【ダークファンタジー】 吸血鬼と月夜の旅 -第8話-
前回はこちらから↓
ある村に誘われて
今は空に月の輝く真夜中。
そしてここは、とある人気のない一本道。
道とは言っても、そこは別に木の柵や石畳などで整備されているわけでも、何かしら看板があってこの先が示されているわけでもない。 多くの人や馬車などがかつてここを通ったのであろう跡が残っているだけだ。
いわば、そこは獣道というものなのだろう。
そんな獣道を、エルジェベドらは歩いていた。
彼女らは皆、真下にずしっと落とした肩で息をし、その一歩一歩は重々しく、何やら