【自作ホラー小説】新生児
私は、白川 みき(しらかわ みき)一般の高校に通う女子高生。私には彼氏がいる、この高校で2つ上の高校3年生三上 亮(みかみ りょう)くんと半年前付き合っている。半年が経つ頃の
クリスマスの夜のこと私たちは結ばれたのだ。
みき『亮くん、もし出来たら一緒に育てようね』
亮『どっちの子でもきっと可愛いだろうね』
っと今年のクリスマスは暖かかった。
数週間が経ち、妊娠していることが発覚した
みき『亮くん、私妊娠してたの、検査したから間違いないよ、今日家に行ってもいい?』
亮『お…おめでとう、今日会いたいのは山々なんだけど、勉強忙しいし今日はバイトも入れてるから、明日以降でもいいかな?』
みき『なら、明日会いに行くね』
しかし、亮と話したのはこの日が最後になる。
次の日、学校で先生から話があった、
先生『白川さん、三上君のことなんですが、今日学校に来ていないようで、家に電話したのですが繋がらないんです。何か知りませんか?』
みき『え?繋がらない?私もかけてみます』
(おかけになった電話は現在使われておりません)ツーツーツー…………。
ちょうど、三上の男子友達と出会した、
友達1『あれ?三上の元彼女じゃん、どうした?』
友達2『あれじゃあね、ほらなんか慌てて荷物まとめて「俺大学の近くの家に住むんだった」とか言って昨日夜家出て行ったじゃん』
友達1『彼女はどうするんだって聞いたけど、
「結構前に別れた」って言っていたなぁ』
みき『え?知らないよ………』
あの、クリスマスのことは全部嘘??どこまでが本当でどこまでが嘘だったの?っと、家に閉じこもる日が何日も続いた。
母『そろそろ、学校行った方がいいんじゃあない?、先生や友達も心配しているって何度も電話くれるのよ』
父『大丈夫だろう、もうみきも大人なんだから』
母『うーん、だといいんだけど』
そして、親や友達にも相談出来ずどんどんとお腹は大きくなっていった。
みき『どうすればいいの?分からない……』
三上が居なくなってから、約1年が経とうとしていた。何もすることができなかったみきは、1人で赤ちゃんを産むことを決めていた。
みき『ひーひーふー、ひーひーふー、うー………
はー………ああぁぁ』
力を込め一気に飛び出た、元気な赤ちゃんだった
おぎゃーおぎゃーと泣いていた。
みき『大丈夫大丈夫だから、泣かないで、静かにして。お願いだから。しずかにして………』
みきは、泣き止まない赤ちゃんの口を塞いだ、
強く口を塞ぐ。すると、泣き止み赤ちゃんは冷たくなっていった。この時、みきは気づくのだ
みき『殺しちゃった。どうしよう、どうしよう
そうだ埋めれば問題ない。誰にも見つからない』
近くの公園に埋めることにしたのだ、
産まれたばかりのへその緒がついた赤ちゃんを
土を掘った穴の中へ埋めたのだ。
次の日、近所にてこんな噂がたった、夜中に赤ちゃんの声が聞こえた、元気な声だった、すぐに泣き止んだ、気味が悪いとそれから数日してみきは久しぶりに学校へと行ったのだ、
先生や友達に心配されながらも、今日から頑張って行こうとそう思っていた。
みきは高校2年の修学旅行で、運命の出会いをする
旅行先で他校の生徒に恋をするのだ。
みきは心に開いた隙間を埋めて……うめて………
みき『埋めて…うめて………嫌ぁぁぁ』
みきは倒れ込んだ、すぐに救急車が来て病院へと運ばれたのだ。処置を終え、病院のベッドで横になっていると…
おぎゃーおぎゃーおぎゃーっと赤ちゃんの鳴き声が聞こえた。みきは耳を塞いだ、しかし泣き止まない赤ちゃんの鳴き声がずっと聞こえる。
みきはベッドから降りて、鳴き声の方に歩いていった…少し暗いどこで泣いているの……どこ……
危ない!!という声でみきは足を止めた。
看護師『ちゃんと電気をつけてください、
その先は階段ですよ。白川さんですね、
病室に戻りますよ』
みき『でも、赤ちゃんの鳴き声が』
