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医療的ケア児を受け入れるためにできること

昨日(5月17日)に新聞を読んでいたら、
こんな記事を見つけました。

中日新聞5月17日

この中で目に留まったのは、

「医療的ケア児を保育所で受け入れる体制を整備する」

このことについて考えてみたいと思います。


1.未歩行児を受けもった経験から感じていること

僕はこれまで医療的ケア児を受けもった経験はありません。

医療的ケアは必要なかったですが、未歩行児は担任として受けもったことがあります。
そのときのクラスは、年長28人クラス。
担任の僕と加配保育士2人の計3人の保育士がクラスの中にいました。
加配保育士のうちの一人が、未歩行児を1対1でみていました。

クラスの子も、その子も、互いを受け入れていて、
思いやれるようになっていました。
多分、子ども達にとっては、互いに良い経験ができていたと思います。

冒頭の新聞記事を読んで、その当時のことを思い出していました。

2.ある本を読んで、当時を振り返ると・・・

ちょうど今読んでいる本がこちら。

同僚の保育士から借してもらった本

「あのね、ほんとうはね」  副島賢和

この本は院内学級のこどもについて書いてあります。
まだ読んでいる途中ですが、
ハッとさせられることが多かったです。

例えば、
院内学級というある意味こどもにとっては非日常の制限の多い環境ですが、

  • こどもは「選択肢がほしい」

  • これまでたくさんの喪失を経験していて、「こどもでいさせてもらえない」

などです。

当時はその子にとって最善と思われることをしてきたと思いますが、
こういった視点が抜けていたと思います。
もちろん、選択肢は提示していたと思いますし、こどもらしくいられるように配慮していたと思いますが、
意識して関わっていたとはいえないので、
一歩間違えれば、間違った関わりをしていたかもしれません。

こういうことを学ぶ時間、機会もなかったですし、
クラスの人数も多く、十分配慮する余裕もなかったです。

3.現在のまま、医療的ケア児を受け入れると・・・

僕が受けもった未歩行児よりもさらに配慮が必要な医療的ケア児

現在の保育園のクラスの人数や体制で受け入れると、
HAPPYになる人は誰もいないかもしれないと危惧しています。

政府は医療的ケア児に一人保育者をつければいいと感じているかもしれません(邪推!?)
そこだけではなく、保育園全体、クラス全体に余裕がないと、
受け入れ体制は整わないのではないかと思います。
精神的余裕だけでスペース的余裕も必要です。

やっぱり28人のこども+3人の保育士が一部屋にいて、
車椅子もあると大人もこどもも動けるスペースが少なかった。
たぶん、こども達の自由に移動することを
少なからず制限していたと思います。

医療的ケア児も、他の子も、保育者も、保護者も、
誰もがHAPPYになるためにも、保育士の配置を増やしてほしいです。

保育士の配置を増やすことは十分条件にはならないけど、
最低限の必要条件にはなってくると思います。


4.今の僕にできること

こんなことを感じていても、今の僕には国を動かすだけの力はありません。
自分にコントールできることを探しています。

とりあえず見つけたのは、
全国保育士会から出ている

医療的ケアを必要とする子どもの保育実践事例集

こういうものを読んで、
もし受け入れることになったときのために備えることかな。

すごく小さなことしかできないけど、
「難しい」で終わらせたくないので、まず小さな一歩を。


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