見出し画像

1月に仕事辞めて今台湾にいます

近況

 1月末付で仕事を辞め、2月に語学留学を決定、5月から台湾で生活をしています。noteを更新していない数ヶ月で何やってたんだ?! のアンサーはこれです。わはは。

 自分は基本何をやるにもやると決まった時点でツイートしているような人間なのですが、何の気まぐれか、今回は5月に入ってようやくリアルで会って遊ぶフォロワー達に伝えるような速度感で情報開示を行なったために、いまだに結構「エ?! 今日本にいないんですか?!」と言われます。旅行だと思ってたとかって言われるのですが、ふつうにあと4ヶ月は帰りませんのでね、よろしくお願いします。

 さて台湾、皆さんはどんなイメージがあるでしょうか。親日国らしいとか、日本統治時代があったらしいとか、そのあたりは皆さんご存知かと思います。
 ただまあ生活をガッツリするとなるとまた話が変わってくるのはどこの国でも同じです。自分も、台湾と日本のハーフなので、そこそこ来ているはずなのですが、「生活」をやり始めたら知らないことがめちゃくちゃありました。
 なので、そういう話をぽろぽろとするためにマシュマロという匿名質問ツールで質問を集め、Twitter(現X)のスペースという機能でお話をしたりしていたので、それを記録がてら書いていきたいと思います。

基本情報

 ちゅーてもまずは基本情報がないとイメージしづらいでしょう。面積やら人工やらが外務省HPで確認していただくとして、体感の気候や言語、生活状況についてお伝えします。

①気候

 ざっくり現在はメチャクチャに暑い。沖縄を超えてもう少し南に行ったところなのでそら暑い。私は北部にいますが、南部に旅行した時は「40度超えるから気をつけろ」と言われたくらい暑い(たまたま涼しめの日で34度くらいで済みましたが)。湿度も高い。高温多湿、食べ物を保存するのに向いていない環境すぎる。
 とはいえ、高い気温のぶん雨もパラッと降ったりします。雨が降った後に風が吹くととっても涼しい。まあ最近は日本のほうが暑いらしいが……
 なお、これを書いている今日は台風が来る直前ということで36度ありました。日本の静岡のほうが熱い? 異常気象やね。

②言語

 外務省HPによれば「中国語、台湾語、客家語等」だがこれは個人差というか地域差、世代差がありそう。
 語学学校の先生は当然中国語なのですが(そして意図的に文法を結構しっかり守って喋ってくれている印象)、私がお世話になっている叔父叔母のうち叔父やたまに会う祖父の弟妹などは台湾語が混ざる印象(なんか若干みゃあみゃあしてる感じの音で理解できそうな音節が消えるところから判断)。意外と若い人の口から聞くこともあるので、方言といえば方言なのかも。
 客家語は、数年前に亡くなった曽祖母はそれしか話せない人だったけれど、まあ客家の人達の子孫なら……て感じなんじゃないだろうか。祖父の弟妹が法事の時にお骨に語りかけていたのが聞き慣れない言葉だったのでそれかもしれん。使う人が非常に減っている言語なのは確か。ほぼ聞いたことがない。
 でも、基本的には中国語が喋れればどうにかなります。漢字は繁体字なので、明治文学などに親しんでいれば見たことのある文字が多いかも。中国大陸で主に使われている簡体字より画数は格段に多いものがほとんどですが、そのぶん意味は推測しやすいかも。

 人口や歴史や何かは外務省のHPに載っているのでそちらを参照してください。あくまでもこれは体験したこと中心の話なのでね。
 というわけで、マシュマロでいただいた質問について書いていこうと思います。質問文が長めのものは適宜短くしてご紹介しますね。

もらった質問

Q.虫いるですか。でかいですか。

 います。特段でかくはない。と思う。どちらかというとコバエや小蟻のほうが気になる印象。高温多湿な分ゴミが一日ほっとくだけでえげつなく臭くなるので、その影響でコバエや小さい虫が多い、という感じでしょうか。
 とはいえ、私が今いるところはどちらかというと郊外なので、台北市内はいないかもしれない。

Q.朝ごはん何出る?

 お世話になっているのが叔父叔母の家なので、日によってまちまち。
 一般論としていうならば朝は割と外でぱっと買って済ませる人が多い印象であり、朝ごはんを専門とするお店がたくさんあります。ご飯・主菜・おかず3~4品という組み合わせの弁当を売っているお店があったり、トーストやハンバーガー系の軽食セットを売りにしているお店があったり。どこのお店でも中で食べるか外に持っていくのかを聞かれ、答えてから注文する感じです。
 私の場合は叔母がお弁当を作っておいといてくれている時はそれを食べますが、そうでない日は前述したようなお店で買って店内で食べています。

Q.どんなテレビ番組が多い?

