ゾディアックを観てセブンを観たあと気づいたらピンク映画を観ていた

フィンチャーのゾディアック。主人公の漫画家とおそらく監督自身の体験によって切り取られたあの世界観を表現することがあの映画の根幹であり、1であり100でありそれ以上でもそれ以下でもない。お客さんはただただ2時間半近く世界をのぞかせてもらった体験をしただけ。今流行ってるらしいリモート観劇と構造が似ているとも思った。
主人公や敵対するキャラの意思力(とんでもパワーや正義や悪)によってお話が動いていく映画(アクション映画とか娯楽映画と言われていそうな映画達)は、お客さんが気持ちが良くなるためにキャラを操作し風景やお話を誘導することが出来る点でAVと同じだと思う。でもこのゾディアックはそれがほとんどない。つまりフィンチャーとAVは真逆なのです。

派手な銃撃戦も、犯人との頭脳バトルもない。ただゾディアックという恐怖がある日突然現れ、20年近く経って人々の記憶から少しずつ消えていく様子を半径10キロ以内で観察したような映画です。コロナ世界にいる僕にとってある意味とても退屈でした。

そんなわけでフィンチャーで他にいい映画ないかなーと物色していたら、セブンと出会いました!!
これはブラッド・ピットが出てるし楽しいやつに違いない!!!(真顔)
見るっきゃないと思い観たんですが… 

踊る大捜査線じゃねぇか!!

僕が始めてみた映画はハリー・ポッターと賢者の石。2番目に見た映画は親に連れられて、踊る大捜査線レインボーブリッジを封鎖せよ。だったので映画の教養がとても浅い僕にとってはセブン→踊るではなく、踊る→セブンと鑑賞してしまったせいで、セブンがめっっっっちゃ退屈で仕方なかったです。なんなん?あれ?!いかりや長介と青島刑事ときょんきょん出てましたよ???
あぁそうですか。
押井さんも「パクリだのどうのこうの言う方がどうかしてる」って言ってたので、僕もパクリとは言わないですが…
それにしても映画の鑑賞順が1つ違うだけで、セブンを純粋に楽しめなかった…あの2時間返してっっ!

それでも、セブンについて感想を1言言うと、この映画もゾディアックと似ていて、そこにある事件やドラマを観測してお客さん達が覗いているという構造は同じだった。

つまりフィンチャーっていう映画監督は「俺がシャアだ!ちんちん丸出し!」っていう逆シャアの富野さんと正反対の人。(結論がこれだなんて悲しいよ僕は)

5時間近くフィンチャーの観測映画(造語)を見続けた僕はとてもじゃないけど映画なんて1年は見たくない身体になっていた。退屈感が取れないし、感情移入出来るような簡単な映画でさえフィンチャーの映画みたいに覗いて観てしまうような気がして、だったら最初から観なくていいや…と思ってしまっていた。

が(ここからが本題)、Netflixで魔法のワード「18」と検索してしまったんだなぁ僕は。
Netflixで「18」と検索するということはつまりそういうことです。ピンク映画が列挙されて表示される。男の子にとってインターネットで初めてオカズを検索する時期にどんなワードで検索するのかは同級生の同族の一番の関心ごとなのである。「おっぱい 大きい」などと、うっかり検索してしまった日には、スマホの検索履歴をちら見した同級生によってクラス中に「おーい、こいつおっぱいなんてGoogleに検索してるぞ!!やべぇ!どエロ!どエロ!どエロ!」と声高に叫ばれる未来が見える。はっきり見える。

つまり男子中学生にとってオカズを検索するワードは彼らにとって未来の危険を回避するための知性が垣間見えるワードなのである。断じておっぱいなんてそのまま検索してはいけない。

話を戻そう。Netflixでも「おっぱい」や「Sex」と検索すれば似たような検索結果が得られることは10も承知しているが、僕は中学時代のあの慣習が体から抜けていないためか、一瞬ではわかりづらいワードでエロを検索するのに少しばかり長けている(何にも役に立たないが自負がある)。しかもNetflixでは映画やドラマしか表示されない(当たり前だが)。しかも俳優の名前、監督の名前、セリフあらゆるパラメータが作品に紐付けされていて、例えば「パトレイバー2」と検索すると以下のような結果が得られる。

実際にはNetflixではパトレイバー2は観れないけれど(2020 7.28)、監督の押井さんの作品が並び、似た作品が検索され、的なことが起きる。多分、あらゆる作品(Netflix未配信でも)のパラメータを総当りで検索するシステムだと見受けられる。実際はよくわからんけど。。

なので「18」と検索すれば、R18のパラメータが引っかかってピンク映画が列挙されるわけです。

Netflixで良きピンク映画ライフを…

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