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鷲田さんのバトン

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鷲田清一さんの朝日新聞連載コラム『折々のことば」。 日替わりで、私の知らない人たちばかりが登場します。 鷲田さんは、読者と「彼ら」をつなげる役割。 だったら私は、「もっとつなげる…
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#折々のことば

当事者じゃないからこそ #鷲田さんのバトン

瀬尾夏美は、こんな人。 推察するに・・・ ・東日本大震災からわずか1年後に24歳で壊滅的な打撃を受けた被災地に3年間住み、 ・直後に「その土地を記憶にとどめる」目的でNPOを立ち上げ、 ・多様な組織と連携しながら事業を行う、 そんな人生を送っている方のようです。頭が下がります。 自分の人生を謳歌してもおかしくない年代に 最もきつい状況に置かれている地域に腰を据え 現地の人たちと活動をともにした。 そんな彼女は言います。 (記憶継承とは、本質的に、“当事者”ではない

こんな相棒がいたらいいよね #鷲田さんのバトン

堤剛(つつみつよし)さんは、こんな方です。 音楽家、というより「今にも戦いを始めてしまいそうなおじいちゃん」。 河村尚子(かわむらひさこ)さんは、こんな方。 音楽家って、何歳になっても練習を続けるんだな・・・という当たり前の感慨を抱いてしまう。 「暮らしの中でももののいのちをまさぐる」って、いい表現だと思う。 料理人にとっての包丁。 大工にとっての幹のしなり。 音楽家にとっての楽器。 「その人」が一番長い時間をともに過ごして、 「その人」が常に細心の注意とともに働き