 叔父叔母宅ではテレビはYoutubeとドラマ専用機になっているので不明。これも環境要因で答えにくいんで内容らしい内容がなく申し訳ない。ただ、世代もあるかもしれませんが、叔父叔母が主に観ているのは中国後宮ものというか、宮中での事件をテーマにしたやつっぽいし、ラインナップを見るに割とそういうのが多そう。まあ時代劇かつ恋愛ものという、日本でも王道のやつですね。あとは現代ヒューマンドラマとか刑事ドラマとか……
 ニュース類は朝ごはんを食べるときに入るお店でかかっているのをたまに観る程度ですが、全部字幕がついている親切仕様。これは昔からのようで、母(台湾人・現在は帰化して日本国籍をもって日本で暮らしている)曰く「昔は原住民(少数民族のこと。台湾では原住民と呼称)の子は家で勉強できない子が多かったし、今も上の世代だと言葉を話せるけど読み書きができない人がいるから、そういう人達が勉強できるようについている」とのこと。真偽は不明だが、言語学習者にもめちゃくちゃ便利なので流れている時は見るようにしている。
 あとへえ~と思うところとしては、刺青をしている人がテレビにぽんと映るところかな……日本だとあんまり見ない気がするので「お」と思う。

Q.夜市いった?

 いった。というか、見ている限りはかなり生活の一部。もちろん、観光地化されている夜市もめちゃくちゃあるんですが(観光〇〇夜市、と名前がついているところも少なくない)、私が通っている語学学校の近くの夜市はそういうのではないです。小学校などに子供を迎えに行った親御さんが子供を連れたまま晩ごはんを買って帰る、とか、授業終わりの大学生がデートがてら晩ごはんを調達したりぶらぶら歩く、とか、そういう使われ方をしています。
 何度か行っていますが品質というか、食べ物の味についてはピンキリ。安くて美味い店もあれば、まあ値段相応やね……となる店もある。叔父曰く、テレビで紹介されるような名物店舗みたいなところもあるらしい。

Q.琴線に触れたもの5選、お願いします!

 無茶言わんでくれ~~~「良いものや、素晴らしいものに触れて感銘を受けること」てふつうに生活してたらそんな起きん~~~
 まあ印象深かった出来事、とかにしておこうか……? ということでざくざくご紹介。このメッセージをもらった以後のことも入っています。

①お店のおばちゃんから食パンをもらった
 いつだっけ……覚えてないんですが大学の近くの割と味付けが好きなお店に3回目くらいに顔出した時に、お店のおばちゃんが「あんたパン食べる? 家族が毎週1斤ずつ送ってくるんだけど食べきれないし食べ飽きちゃったからもらってくれると助かるんだけど」と耳を落とした食パン1斤をくれたことがありました。たぶん初回注文にめちゃくちゃ手間取り、2回目ちょっとスムーズになって……とかをやっていたので貧乏留学生だと思われたっぽい。賞味期限が翌日だったのに後で気付いた。
 とはいえ、実は貧乏留学生ではなく叔父叔母の家に転がり込んでいる留学生なので、翌日消費期限の食パンを1斤持ち帰ったら困らせることは必須。まあ語学学校の同級生の誰かしらは必要としているんじゃないだろうかと思い、もらっていき、そのまま「誰か食パンいる?」と見せたら複数人とルームシェアをしているらしいタイ人が引き取っていきました。おもしろ。
 後日、晩ごはんを買いに行ったら、今度はゆで卵(ゆでるのや剥くのに失敗して店では売れないものらしい)を2個もらった。ありがてえ。

②お寺での占いが無料
 これはどこでもそうなのかどうかは不明なんですが、龍山寺というところに行った時に赤い三日月型の木片を投げて占うやつをやらせてもらった時、無料だったのが印象深かった。
 日本だと占いというか、おみくじって有料じゃないですか。おみくじを買ってその結果の番号が書いてある引き出しから結果が書いてある紙をとって……みたいな。
 こちら(というか龍山寺)では占い自体は無料、結果が書いてある紙もそれを解説してもらうのも無料。お守りだけが有料なんだけど、お守りは占った人はだいたい買っていくので、そこでトントンということなのかも。

