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夏に漂う

 歩くのが好き。だけど、炎天下、ほぅとビル蔭のベンチに隠れる
 隠れることのできない花はすこうし萎れてぼーっとしてみえる。擬人化だよね。花たちは何も考えずにどうしたらやり過ごせるかだけ考えていると思う。水とかミネラルとかをやりくりしてさ。

 さわやかな一鉢。この季節、ブルーガーデンを好むのは人間。原生地ではどんなか、聞いてみたい気がする。だれが花粉を取りに来ていたの?

ロベリア

 すでに「庭に植えるな認定」をもらっているノウゼンカズラも、咲き始めている。・・・気づいたら、もう6月から咲いているよとの情報ありのなか、いかにも咲き始めの感じの壁。で、お家の方に聞いてみたら、昨年、根元からバッサリと剪定したそうで、それが今年、もう花を持ったとのこと。葉も花もキラキラして美しかった。
 う~~ん。逞しすぎる。日本の原生種が絶えるわけだ。

ノウゼンカズラ

 和名はイエ、漢字は「凌霄花」。『空を仰ぐ花』という意味だという。高い所に登るから、というのが理由で、さっそく逞しさ満開。
 この伸びやかさ、逞しさ、花の存在感がすばらしい。
 初めて見たんは、多分鹿児島。それで南国の花のイメージだったが、札幌でも美しく壁を覆っていた。品種が違うのかもしれないけど・・・園芸家には使いやすい花だと思う。
 でもさ。庭には植きらんかも。あっ、うちの小さな庭には、っていう意味。ごめんね。

 タイトル画像のバラのスケッチ

バラ

 近くのお店のランタナの鉢植え。ピンクのばかり見ていたけど、これは赤と黄色のキメラ。ふしぎ―。グラデーションが何とも言えない。植物ってすごいな。

 ランタナ

 さあ、もどりましょ。
 暑さにへこたれてばかりでは主婦とはいえんもん。←友達はこんなふうに言ってた。
 続けて、さぁさぁ、っていう。

追記>ノウゼンカズラのことばについて

 「凌霄」を読んでノウゼン。ノウショウと読んでいたこともあるらしい。そのころは、「ノウショウカズラ」ということになる。空を仰ぐの意。
 「カズラ」の方は『上代つる草を髪に結んだり,巻きつけたりして頭の飾りとし,これを鬘(かずら)といった』とある。

 「カ」は髪の毛の「カ」。ツラ(蔓の古名)の方は「連なる」という意味で「蔓・弦~」だそうだ。
 髪に植物を巻きつける(飾る)ことは、『植物の盛んな生命力を人間の体に取り入れようと願ったこと』から始まった。ウェディング・ヘッドドレスって、古式ゆかしかったんだー。

 へぇ。日本語ってたのしい。


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