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考える技術 大前研一(2/100)

論理的思考に関するおすすめ本を調べていて、コンサルとして有名な大前さんの本を一度読んでみたいと思い、この本を手にとってみた。

著者:大前研一
出版日:2004年11月

読んで感じたことは大前さんはとにかく厳しいことを言う人だった。徹底的に考えさせるし、それも1日中考えろ、それができないなら論理的思考を身につけることを諦めろと平気で書いてしまう人だった。

ただ、愛のある人だと思った。厳しいことを述べる一方で、誰でも努力すれば身につくスキルと主張し、本の書き方も非常に具体的で読みやすい内容だった。

論理的思考とは

この本を読んで、私の中での論理的思考とは「問題発見もしくは問題解決のために、事実に基づいて現象とその原因を観察し、そこから仮説をたて、仮説が正しいことを証明し、結論を導くこと」だと思った。

大前さんは、現象と原因を勘違いしている人、仮説を結論だと思っている人が多いことを主張していて、共感を覚えた。自分もよく現象に対して問題提起をしたり、複数あると思われる仮説のうち見える物だけを鵜呑みにしてしまうことが多々ある。ただ、実際やろうとすると思考するレベルが深くてかなりしんどいと思う。それぐらいこれまで考えてこなかった自分を痛感させられた。

おすすめのトレーニング方法として、「企業の売上向上策などのテーマを決めて、問題解決のプロセスを考えること」や「仕事で自分が二階級上のポジションにいたらどうするか考えること」をあげていた。仮説を立てて、データ集めからデータ分析までをイメージする。これは役に立ちそうなので、実践してみようと思った。

プレゼンの極意

論理的思考の説明以外に感銘を受けたのは、「論理が人を動かす」という章である。ここでも大前さんの徹底ぶりに度肝を抜かれる。刺さったキーワードは以下の通りだ。

  • 提言は必ず一つ

  • 言いたい順序ではなく相手が納得する順序で話す

  • 10時間語れることを45分にまとめる

  • 原稿を見ずに5分話せる程度に構成をまとめる

プレゼンって準備が大事だとは思っていたけど、追及ぶりになぜか全身の力が抜けた…クオリティが全然違う…ここまでやってようやくスタートラインなのだと思った。

そんな大前さんも昔は話すのが苦手だったそう。そのため、マッキンゼーに入ってからは相手にクライアントの社長がいると想定して、問題提起とその解決策を録音しながら、時には英語で練習したらしい…やっていることが本当にとんでもない…超一流と呼ばれる人は皆信じられないぐらい準備しているよね。

まとめ

大前さんは冒頭にも記載した通り、事実を元に徹底的に考えることにこだわる。いつどんな時も強度高く考える。その習慣がいざという時の自分を救うというニュアンスの話を何度も述べていた。また、考える際にフィールドワークで事実を集める重要性も耳にタコができるぐらい述べていた。フレームワークは時代の流れとともに廃れるものもあるが、客の購買行動やお金の流れなどの現象を観察し考える。過去の常識に囚われてはいけない。

人の数倍考え、行動し、また考える。その繰り返しを行えば誰でも解決策を導けるのだろう。自分も解決策がパッと思いつくまで考える冒険に出たいと思う!

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