③恋愛観やセクシュアリティがオープン
 あんまいい意味じゃねえけどね。これは郊外だからなのか国としての文化の違いなのかは不明なんだけど(アジア系しかいない留学生もみんなそうだからわからん)男女の恋愛・結婚が前提の話がめちゃくちゃ多くて、ふつうに聞かれる。「〇歳? じゃあ彼氏いるでしょ? いない? なんで?」語学学校の先生もタクシーの運転手さんも親戚もだいたい聞いてくる。困る。同性が好きとか言うほど己のセクシュアリティに自信もないし、かといって理由をこまごま言うほどの言語力もないし……なので日によって架空の彼氏を作ったり、いい男がいないってことにしたり、テキトーにやっている。今の東京だと逆にこんな面と向かって言われることがあんまりないので……

④博物館の展示物の古さが極端
 みんなご存じ故宮博物院に行ってきた時の話。
 故宮博物院は台湾最大級の博物館で、蒋介石が負けて台湾に転がり込んできた時に金目のモンならぬ文化的価値のあるモンを引っ掴んで持ってきた、それらを収蔵・保存・展示しているところ。盗んだようなもんじゃん、と思っていたんだけど、よく考えたらその後の中国って文化大革命が起きているので、ほっといたらその時に焼き捨てられていた可能性の高い物達なのであった。うーん、結果オーライ、なんだろうか、わからない、これは歴史が答えを出してくれる問題なのだと思うのでここでは判定しません。
 で、その故宮博物院で「祀と戎―古代中国の兵器―」という展示をやっていると聞いたので、見に行ったのですが、ものの見事に紀元前のものしか展示されていない。すごい。一番古いところでは紀元前5000年、新しくて紀元前200年代。ははーん舐めてたぜ。刀剣乱舞をたしなむオタクなので、古い武器っつったら刀くらいの時代(古くて奈良時代くらい)のイメージをしてしまっていたのですが、よく考えたら古代中国っつったら三国志や何かのイメージにもある通り青銅器が強い国なのであった。そして青銅器っつったら日本にも紀元前に入ってきたブツなので、そら中国ではもっと早い時期からあるのは当たり前であった。あたりまえだけどさぁ……すごいんだぜ……

春秋時代の馬紋銅刀。
形とサイズがどう見ても日本刀にくっついてる小柄(小刀)なので、
車輪の再発明ってこうやって起きるんだ……と思いながら見ていた。
1000年以上違うのにね……

 ちなみに、これは一応特別展という区分だと思うのですが、故宮博物院は特別展でも常設展でも大概の解説は日本語訳されているので、日本人観光客が行くのにはうってつけです。細かめのところはついてないけど、今はスマホのカメラで翻訳が簡単にできちゃうので、スマホがあればそこまで困らないと思われる。
 時間が足りなくてぜーんぜん回り切れておらず、たぶんそのうち2周目に挑むのですが、今回見て面白かったのは焼き物。もともと焼き物については造詣が浅いほうなので、あるから見るか~くらいの感じで見に入ったのですが、すっごく、ほんとうに、とっても質が良くて色鮮やかで多彩な種類があって面白かったです! 焼き物好きなら1回行っておくといいだろうなってくらい。昨日まで使ってたんか? というくらい「古い物」感がないし、デザインや色使いも華やか。そんなに興味がなくてもすっげー! って思えるところでした。

⑤お店の人とお別れする時は「バイバイ」
 ネタ切れたなって思ったら大正解です。普通に生きてて琴線に触れることなんてそんなホイホイないので一生懸命絞り出しています。
 ご飯を買うのって必須能力だけど、せっかくならいろいろなところでいろいろなものを食べたいじゃないですか。ルーローハンなんかも、日本でも最近あちこちで食べられるようになりましたけど、あれもお店によって結構味付けが違うわけです。食べ比べたいじゃないですか。というわけであちこちチャレンジしているのですが、どこのお店でも店出る時に(お店の人が気付く)「バイバイ」って言ってくれます。漢字で書くと「掰掰」や「拜拜」など。語学学校の先生曰く、「今の人はだいたい再見なんてあいさつしない、だいたいバイバイって言う」と。企業などの電話の際も同じだそうです。カジュアルぅ。

Q.そういえば、親族以外で日本人に会ったりしましたか?

