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13.雨の音は、どこか拍手の音と似ている

雨。
なんで、よく思われないことが多いんだろう。

傘を差し、暗い道を歩きながらふと考える。思い出す。

なんとなく徒然を書き連ねるコラム。
僕がむかーし思っていたことを、記憶を辿りながら、綴ります。

雨といえば

冷たい、寒い、濡れる。
靴に染み込むと気持ち悪い。

そんなことを思われることが多い。
僕もそうでした。

野球の練習がちょっと短くなるな、というメリットしかなく、通学も大変で、傘という荷物が増えるのもあまり好きではありませんでした。

雨。
ネガティブな印象を持つのはなぜでしょう。

アニメーション監督で有名な新開誠監督の作品『言の葉の庭』を観ると、雨が非常に美しく、繊細に、丁寧に描かれています。

当時映画を観た時、衝撃を受けました。

雨って、意外といいのかもしれない。

趣がある。
自然を感じられる。

そう思うように、少しずつ変わってきました。

雨の言葉は400語超え?

雨に関する単語の数をご存知でしょうか?

その数なんと、400語以上と言われています。

五月雨、霧雨、豪雨、雷雨、晴雨……。

枚挙にいとまがないとはこのこと。

調べれば調べるほど、そんな雨ある?みたいな種類の呼び名がたくさん出てきます。

日本語は特に雨の描写が多い。
それほど雨に対していろんな思いを馳せていたのかもしれません。

表現が豊かだということは、それほど表すに値する存在だった。
繊細な心を映し出しているように、たくさんの思いに溢れていろんな雨を作り出していたんでしょう。

素敵ですよね。
こんなにも、言葉があることは。

雨をどう捉えるか

雨の音は、拍手の音と似ている。

ぱちぱち。
傘に当たって水滴が跳ねる。

ぱちぱち。
喝采のように、雨が打ちつける。

まるで、目を閉じると自分自身が祝福されているかのように。

雨は遥か上空の雲から降り立ってきます。

あまり好かれていないイメージですが。
雨かー、と無条件にテンション下がる要因になっていることも多いですが。

雨の日の方が人生通して少ないんですから、意外と貴重な時間なのかもしれません。

子どもの拍手のような音に耳を傾けてみてください。
雨の一滴を感じでみてください。

そんなに悪いもんじゃないですよ、きっと。

大切なものだと、欠かせないものだと、みんな知ってるんです。

こうも言うじゃないですか。

恵みの雨。

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