見出し画像

世界平和? まずは大福でも。 #樹ism

女性はこれまで、権力や社会的成功というものに、あまり価値を認めないという生き方をしてきました。そういうものと無関係なところで生きて、男たちが必死になって社会的成功や金や権力を求めている姿を「何やってんだろう、この人たちは」とさめた目で見てきたという側面があると思うのです。

その意味で、女性文化は近代日本においても、男性的な価値観に対する対抗軸としての社会的機能を果たしてきたとぼくは思っています。

内田樹『疲れすぎて眠れぬ夜のために』

うちは3人家族。私と妻と娘です。
この家族構成は、私にとってとてもうまく機能しています。

2人の女性は、私が持論を展開すると、まったくズレた観点からボールを投げ返してくるんです。

それは私が欲しい回答ではないので「いやそうじゃなくてさ・・・」と話を続けるんですが、相手からの返球がミットに収まることはありません。

もちろん、悪気はないんです。彼女なりに考えて、打開策を提案してくれているんですが、これが合わない合わない。

そう。女性は男性と全く異なる視点で物事を捉えています。


高い地位や高い賃金を求めて、寝食を忘れ、家族を顧みずにがりがり働くお父さんに対して、「そんなことどうでもいいじゃないの」「それよりももっとおいしい物を食べてほっこりしましょうよ」というお母さんがいて、二つの価値観がせめぎ合うという形で伝統的な家庭はバランスを取ってきたはずです。

男が仕事に命を削って働くことの意味がどうしても理解できない、というのが女性の批評性です。それによって、ある日、男の方が「はっ」と我に返って、「オレはいったい、何をこんなに夢中になっていたんだ・・・。オレのことをこんなにも愛してくれていた家族を顧みないで・・・。」と泣いて反省、というようなことだってあったわけです。こういうのはすごく大事です。

実際に「泣いて反省」するかどうかは別として、女性は男性が尊重する価値観を(ほぼ)何とも思っていないので、世界平和について小難しい理屈を並べている私の目の前に、何の脈絡もなく大福を差し出してくる。

こうなると、抗えません。

抽象よりも具体を。
未来よりも現在を。
世界平和を達成するには、まず大福。

女性の価値観が披露されるたび、男性は「今を生きる世界」に引き戻されていくのです。

というわけで、毎日空想世界に遊ぶ私は、その都度妻子から現実世界に引き戻され、一元化した男性中心的価値観と距離を置くことができています。

(日本の教育をどげんかせんといかん・・・)

自室で行き詰まっている私に、階下から娘が大声で叫んでいます。

「ねー、梅が枝餅あるけど食べるー?」

はい。もちろんいただきます。
答えの出ない問いの淵に、あやうく落ちてしまうところでした。


〇NPO法人共育の杜メルマガ
【教師のキャリアは俯瞰力が9割】(毎週水曜配信)
1,000人以上の方が読んでいます。登録はこちら。

〇個人メルマガ
【X days left:退職まで、残りX日】(毎日配信)
100人以上の方が読んでいます。登録はこちら。

〇現役高校教師

〇心理学修士(学校心理学)

〇オン&オフラインセミナー講師

〇一般社団法人7つの習慣アカデミー協会主催
「7つの習慣®実践会ファシリテーター養成講座」修了

〇NPO法人日本交渉協会認定「交渉アナリスト」1級
https://nego.jp/interview/karasawa/

〇メール
sakidori.sensei@gmail.com

〇協会ページ
https://t-c-m.my.canva.site/

〇ブログサイト
https://sensei.click/

〇ポッドキャスト(Spotify)
https://open.spotify.com/show/2pCy8yUiGRk3jKoVJo72VF

〇note
https://note.com/harukara1968

〇FBコミュニティ
https://www.facebook.com/groups/unlearnteachers

〇udemy
https://www.udemy.com/course/kqfpehod/

〇Amazon Kindle
https://www.amazon.co.jp/%25E3%2582%25BB%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25BB%25E3%2582%25A4%25E3%2581%25AE%25E3%2582%25AD%25E3%2583%25A3%25E3%2583%25AA%25E3%2582%25A2%25E3%2582%2592%25E6%259C%25AC%25E6%25B0%2597%25E3%2581%25A7%25E8%2580%2583%25E3%2581%2588%25E3%2582%258B%25E5%258D%2594%25E4%25BC%259A/e/B0BPPDYHYD%3Fref=dbs_a_mng_rwt_scns_share

思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!