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あなたのいない朝が今日も明けるから 三浦春馬さんへの想いがゆく日まで

私の好きなアーティスト、Dreams Come True。中学生から彼女たちを追いかけ続け、4年に1度のワンダーランドには、子育て期間を除いて行っています。

その大好きな吉田美和さんの声を、あの7月18日からずっと聴けずにいました。何故でしょう。理由はよくわかりません。私にとって吉田美和とは、ずっと「常に元気をもらえる存在」で、「気持ちを前向きにしてくれる人」だったからかもしれません。

でも、今日本当に久しぶりに彼女の歌を聴くことができました。曲のチョイスは、今の気持ちに合わせましたが、心に染みた2曲のことを、今日はここに置いておきます。

『朝がまた来る』

この曲は、江口洋介さんが医師・進藤を演じた『救命病棟24時』の主題歌にもなっていますので、聴いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

雨だって晴れだって 願いは届かない
あなたのいない朝は来るから
今は信号が変われば流される
(想いよ逝きなさい)

大好きな吉田美和さんの、ハスキーで良く響く突き抜けるような声。もう何千回と聴いている『朝がまた来る』のはずですが、「想いよ逝きなさい」が「痛いの痛いのとんでけ」ならぬ、「想いよ想いよとんでけ」に聴こえたというか。

なかなか心から消えてくれない想いが苦しくて仕方ないので、早く消えてほしいという、願いにも似たある種の叫びに聴こえました。こんなに繰り返し聴いているのに、初めての経験です。

春馬くんのことがある前、ここの部分はわたしにとって、「あなたがいない。いて欲しいという願いは叶わない。あまりの事に心が凍てつき、ただ記号の示すとおりにしたがって動いて、日々を送っている。思いが無くなれば元に戻るのだろうか」という嘆きくらいに思っていました。

自分の心のありようで、ずいぶん聴こえ方が違います。

壊れて泣いたって 願いは届かない
あなたのいない朝が今日も明けるから
今はこのまま いつかこの想いが逝く日まで
空へ上る日まで

春馬くんのいない朝は、また明けて4回目の月命日がやってくる・・・私はいったい何というタイミングでこの曲を聴いてしまったのでしょう。これは運命のいたずらなのでしょうか。

生きている姿が、新しい舞台作品が観たいというシンプルな願いすら、もういくら涙を流してもかなわないという事実が、胸を突きます。

でも、無理やり想いを消そうと躍起になるのではなく、「今はこのまま いつかこの想いが逝く日まで 空へ上る日まで」このままで良いのだと素直に思えました。


『ねぇ』

あまり有名な曲ではありませんが、2007年に亡くなった内縁の夫のことを歌った曲だと言われている『ねぇ』は、いつ聴いても泣けると思っていましたが、まさかこんなシチュエーションで聴くことになるとは思ってもみませんでした。


ねぇ、どのポケットも 思い出でいっぱいのその服を
今日は 脱いでみようよ
もしかして 思うより
案外 平気なことに 気づくかもしれない

春馬くんの出演した映画やドラマ、言葉を残してくれた雑誌のインタビュー記事、『日本製』、記憶の中・舞台で輝く春馬くん、せかほし、『Night Diver』、『You&I』、『ONE』、『YOU』、『Fight for your heart』、『Not my father's son』...

どうやら、春馬くんの思い出でいっぱいのポケットの付いた服、まだ脱げそうにないよ。美和ちゃん。

傷ついていいの
それほどに 想える人と
そんな たったひとりと
出会えた証しだから

唯一無二の表現者、春馬くんにこの世で出会えて、彼のファンでいられたこと。想いがあれば失うのは辛く、傷ついて当たり前なのだということを改めて教えてもらえたような気がします。

この曲のリリースは2010年。内縁の夫さんが亡くなってから、リリースまでにかかった時間は、美和ちゃんがかき乱された心を落ち着けるまでに要した時間です。やはり、大切な人を失った悲しみを昇華させるには、それなりの時間が必要なのかもしれません。

終わりに

聴けなかったドリカムの曲をもう一度聴けるようにはなったけれど、多分聴ける曲は限られるし、どのポケットも春馬くんの思い出でいっぱいの服は、とてもまだ脱げそうにありません。

明日は4回目の月命日。ゆっくりゆっくり、前には進めているように思います。これからもマイペースで、進んでいけたら良いなと思います。


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