 親族も母方なので日本人ではない……し、この質問を受けた時は会っていませんでした。が、諸事情あり語学学校とトラブりかけた時に、語学学校に通っているか何かしているらしい関西のお姉さんが通訳として呼ばれ、その時に一度だけ会っています。台北の語学学校には日本人も多いらしいですが、私のいる郊外の学校には日本人は少ないらしいです。一応3人くらいいるらしい。1人も会ったことないけど。

Q.台湾旅行の予定があります。おすすめスポットと「これ持ってきた方が良いかも」なものあったら教えてください。

 短いと聞いたのであんまり持ってきたほうがいいものは浮かばなかったのですが、観光地であってもトイレに入る時はティッシュを持って入るべき、というのだけはお伝えしておきます。観光地であってもトイレに紙がないことがある。また、台湾のトイレはほとんどが紙を流してはいけないようになっているので、忘れずにゴミ箱に入れてください。
 行先としておすすめしたのは、台北近辺なら龍山寺(前述)とそのそばの観光夜市。夜市にあるものはたいていあるし、マッサージとか占いをやっている店も結構たくさんあったので、雰囲気はめちゃくちゃ楽しめると思います。
 台南はだいぶ遠いので行かないと思うのですが、安平古堡(ゼーランディア城)は面白かった。歴史に興味がないなら十股仁糖文創園區とか。ざっくりディズニーとUSJを足して若干としまえん跡に出来たアレを振りかけた感じのエリアです。時間が合えばめちゃくちゃ迫力のある太鼓の演目も聞けるはず。日本統治時代のおそらく砂糖工場を転用した施設だと思われる。

Q.日本の都市部ではスズメやカラス、ハト辺りをしょっちゅう見かけますが、台湾でもその三種を見かけたりしますか? また、日本では見かけないけど台湾ではよく見かける野生の動物はいますか?

 いわれてみればカラスは見ないな……スズメは朝めちゃくちゃ鳴いているのでいるはずです。ハトも見かけました。ただみんな暑いせいか日中は見ないな……
 日本では見ないけど台湾では見かける動物として挙げられるのは犬です。野犬、います。生活圏内だと語学学校付近に1匹、家の近所に1匹、叔母の職場近くに3匹。家の近所のやつは近所の店のおじさんに餌をもらっていたので野良ではないかもしれないが、首輪をしていないので野良の可能性が高い。当然ですが、狂犬病は撲滅されていないらしいので、見かけても撫でにいかないほうがいいと思います。遠くから見ている分にはいいんだけどね。たまにスーパーの出入り口で涼んでいる姿を見かけます。

Q. 台湾は占いや風水が盛んだと聞いたことがあるのですが実際どうなのでしょうか?

 自分は受けたことがないですが、語学学校の近所にある占い屋は結構繁盛しているし、学校帰りの学生さんとかもしょっちゅう入っているので、たぶん盛ん。

Q.今の台湾、そちらの標準時で朝何時くらいから明るい?日本と比べて朝早くから動いてる人多い?少ない?

 遅起きマンなのでよくわかんない……けど、5時くらいには明るくなっています。部屋が明るいから。明るいなぁと思いながらぎりぎりまで寝ているので朝早くから動いている人の寡多はわからないのですが、周辺に農地がめちゃくちゃあるのでそこそこはいそう……

Q.台湾に行った時「これは食べた方がいいぞ!」というものがあったら教えてください!

 手加減抜きの台湾料理を食べておきたいのか、美味いものを食べたいのかにもよりますが、とりあえず果物は食べたほうがいいです。味が濃くておいしいので。マンゴーでもドラゴンフルーツでも桃でもなんでも美味い。パイナップルも美味い。アレルギーを押して食べて唇腫れたけど美味かった。真似はしないでください。
 手加減抜きの台湾料理を食べておきたいのなら、臭豆腐とかですかね。臭くて辛くて美味い、という概念なので、辛い物が好きな人向け。
 臭くないものがいい人は牛肉麵とか小籠包とかでしょうか。これも結構お店によって味が違う。
 変わったところで言うならば豬血湯とか。これは豚の血を固めたゼリーのようなものが入っているスープ全般を指します。美味いかどうかは好み、というか、ぶっちゃけ味らしい味がないのですが、精が付くということで昔から好まれているっぽい。鴨の血バージョンもあるけど、たぶん豚のほうがポピュラーな気がする。こちらでは酸辣湯(および酸辣湯をご飯にかけたやつなど)にもだいたい細切りのこれが入っています。2店舗くらいで入ってたからそういうもんなんでしょう。
 正直に言ってしまうならば、その国で好まれている味付けというのが我々の体にはそこそこ根深く刻まれており、「ふつうにおいしい」のラインを求めるのであれば日本人ナイズされた日本の台湾料理屋で食べたほうが早いと言えば早いのだと思います。ただ、日本人ナイズされていないものを食べる楽しみ、というのももちろんあるわけで……そこは好みですね……

Q.台湾で印象的だな〜と思った生活文化の特徴(衣食住どれでも聞きたいです)があったら教えてください!

