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コロナ騒動の中で働く、私たち vol.3

コロナ騒動で、働く女性の日常はどう変わったか。今彼女たちは何を思っているのか。取材記録をnoteに残していきます。

取材3人目。しろこさん(仮名)、プラント建設会社の新入社員、22歳。

1.予定通りの入社式と新入社員研修。今もホテルに缶詰の毎日

「各企業の入社式や新入社員研修の延期が報道されましたが、私が入社した会社は予定通りのスケジュールでした。3/31〜5月中旬までのホテル住まいも敢行。週末は帰宅できるので、金曜の夜から自宅へ帰り、日曜の夜にホテルに戻る生活をおくっています。

1日のスケジュール:
6:00 起床
6:30 朝食
8:30 研修室に集合
9:00 研修開始
12:00 昼食
13:00 研修再開
17:30 終了(金曜日はここで自宅に帰る)
18:30 夕食
21:00 点呼(門限)

会社員になったばかりの緊張、慣れないホテル生活、コロナへの不安。そんな中で大学時代の友達の多くは入社式と研修が延期になったり、リモート研修に切り替わったりしているのを聞いていたので、私の会社は真っ当なのかどうか……と入社当日から会社の体質に疑問を抱いてしまいました。5月中旬からの地方配属も早々に決定。コロナの感染者数が多い地域ですが、これも今のところは予定通りです。先輩たちが『常に人が足りていない』と言っているので、新入社員を急いで戦力にしたいのかもしれません。

同期と2人部屋。最初の二週間はかなり苦痛でした。まずコロナの不安がある中で、はじめて会う人と密室。それに加え、相手がどういう気遣いをする人で、どこが抜けてるとかもまったく分からない。部屋の鍵は2人で1つしか与えられないのですが、彼女に鍵を預けて外から戻ったら、部屋に彼女がいない、フロントに鍵を預けてもない、連絡もとれない、なんてことが何度かあったり。身なりに気をつかわないところとか、お箸の持ち方や食べ方が気になるとかもあって……(笑)。最初の頃は気疲れが多かったです。今はさすがに慣れて、お互いちょうどいい距離を保っているしストレスも減りましたけどね。」

2.発熱を訴える同期。研修は続行

「毎朝検温と体調報告が義務付けられています。研修から二週間経ったある日、別の部屋の同期が37.5°の熱を出した上に嘔吐。すぐ病院に行くよう指示されたけど、研修担当の先輩社員は『どうしよう』とオロオロ。有事の際にどうするか決めてなかったのか……とまた不安に。発熱した彼女は翌日には熱が下がったようで2日後には研修に戻ってきました。戻ってくるんかい!と正直思いましたけど、今なにごともなく研修生活は進んでいるのでとりあえずは安心。そんな日々を過ごし、社会人生活3週間が終わるところです。」

3.毎日スーツの日々。メイクで気分を変えて

「今は研修期間なので毎日きちんとしたスーツスタイルです。でも厳しい会社ではないので、メイクやネイルは自由。毎朝『今日は何色のアイシャドウにしようかな』と考えられるのは結構楽しいです。研修の合間でも自由な時間は割と多いので、同期たちと5月からどんな服を着ようか、ネイルはどうしようかと話をするのは良い気分転換。」

4.近くにいるのに遠距離恋愛。次に彼と会う予定はないまま

「つき合って半年になる同い年の彼とはもう1カ月以上会えていないです。もしどちらかが保菌していてコロナに感染したら、どちらの会社にも迷惑をかけることになるし、新入社員の立場でそれは気まずい。

私は5月から地方勤務が決まっているのでこのまま会えずに引っ越しです。同じ東京にいる今の時点ですでに遠距離恋愛みたい。コロナが収束しない限りは会えそうもないし……さみしいです。でも私の彼、めちゃくちゃ冷めていて。『地方転勤が決まった、会えなくてさみしい、さみしくない?』とLINEをしたら、来た返事がこれです」


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(取材日:2020/04/23)

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