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エンプラ向けプロダクトの価値をどう最大化させるか
自己紹介
初めまして!10Xという会社で事業開発を担当している田村です。
10Xの動き方や私自身のキャリア選択など、共通した質問をいくつか頂くケースが増えてきたので、noteという形で自分の考え方を発信していければと思っています。
簡単に自分の自己紹介を記載しますと
新卒でコンサル会社に約5年ほど勤務。製造業・農業など比較的重厚長大な業界を多く担当
その後10Xに事業開発として入社。今は主に顧客(小売企業様)に対して、ネットスーパー/ドラッグストアという事業が立ち上がるまでに必要なプロダクトや事業設計を、顧客と作り込むプロジェクトマネジメントの部門を担当しています
エンプラ向けの複雑なプロダクトが持つ難しさ
今回は、10Xに興味を持って下さる方からよく聞かれる質問のうち、
・エンプラ向けのプロダクトはどうしても1社ごとの個別開発になってしまわないか??
・10Xの持つプラットフォームの成長と、顧客のご要望をどうコンフリクトさせずに両立させていくのか??
という内容について、私個人の考えを書いていきたいと思います。
10Xのプロダクト: 多くの機能とオペレーションが絡み合う複雑な構造物
まず10Xがどんなプロダクトを作っているのか簡単に説明します。
10Xはネットスーパー・ドラッグストアが0から立ち上がるために必要な機能を開発しています。
「必要な機能」には、下記のような内容が含まれます (一部抜粋です)
エンドユーザーがネットスーパーのアプリから商品を注文できる「お客様向けアプリ」
スーパーの店舗で作業する方・注文を配送するドライバーが、ご自身の作業を遂行するための「スタッフ向けアプリ」
ネットスーパーを統括している本部機能の方が、全体の注文状況等を把握し、必要に応じて応援要請などの手配をするための「管理画面」
お客様が注文する商品の価格や在庫数など、毎日正しいデータをアプリに反映させるための「商品・在庫マスタデータの生成
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エンドユーザーの1つの注文が家に届くまでに、色々な方が別々の作業をしており、その作業に合致する複数のプロダクトが必要となります
また、ネットスーパーの業務を完結するまでには、店舗の商品を梱包し、配送するというリアルなオペレーションが不可欠になるので、「どんな小売企業でも、どんな店舗の状況でも最適となる唯一無二なプロダクト・オペレーションの正解」には存在し得ないという構造的な難しさがあると思っています
いかにしてプロダクトが顧客に与える価値を最大化させるか
このような「あるケースで最適化された機能が別のケースで最適とは限らない」状況では、往々にして「各顧客への個別の対応が、10Xの持つプラットフォームの成長とコンフリクトしないか??」という論点を生むと思います。
このような状況に、どのような考え方で向き合っているか共有していきたいと思います。
1/ 一つ一つの要望が「事業成長に大きなインパクトをもたらすものか??」を社内外で徹底的に議論する
顧客がネットスーパー・ドラッグストアを運営する中で、より効率的に・よりお客様に高いサービスレベルで事業推進するためのプロダクト上の要求が逐次発生します。
この内容について、「ネットスーパー・ドラッグストアの事業成長を加速させる取り組みなのか??」という観点で吟味する事が大事だと考えています。
10Xでは下記のような、事業成長を進めるためのレバーを整理しているので、「このレバーのうち、どれに効果を与える施策なのか、そのインパクトはどれくらいなのか」という議論を社内で進めていきたいと考えています。
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この議論の結果、事業成長に効果があるものはプラットフォームとして取り入れる事で、「顧客にとって重要な施策にフォーカスして推進していく」プロセスを作れると考えています
2/ 「長期的な事業成長」の目線で顧客と一蓮托生となる
1.で書いたような検討をしていくと、必ずしも顧客からご要望を頂いた項目が最優先で取り組むものになるとは限らないケースが存在すると思います。
その際に極めて重要なことは、「長期的な事業成長を考えた時に、どのような取り組みを優先していくべきなのか??」という観点で顧客と同じ目線を向く事だと考えています。
3/ 事業上現れる課題はプロダクト以外のレバーでも解決に動く
ネットスーパー・ドラッグストアを運営する中で発生する課題は必ずしもプロダクトだけで解決できるものではありません。店舗内部のオペレーションを再検討する方が効果があったり、あるいは配達枠などスーパーのサービス設計自体を検討する方が根本解決に繋がったりするケースもあります。
プロダクトの要求としてリクエスト頂いた内容について、プロダクト以外のレバーで本来解決するべきものであれば、そのような提案をする事が本質的には顧客の課題を解決できると思いますし、それができるようにプロダクト以外でも課題を解決できるようなケイパビリティを会社としては蓄えていきたいと考えています。
顧客の事業成長に真にフォーカスする事が大事
当たり前な話ですが、プラットフォームを提供する側が、各顧客のネットスーパー・ドラッグストアという事業の成長に真にフォーカスをし、その優先順位でプロダクトの機能開発を進めていく限りにおいては、目の前の顧客への価値提供とコンフリクトはしないと考えています。
特に、リソースに限りのあるスタートアップが、最大限の価値を短期のうちに提供する場合においては、個別最適にならずに顧客にどう価値を最大限提供するかについて考え抜く事が、逆説的に各顧客の事業の成功につながると信じています
最後に: 10Xについて
最後に改めて10Xについて紹介させて頂きます。
10Xでは本文でも触れたようにプロダクト開発だけでなく、ネットスーパー・ドラッグストアという事業を成長させるために必要な要素を多くの角度で武器として取り揃えようと考えています。
BizDev、PdMなど多くの職種で積極的に採用募集中なので、少しでも興味を持たれる方はコンタクト頂けますと有難いです!
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