 ぱっと思いついたものを2つ書いておきます。
 1つは、ごみ捨て。虫の問題などが凄まじかったため、台湾ではだいぶ前にゴミ集積所が廃止され、毎日ごみ収集車が爆音の「乙女の祈り」「エリーゼのために」などを流しながらやってくるのに合わせてみんながごみを持ち寄り、ごみ収集車にぶち込む、という方式を採用しています。面倒といえば面倒なんだけども(車が遅延することもあるし、時間は決まっているし)、このごみ捨てのためにわらわらと人が集まってきて、近所の人同士でちょっとおしゃべりする、みたいな時間は結構重要なんじゃないかなと思ったり。いやまあ、聞いている印象でしかないんですがね。
 ローラースケートに乗った中学生がごみ箱もってきてたり、おじいちゃんと一緒にちいちゃなごみ袋を持っているちびっこがいたり、そうしてそれぞれがごみ収集車のお兄さんに手を振ったり声をかけたりしている、そういう風景はなんだかいいなあと思います。
 もう1つは、服(ファッション)。前述の通りクソほど暑いので薄着、短パンの人がめちゃくちゃ多いです。脚出すのが恥ずかしい、歳不相応なんて言っていられる気候じゃない。そしてそれはおそらく、語学学校の同級生達の出身地である東南アジアも同様らしい。男も女も老いも若きも短パンノースリーブにためらいがないです。へそ出しファッションで来ている人も多い。何なら語学学校の先生がノースリーブだし、葬式ですら黒のTシャツです。
 思えば、暑いなら脱げばいい、それは当たり前の発想でした。我々はいつどこで、歳をとったら、または太っていたら脚や腹を出してはいけないなんて規範を身に着けたのだろう? あるいは、短パンを履いているとゲイみたいだ、なんて思想を知ってしまったのだろう? この高温多湿のアジアでその規範は果たして適切なのだろうか?
 そんなことを考えつつ、暑くて死ぬので結局日除け対策のために持ってきた長袖は、最近ではスーパーマーケットなどの冷房が効きすぎている場所でしか着ていません。ノースリーブも膝上15㎝の短パンもめちゃくちゃ楽です。日本も35度を超えたら短パンで出社していいことにしたほうがいいんじゃないでしょうか。だめかな。だめか。オッケーになるといいな。

まとめ

 改めて書いたらすごい長さになりました。ウケる。
 暮らしていて、思うのは、人は環境が変わったからといって劇的に何かが変わることはないということです。人格は変わりませんし、性格も相変わらずです。今日は落とし物を拾って先生に相談して、捨てていいんじゃないかって言われたのに結局警察署まで届けに行きました。お人よしはどこに行ったってお人よしだし、古びた建物が好きなことには変わりはないし、運動するより博物館に行くほうが好きで、小説も相変わらず書いています。文化の違いと性格の違いとで同級生に苛立つこともありますし、言語を習得すれどもうまく言葉が出なくてもどかしいこともしょっちゅうです。まあまだ2か月っていうのは、重々承知の上で……。

 1月末に仕事を辞めたのは、不当な扱いを受けたのを黙認されたからです(もっとも、トリガーがこれだっただけで、原因はほかにもたくさんあるのですが)。正義感が無駄に強くて生きづらいのは、きっと帰っても変わらないと思います。それでも、世界中どこに行っても変われないし変わらないんだなと理解したことで、少しは諦められたような気がします。いやうそ、諦めきれてはいないのだけれど、少なくとも今すぐに何かが変わることはない、と思えたというか。
 つまり、ままらないまま歩いていくしかないのだと。
 ただ、歩いていく道を逸れても、なんだかんだ生きてはいけるし、そこで新しい物を見つけることもできるのだ、と。
 たぶん帰って仕事を探してやっていくうちにまた無駄に焦って何かを変えようとしてしまうこともあるんでしょうが、人間、性格と性質はそう簡単には変わらないのだから、諦めて己を受け入れたほうがいいんでしょう。
 そうして、少しずつでも己の楽なように、他者からの評価を気にしないように生きていけるようになれば、それでいいんじゃないかなぁと、今は少しだけ思えています。

 というわけで、明日からも元気に生きるぞぅ。
 おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?