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2020.12.2 イッポンのマイク

「かもめ」とは直接関係ないのですが、
いや、実は関係あるような気がするのでここに書きます。

本日、『イッポンのマイク(フェルマータ)』の上演を発表いたしました!

イッポマータ表

イッポマータ裏

少数精鋭で、超小規模で上演します。
各回定員なんと4名!今すでに、全体の25%の席が埋まってしまっています。
ご検討の方はお早めに!

『家』の終演からわずか3ヶ月。
待てませんでした。
演劇、作りたくて作りたくて。『家』が終わって実は割とすぐ、何かやりたいぞと思い始めました。

もともと、『家』『喪』『女』の構想においてキーになっていたのは「小規模な公演」ということでした。

しかし、蓋を開いてみると(感染症対策のこともありましたが)やっぱりやることはどんどん増え、あちこちに手を伸ばしてしまっていました。

そもそもどうして小規模な公演をしたいと考えたかというと、演劇制作を持続可能にしたいという意味合いがありました。
いや、普通に考えると大きな公演を打っていったほうがお金になるし、生活するには拡大していかないと!と思うのですが、今は拡大のベクトルを変えるべきなのではないかと思ったんですね。感染症のせいというわけではなかったのです。

『ノゾミ』の制作で最も消耗したのはやはり精神面でした。
抱えきれないほどのタスクを背負い、パンク寸前の日々の中、稽古場まで体を引きずって向かっていました。稽古場で寝たり、寝ずに台本修正したり・・・

まずは、コンパクトに高品質の作品を作れるようになりたい、と思いました。
量の拡大より先に、質の拡大をしようと思ったのです。

しかし、やはり演劇について考えているといろんなアイデアが出てきて、全部やりたくなってしまいますね。
今は、皆さんのおかげでノゾミの時より制作環境が整い、経験や知識も増えたことでゆとりある計画を立てることができています。
少しずつ、先を見越した動き方ができつつあります。

目の前の仕事で精一杯になってはいけないと、そう思いました。

『ハウス』で荒波を乗り越え、
『家』では、確かな手応えがありました。
演出の工夫や効率的なスケジューリングで、コストを抑えて質の良いものを生み出すことができるような自信が湧いてきたのです。

そんな時に考えていたのが、この『イッポンのマイク』の構想でした。

イッポンのマイクは、学生時代に一度上演し、とても思い入れのある作品です。集団的自衛権の賛否に揺れていたあの時代、国会前にてラップでデモ活動をしていたシールズの姿は今でも鮮明に覚えていますが、この作品は彼らをモチーフにした演劇作品でした。

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エリア51による2020〜2021年演劇企画「KAMOME」。企画・演出の神保による旅の日記(不定期)。チェーホフの名作「かもめ」にのせて…

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