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物流業界の未来を変えるかもしれない革新的なアイデア:フィジカルインターネットとは?

物流業界の現状と課題

物流業界は、トラックの空走り率の高さ、中継地点での在庫コスト、納期遅延による損失など、多くの課題を抱えています。これらは業界全体の効率性とコスト削減の面で大きな影響を与えています。

フィジカルインターネットとは?

「フィジカルインターネット」とは、デジタルインターネットのパケット交換の仕組みを物流に応用したものです。このアイデアの核となるのは、物流リソース(トラックや倉庫など)の共有と最適配分を通じて、効率化とコスト削減を実現することです。インターネットのパケットは、宛先だけ書いてパケットを送り出すとなんとなく(ベストエフォート)でたどり着くという仕組みで成立しております。混んでいるところではなくてなるべく空いていたり、高速に到達できるルートを通るようになっていくことが多いです。ルータというパケット中継機は、宛先をみて、あっち!こっち!というふうにやり取りを行っています。

πコンテナの役割

このシステムの中心にあるのが、「πコンテナ」と呼ばれる標準化された容器です。これらは条形コードラベルとICタグで管理され、世界共通のIDで追跡可能です。これにより、複数企業間での在庫管理や通関手続きが大幅に簡素化されます。

フィジカルインターネットのメリット

フィジカルインターネットが実現すれば、トラックの共同配送による空きスペースの有効活用や、複数企業にまたがる中継地倉庫からの最寄品出しを実現できます。これは物流効率化に大きく寄与するでしょう。

日本における取り組み

日本では、経済産業省・国土交通省が2040年までのフィジカルインターネット実現に向けたロードマップを策定しています。πコンテナの規格統一や物流拠点の共同化に向けた実証実験も始まっています。

期待される影響

物流業界は大きな変革期を迎えています。フィジカルインターネットの普及は、地球環境問題や人手不足問題にも効果的に取り組むことができるでしょう。技術進展と産学官の参加者拡大により、この分野はさらに発展していくことが期待されます。

物流業界におけるこれらの革新的な動きは、私たちの日常生活にも大きな影響を与える可能性があります。今後の進展に注目していきましょう。

純粋にネットワーク業界にいたので、物流でも同じような考えで効率化していくということを考えているのが純粋に面白いと思って記事にしました。


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