そのため、最後の全検を終えて本線を走行したのは、確認試運転と2020年8月8/9日の500系こだまの代走のみとなりました。

 流行り病の影響でお別れ運転もお別れセレモニーも行われず、運転の機会も失ったため、B4編成はE3系R21/22編成と同様、流行り病によって生きる場を失い、そのまま消えていくというとても不幸で可哀想な編成となってしまいました。

B4編成の姿

 僕は、博多総合車両所に行くたび、B4編成の姿を写真に残していました。変化を感じながら見てもらえると嬉しいです。

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この写真は、撮影日が分かりませんが、まだ車籍がある頃と思います。どこを見ても目立つ汚れは無く、ピカピカの状態でした。

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(撮影日不明)通電しているため、尾灯が点いているのが確認できます。また、窓の編成番号表記もはっきり見えます。

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(撮影日不明)これは、雪が降ったときのB4編成です。横殴りの雪だったので正面に着雪してしまって、真っ白になっています。

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(撮影日不明)ロゴ集です。JR西車に付くJR700マークはシンプルながらもインパクトがあり、個人的にとても好きです。普通のマークも700系らしさが出ていて、カッコいいですね。

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(7月17日撮影) 歴代「のぞみ」が集合した写真です。N700Sもいたら完璧だったけど、こんな手前に来るのはごく稀なので、しょうがないですね。

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(7月18日撮影) この頃は、もう車籍抹消から4ヶ月以上が経過しているため、パンタグラフを上げずに留置されるようになりました。

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(10月2日撮影) もう、この頃には連結器カバーがはずされ、自走での移動をしないようになっていました。もうこの時から、一部からは「本線復帰は絶望的では」という意見も出てきていた気がします。

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(12月4日撮影) この日が、用途廃止前最後の記録となりました。B4編成とひかりレールスターが並んで留置されていました。この写真に対し、僕は「何か会話しているよう」というイメージを持っていました。仮に本当に会話しているのであれば、レールスターへの遺言ということになってしまったのでしょうか。

そして···

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(12月25日撮影) 「用途廃止」の張り紙が貼られ、ついに終わりはそう遠くなくなりました。博多側数両が切り離され、ユニットごとへの分割準備も済んでいます。近くで見ると、初めはピカピカだった車体に縦向きの汚れが見え、高速走行や洗車がされなかったことがよく分かるようになりました。このとき、B4編成は何を思い、何を考えていたんでしょうか。考えると、なんだか悲しくなります。

ありがとうB4

 こうして、2021年12月23日に700系B4編成は19年の車生を終えました。今まで博総に行くたびに見たあの顔が、もうすぐ消えてしまうかもしれない。そんな現実がまだ受け入れられません。本当に残念です。

 僕自身、今年のはじめに撮影を始めたので、本線を走るB4編成の勇姿をカメラで撮影することはできませんでした。ただ、想像するととてもカッコよかったのかなと思います。

 B4編成19年間ありがとう。そして、お疲れさま。

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