看護師『変ね、今日の患者さんで赤ちゃんを連れてきた方は居なかったはずだけど、聞き間違いじゃあないかしら』
空耳だったのか、それともあの時の?と考えていたら朝になっていた。修学旅行は、あんまり楽しめなかった、好きになりかけた他校の生徒の連絡先も得られず家に帰ったのだ。家に帰りつき、部屋でゆっくりしていると、母が私を呼ぶ声がしたので行ってみた。
母『みき見てこれ、懐かしいでしょう?子供の時に、遊んでいたお人形さん懐かしいわね』
みき『本当懐かしい、おままごととかで一緒に遊んだっけ………』この人形こんなに重かったかな、
まるで赤ちゃんのようだとみきは思ってしまった
母『どうしたの?大丈夫?』
みき『大丈夫だよ、ちょっと旅行の疲れが出たみたい。この人形どうするの?』
母『みきが要らないなら、捨てようと思って』
みき『もう要らないから、捨てていいよ』
次の日、母はその人形を抱えゴミ捨て場へ出しに行った。私はその日は休日で、友達と遊びに行っていた、何事もなかったように遊び帰るのが遅くなった。ふと、気になってあの子を産めた場所へ行くと掘り返したような痕跡があった。すぐさまみきは、掘り起こすが赤ちゃんの姿がなかった。
みき『え?なんで?なんでいないの?』
訳も分からず、その場から私は逃げたのだ。
家に帰りつき部屋に戻ると、机の上には人形が座っていた。
みき『なんでここにいるの?』
母『みきが持って帰ったんじゃあないの?捨てに行ってから、買い物に出かける時に玄関に置いてあったから、まだいるのねって思って置いてたのよ?そういうことなら、早く言ってよね』
みき『え?お母さん、私じゃあないの…私じゃあ』
ガチャ………。人形はこちらをみていた、なんだか気味が悪い押し入れの中に入れておこう。
その夜、ギギギギギィィィっと押し入れが開く音で目が覚めた。
みき『なに?誰かいるの?』
押し入れの中から、おぎゃーおぎゃーおぎゃー
っと赤ちゃんの鳴き声が聞こえてきた………
みきは布団を被った。
みき『嫌!やめて!聞こえない、聞こえないよ』
その鳴き声は少しずつ少しずつ近づいてくる、
みき『私だけなの?私だけ悪いの?違う違う違う、来ないで!来ないで!!………』
っと、鳴き声が止んだ。恐る恐る布団から顔を出すと、そこには誰も居ない。押し入れも閉まってる、夢だったのかっと安心した………が、
みき『(あれ?体が動かない、なんで?)』
足元から何かが頭まで這い上がってくるのを感じた、よちよちとゆっくりゆっくりと来ていた。
赤ちゃん『ナンデ…コロス……ノ…マダ……イキタイヨ……』
みき『(ごめんなさい、ごめんなさい)』
赤ちゃん『ボク……ウルサイ……ジャマナノ……ネェ……』
みき『(ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい)』
赤ちゃん『ママ…ママ…ママ…ママ…ママママママママママママママ……
ママ……。。。ダイスキ……ママ……イツマデモイッショダヨママ』
みき『やめて!!!』
ピピピピピピっと、目覚まし時計が鳴っていた。
あれは夢だったのか、押し入れに入れていたはずの人形はなぜか居なくなっていた。私は家族に全て話した、警察に行き埋めた場所を調べてもらうと違う場所から赤ちゃんの遺体が出てきた。間違いなくみきの子供だったのだ、この事件は大々的にニュースで取り扱いされ、元彼氏であった三上も問題であると調べられたがどうやら、三上はみきと別れた後、不慮の事後で死んでいたことがわかったのだ。死因は、窒息死らしく工事現場のバイト中、転んだ先にダンプの荷台の土が三上に降り掛かり埋もれて死んだらしい。仕事をしていて、誰も気が付かなかったとのことだ。
人形の行方は未だに分かってはいない、
もしかしたら、今も彷徨っているのかもしれな
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