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奢られるのは楽しい(その2)


 最近、ご飯を奢られることが増えてきた。路上で絵を売ったり投げ銭をもらう活動でSNSをフォローしてもらった人に、再びアポをとって奢ってもらうことが多い。この前、大阪に行った時は2日連続で奢ってもらうなどつなぎ技もできる。思い切ってDMを送っちゃえ!

 わたしのようにあまり働けずお金がないと外食がしにくい。しかし、他人に奢ってもらうといろんなお店に行けるようになる。世の中の人はこういう食事をするんだと社会経験になる(あと、奢られたら間接的に経済回してるやん)。

 わたしのような半引きこもりにとって、人から奢られることは社会に触れる重要な機会となっている。

 ここ最近は、営業マン、医療事務のお姉さん、元キャバ嬢、研究者、アーティスト、留学生、などに奢ってもらった。社会人と話す機会ができて、社会をほんの少し垣間見れる。奢ってくれる人はわたしにとって社会の窓だ。

 人と食事をして話す機会が増えることで、孤独の解消にもなっている。自分のように上手く社会に溶け込めない人間が、誰かから好意をもたれ歓待されることは嬉しいことだ。奢られたお陰で社会性が少しずつ培われているんじゃないかと思う。誰かに自分が認められ奢ってもらうと社会から承認されてるような感じにもなる。人と食事をして談笑することで笑顔にもなれるから心の健康によいのだ。

 わたしにご飯を奢ってくれるのは、いわゆる普通の人が多い。仕事をまじめにして家ではゲームやyoutubeを見てつつがなく日常を送っている。そういう普通の人がわたしのような人に何か面白さを感じたりすごいと錯覚して、奢る形で付き合ってくれるようになる。その人にとっての人生のスパイス的な。こういう経験からも、マイノリティの文化というのは普通の人に支えられるものなのかなと思ったりする。

 さて、今度は誰とどこで食事をできるのか、楽しみだ。ひょっとして、このnoteを読んでるあなた?

2月に九州でヒッチハイク旅してたら道の駅のたい焼き屋のおっちゃんからもらった。ミルフィーユたい焼きって美味しいね!


1.台湾の研究者に台湾料理を奢ってもらった(京都出町柳:媽媽菜館)


 自転車で向こうから走ってくる人がいて、とっさに「ちょっと」と声をかけると、止まってくれた。カバンの中にパンが見えた。次に出た言葉は「パン下さい」だった。「これ渡したら夕ご飯無くなるからダメ」と言われた。そこで、自分が旅の費用を集めるため路上で絵を見せて投げ銭もらうパフォーマンスしてることを伝えると、面白がってもらいインスタを交換した。台湾の女の人で留学で京大の研究室で研究してるらしい。今度、河原でご飯食べましょうと言って分かれてたけど、忙しくて中々予定を合わせられなかった。

 やっと予定が合いお店に来たが、そのお姉さんが来ない。DMが来て忙しくて寝過ごしましたと。次にあった時は申し訳ないからとご飯を奢ってもらうことに。時間を守ったら得をすることもあるんだね。

 このお姉さんは台湾に帰って大学の教員になるそうだ。こんなエリートに飯を奢ってもらうとは!話し方やたたずまいから育ちのよさや品の良さも伝わってくる。自分の旅のこととか投げ銭もらってることが勇気のある行動だと褒められて、ファンになってもらった(この食事の後にインスタのファボが増えている)。ご飯を奢ってもらったことでさらに好かれることあるんだ。世の中は不思議だなと思う。台湾に来たら歓迎しますよとのこと。すごい味方ができたね!

