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作草部高校マンドリン部の日常

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千葉某所にある高校のマンドリン部を舞台にした短編小説です。連作短編形式なのでどこからでも読めます。不定期更新。
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記事一覧

短編小説:ソロプレイヤー

 楽譜を見て、試しに軽く弾いてみて、あぁこれすぐには弾けないなって思ったらやることは決ま…

神戸遥真
5年前
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短編小説:リアルとイメージの間

 タクトを下ろした瞬間、ファースト・マンドリンの向かって左最前列から鋭い声が飛んできた。…

神戸遥真
5年前
8

短編小説:キラキラコード

 私と琉斗がギターを奏でると、キラキラするって部内では有名だ。  キラキラっていうのは、…

神戸遥真
5年前
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短編小説:踊り場の一人パート

 コントラバスがカッコよく弾いてると合奏全体がうまく見える。  中学時代に吹奏楽部の顧問…

神戸遥真
5年前
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短編小説:私を殺す自意識

 いつだってオンリーワンでいたい。  誰かと同じなのは嫌。  特別な誰かになりたい。  …

神戸遥真
5年前
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短編小説:合コンに不向きな世界

「音楽系の部活? 吹奏楽とか?」  左斜向かいに座ったいかにも合コンとか慣れてますって顔…

神戸遥真
5年前
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短編小説:接客ベタの合奏

 私はいつだって真剣だ。  音楽にはまっすぐ向き合ってるつもりだし、合奏では一ミリの妥協も許したくない。みんなで楽しくやれればいい、みたいな考え方は当然言語道断だし、そんなヤツは馬に蹴られて部室から出ていけばいいと思ってる。 「そんなこと言ってるから後輩がやめてっちゃうんだよ」  私をそうたしなめたのは、ファースト・マンドリンのサブトップ、私と同じ三年生の満井朱音だった。「朱音」と書いて「あかね」と読む。名前に「音」という漢字が使われているなんてうらやましい限りだけど、

短編小説:ギターと似て非なる楽器

 僕に渡されたのは、マンドロン・セロという名の弦楽器だった。  ギターみたいに抱えて弾く…

神戸遥真
5年前
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作高マンドリン部の日常:登場人物一覧(逐次更新)

※登場人物が増えるたびに更新します。 ◆指揮者・浦川大地(3年生):緊張しい ◆ファース…

神戸遥真
5年前
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高校のマンドリン部が舞台の小説を始めます

社会人マンドリンアンサンブルを舞台にした小説「休日に奏でるプレクトラム」発売から一週間ち…

神戸遥真
5年前
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