マガジンのカバー画像

書く練習シリーズ

17
文章教室になかなか行けないので、課題の中から書けるものを選んで書いてます。
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

大切ないちにち

2024年4月26日、わたしは50歳になった。 誕生日プレゼントに夫から仕事用のリュックをもらう…

はるまふじ
2か月前
13

動物のお医者さん

深刻な顔で、「相談があるんです」と彼女は言った。 同棲中の彼氏とのあいだに子どもでもでき…

はるまふじ
2か月前
8

母の温度

2022年大晦日。 もう二度と動かぬ母と向き合っていた。 ほんの1週間前まで温かかった、白くて…

はるまふじ
2か月前
25

流川楓と木暮公延

50回目の誕生日が間近に迫った土曜日、プレゼントは何がいいかと訊かれた。仕事でパソコンを持…

はるまふじ
2か月前
2

令和五年三月某日

体育館に入って真っ先にわたしの脳裏に浮かんだのは、寒い寒い日の記憶。 ストーブにあたりな…

はるまふじ
2か月前
3

手紙は下準備から

文具店に行くと、つい便箋売り場に寄ってしまう。B5サイズの便箋に一筆箋。彩りが華やかでつい…

はるまふじ
2か月前
2

改訂版 「好きな言葉」

カーテンコール。 終演とともに、薄衣1枚だけ役をまとって出演者が板の上に再び出てくる。演者とわたしたち観客の心が触れ合う、わずかなひととき。わたしにとって至福のとき。 「生きてゆかれてください」 あるミュージカル俳優が好んでカーテンコールで使う、この言葉が好きだ。 彼女がこんな風に言い始めたのは、コロナ禍になってから。公演中止に「不要不急」のレッテル。舞台に生きる俳優にとって、思うところはたくさんあったはず。自分のことで精一杯だったはず。なのに、まなざしは真っ先に観客

備忘録 「好きな言葉」

「生きてゆかれてください」 変な日本語だ。使い方として正しいのだろうか? 正しいかどうか…

はるまふじ
2か月前
6

桜を見上げる 記憶は巡る

満開の桜を見上げるたびに、思い出す。 臨月の身体を横たえて、そろそろ寝ようかとぼんやりし…

はるまふじ
2か月前
6

令和元年度の終わりは混乱とともに

元号が令和になって最初の年度末。品川で大学時代の友人と3人、食事をしていた。 仕事が終わ…

はるまふじ
2か月前
2

感動したこと 日生劇場『カムフロムアウェイ』

身体が、浮き上がった。 ビバリー機長の歌う「Me and the Sky」が、空へといざなう。 ふわり…

はるまふじ
2か月前
10