kiseki

本を読むのが大好きで、どこにも行きたくなかった子供でした。本の中ではどんな人にもなれ、…

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本を読むのが大好きで、どこにも行きたくなかった子供でした。本の中ではどんな人にもなれ、どんな体験も出来ることが楽しくて。大人になっても夢見がちな自分がこっそり書いた童話のような落書きや、日々の暮らしの中の 呟きを書いてみます。

最近の記事

母との時間

「散歩行ってこよ〰︎かな、、」 脚が痛くて、片耳が聞こえず 一人で歩くのが不安なのに、 「一緒に行って」と言えない母 「一緒にいこーか」と渋々付き添うワタシ。 若かった母は、子どもの私達と手を繋ぐのが苦手だったのか、母の手の温もりをワタシは覚えていない。 それが、今は仕方ないのか、 ワタシの腕に掴まり、 「ちょっと貸してね」ときまり悪そうに歩く。 あまりに力を入れるので ワタシのシャツの袖が母の手の熱さに汗ばむ。。 暑いよ〰️離して〰️と言いたいけれど、 こうして

    • ハグされたかったルル

      そよ風がキラキラと光の粒をまき散らすような ある日の午後のことでした。 「つまんない!つまんない!」 「今日もママは大人のお仕事」 「私はいつでもひとりぼっち」 「一緒にお外で遊んだり、お絵描きだってしたいのに、、、」 「つまんない!つまんない!」 そしてルルは気がつきました。 「なんだか、胸のあたりが空っぽみたい。」 「お腹が空いたのかしら、、、」 そこで、ママがお出掛け前に作った栄養満点のお料理を食べ、世界一身体に良いジュースを飲んでみました。 でも、、、 「

      • ハルの嵐

        ハルが居るその場所は、ちょっと変わった処にある。 変わっているのは場所ばかりじゃない。 第一、ハルを知っている人だって、そうは居ない・・・。 知っているのは少しばかり心のくたびれた人だけだ。 そう、くたびれているのに、人と会うときは笑ってばかりいる人・・ そして、「今日も元気!」って言っている、そこのあなた!・・・みたいなひと。 その場所は秘密のインターネットでアクセス出来る。 ここでは教えられないけどね・・・。 そこは地底の奥深く、ゴツゴツした岩肌の人も動物も寄せ付けな

      母との時間