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犬制作マニュアル

犬の作られ方の順序だが、多分鼻から入るんじゃないだろうか。
鼻の方の形とかもうものすごく完璧なんである。形ができた後、うちのなんかは鼻の両側に「とめ」(書道用語)があって、で、目の方に上がって行って、目の下にはわざわざ白いアイラインが細く描いてある。
鼻から耳にかけての一連の形の作り方もすっとしている。そこからこう、大いなる手がしっぽに向かってさぁっと、陶芸みたいに伸ばされたのが分かる。
ろくろは多分、肛門から鼻の方向へと入れられて回ってたんじゃないか。多分重力とは関係ない宇宙での話だから、ろくろは水平方向に回っていた。しっぽは最後なので、ちょっといいかげんで、尻尾の先に至るや、毛の余ったのが寄り集まった感じだ。
釉(うわぐすり)は象牙色でその上に一度茶色をところどころ厚塗りする形で塗り、さらにその上に厚く墨を塗る。目頭の「まろ」にはその際に、円形の小さなマスキングテープが貼られ、黒の厚塗りが十分乾いた後、はがされる。とすると、二つめの層、茶色の後も乾燥工程が1回入っている筈だ。
でないとマスキングテープがきちんとのらないからね。
その乾燥工程中に、ゼンマイ様のものがしっぽの付け根に(振るため)、声の増幅器がのどに取り付けられたんだ!その頃には細かい作業は外注がしていて、黒い爪や鼻のゴムのカバーとかを付けたんだと思う。

多分

昼:マーボー肉が、豆腐でも茄子でもなく、キャベツとエノキダケがフライパンに入って来てびっくりしたマーボーキャベツ。

「キャベツがこんなとこで何してるんだ!」「俺、万能」

夜:芝浦アイランドのバグースバー。犬はこれまで水面をこんなに近くに見たことがないので、地面との区別がつかず、水に映ってゆらめくネオンを(あの動物は何なのだろう・・・)とじっと見つめていた。灌木の根元に水ネズミ(?)がいるらしく、尻尾をしきりに振っている。

*今日の写真はaeruさんのものをお借りしました。