AIはアマチュアイラストをどう変えるのか?
こんにちは、DL同人漫画家のハルヒスキーです。
2022年9月27日のお絵描き配信での、DL同人教室のスライドです。
テーマは「AIはイラストをどう変えるのか」です。
結論としては、私の予想は、「AIによって、低価格帯のイラストの価格はゼロに近づく」になります。供給が無限大になると、価格は限りなくゼロに近づくからです。
2022年8月後半から9月にかけては、特異点のような激動の一ヶ月だった。
AIの学習、AIの民主化、AIの個別化が、わずか一ヶ月のうちにものすごい勢いで進みました。
学習:特にアニメ的なイラストの学習が進み、出力結果が劇的に向上しました。
民主化:誰でも利用できるAI画像出力サービスが多数出現し、無料でモデルが配布され、ローカルPCでいくらでもAI画像を出力できるようになりました。
個別化:DreamBoothなどの機能によって、キャラクターや画風の個別学習が進んでいます。すでに複数のVtuberの特化モデルがあります。
これらが、2022年8月後半にAI画像出力が大きく話題になってから、一ヶ月ほどのうちに進行しました。
AIによって(低価格帯の)イラストの価格はゼロに近づく、説。
本題の「AIはイラストをどう変えるのか」ですが、私は、大きくイラストの価格を引き下げると思っています。
理由:
①商品の価値は、需給のバランスによって決定されるため、無限に供給されるものの価格は、限りなくゼロに近づく。
②AIは無制限にイラストを供給できる。
③ゆえに、AIによってイラストの価格はゼロに近づく。
例えば、SNSアイコン作成依頼のSkimaやココナラでの相場は、大体1000~3000円でした。
ですが、今後はSNS自体が、AIでアイコンを出力する機能を備えるようになるのではないか…と予想しています。
もちろん、AIが需要を満たすことができない、「一部のハイクオリティなイラスト」の仕事は、高価格のまま残ると思います。
写真を誰でも撮れるようになっても、プロのカメラマンの仕事がなくならないのと同様です。
アマチュアイラスト描きはどうしたら良いか
アマチュアイラスト描きはどうしたらいいか。
一つ目のやり方は、AIに代替されないような、「一部のハイクオリティなイラスト」を描くことを目指すことです。
つまり、トッププロのイラストレーターを目指すことです。
そうやって生き残る道もあります。
二つ目は、イラストに付加価値を付けることです。例えば、ストーリーや物語を付ける、など。漫画形式にするのも良いと思います。
(もっとも、それもAIが漫画を描き始めるまでのことかもしれませんが…)
三つ目は、作家性を強化することです。「AIではなく、この人が作ったイラストだからこそ価値を感じる」というファンを増やすことです。
どちらかというと、パフォーマーのようなあり方になっていくかもしれません。
他にもやり方はあるかもしれません。
いずれにせよ、高速で進化するAIイラストに対して、差別化することです。
AI画像出力が広く一般に浸透していくまでは、まだ時間的猶予があります。
その間は、AIをうまく利用することで、絵のクオリティを上げることにチャンスがあると思います。
自分はその方向で、AI出力画像を利用したお絵描きの方法を模索中です。
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