恐怖の自動乱射銃🔫✨

 秋になるとイチョウの葉が黄色く色づき、下に落ちた葉っぱ達は、まるで黄金のじゅうたんのよう。そして、メスの木の下を通ると必ず漂う、あの独特の香り・・・そう、言わずと知れた「銀杏」である。

 銀杏には、ロクな思い出がない。味は好きなのに、その美味しさを味わえるまでの過程で、いつもとんでもない目に合うからだ。
 初めて母から銀杏をもらった時、「封筒に入れて口を折って、レンジでチンすればすぐ出来るわよ!」とアドバイスを受け、その通りにやってみた。
 すると突然、バチバチッ★☆と聞いたこともない爆発音が何度も鳴り響いた
‼️
 レンジが壊れるんじゃないかと慌てて開けた扉の中には、破けてボロボロにちぎれた封筒と、原型を留めぬほど無惨に散らばった銀杏のカスが、散乱しまくっていた。。。
 後日、母の分析によれば、どうやら封筒が薄すぎたもよう。茶色いペラペラの封筒じゃダメだって、教えておいてよーー!(泣)ま、そもそもその時ウチには分厚い立派な封筒なんて無かったから、爆発に耐えうるクオリティの封筒を買う予算で、むき銀杏が買えそうだな。
 というわけで、残念ながら、その日は一粒も銀杏を食べることはできなかった。

 それを聞いた知り合いが、「フライパンで炒れば、簡単よ!」と言って、大量の銀杏をおすそ分けしてくれた。ようし、今度こそ!と、気合いを入れた私。
 しばらくフライパンで銀杏をカラカラと転がしながら炒っていると、突然パンッ★☆とものすごい音とともに銀杏が弾け飛んだ‼️
 ビックリした私は反射的にその場から逃げ、部屋の隅に避難した。テレビを見ていたダンナも「な、なんだ!?」と危機を察知し、一緒に避難。ギャーギャー叫びながら部屋のあちこちに逃げ惑うまぬけな夫婦をあざ笑うかのように、火にかけたままのフライパンからは、パンッパンッ❗️と爆音を鳴り響かせて矢継ぎ早に銀杏弾が炸裂、どこへ飛んでくるかわからない恐怖の自動乱射銃である。おまけに、まるで計ったかのように、わざわざ逃げた方向へ向かって勢いよく攻撃してくるから、たまったもんじゃない‼️😱

銀杏から逃げまどう夫婦

「早く止めて来いよ!」「やだよーー!!」「お前がもらって来たんだろ!」「ムリ〜〜〜っっ!!!」
 ダンナと押し問答の末、結局、原因を作った私が勇気を出してすさまじい戦火をかいくぐり、ガスの火を止めてなんとか事態はおさまった。その後、巻き添えを食ったダンナに怒られたことは、言うまでもない。。。
 もちろん、フライパンにはまともな物体は何も残っておらず、またもや一粒も食べられなかった上に、部屋中に飛び散った粉々の残骸を、数十分かけて回収するハメになった。
 もう〜〜〜〜〜誰か教えておいてよ、フタしなきゃダメだって!😭

 こんな大惨事がトラウマとなり、銀杏とはどーーしても相性が悪いことが判明したため、我が家の食卓に銀杏が登場したことは、その後も、一度もない。

 【野口家家訓】銀杏は、外で食べるもの
 

 


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