出町柳の媽媽菜館。魯肉飯や酔っ払い鳥(酒につけた鶏肉)などを食べさせてもらった。


2.ファンにベトナム料理を奢ってもらった(神戸三宮:ホイアン)

 Twitterで社会問題関連でフォローしてくれた人とベトナム料理を食べた。わたしのような引きこもりでも人にあやかって色々な経験をしてる姿を見て楽しんでもらってるようだ。インドカレーにはまってるそうなので、インドカレーつくりの会でも開いてほしいところだ。フットワークを軽くしてわれわれの集まりにも来てもらいたい。

フォーがおいしかった!


3.老舗喫茶店でケーキを食べる(京都三条:六曜社)

 路上で会ったおばさんから化粧品をもらったり喫茶店に連れて行ってもらった。家族に先立たれた不幸があるようでその話を聞いてたりした。百貨店でよくものを買ったりブランドの化粧品やらで金使いが荒い。金があってもあるだけ使い込んでしまう人ってこんな感じなんだと社会勉強になった。


4.金沢の知人と再び(石川:もりもり寿司)

 石川でおいしかったのはもりもり寿司。石川の知人に連れて行ってもらった。能登半島でとれた魚をつかったお寿司をたくさん食べさせてもらった。この知人には金沢に行った時に家に泊めてもらったりと世話になっている。依存症関連でケアのあり方についてよく話をする。

5.赤羽でおでんを食べさせてもらった

 埼玉から京都に旅行に来ている時に、河原で話しかけて色々話したお兄さんと東京で再会。わたしがヒッチハイクや投げ銭で旅するのをカッコいいとほめられた。DMで東京行きますと送ったら快く会ってくれた。営業マンをやっていて、会話や接待が神対応だった。赤羽に行っておでんでもてなされた。飲み屋街として赤羽の名前は知っていたけど、こうやって人に連れられないと赤羽も来ることはなかったなと。経験が増えました。

赤羽一番街のアーケード下の飲み屋街


6.路上でひっかけたお姉さんにお寿司食べさせてもらった

 以前、路上で知り合ったお姉さんに天王寺来るからご飯連れて行ってとLINEおくったら、新世界のお寿司に連れていかれた。食べた後は西成を散策。旅には興味があるようだが、日常に埋没してるよう。わたしみたいな旅人?にご飯をご馳走して話をしたり街を散策するのを楽しんでくれたようだ。おもしろい経験させてくれてありがとうとこちらが感謝された。

新世界のお寿司。ジャコ天や土手焼きなども食べさせてもらった。


7.元キャバ嬢から串カツをご馳走された(十三:富カツ)

 元キャバ嬢で今は介護職をしている。大阪から京都に戻る際に十三の串カツ屋で食べさせてもらった。わたしは夜遊びせずキャバクラとかも行ったことがないので、キラキラした夜の世界については無知だ。わたしみたいな非モテのおっさんが元キャバ嬢に奢られるとは人生わからない。話を聞くとお店でトップになったこともあると。キャバ嬢やってた時は時給3000円代と聞いて以外と安いんだなと思った。お客にはメールで連絡してまたお店に来てもらう。そうやって、人と話して相手に気に入ってもらいお金を落としてもらうのはわたしの路上活動に通じのでは。このお姉さんに、「僕の路上の活動もラウンジに似てるでしょ?」と言ったら、そうねーと返された。客のひざに手を置いてお願いするとお金を落としたり指名してくれるようになったと話していた。「男ってちょろいよね」と談笑し話しに花を咲かせた!

十三の富カツ。コースで食べさせてもらった。芸人もよく来るらしい。


8.アメリカの留学生からラーメンをご馳走になる(京都一乗寺:天天有)


 福島に行く前に京都駅前で高速バスを待ってる時に投げ銭をもらってたら、2000円投げてくれたアメリカ人と知り合った。インスタを見るとラーメンが好きなようで、ラーメン食いに行こうよと一条寺に誘ったら来てくれた。留学中でいろいろ街巡りを楽しんでいる。天天有に行きラーメンをご馳走になった。街巡りを一緒に楽しんだ。奢られたのも嬉しいが、何より自分を友人として受け入れてもらったことも嬉しい。

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