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メンバーの成長にコミットするためにマネージャーはどう振る舞うべきか?

サマリー


  • マネージャーとしてメンバーの成長にコミットすることは、自分の視野を広げ、より長期で抽象度の高いイシューに取り組むためにも、一人ひとりにとって適切なチャレンジを提供することで組織全体の士気を高く保つ上でも大事

  • メンバーの成長にコミットするためにはマネージャーとして適切な機会提供とフィードバックをする事が大事

    • 身の丈+3割くらいのチャレンジを機会として提供し続ける

    • ブレークスルー前の「しゃがむ」タイミングを適切にデザインする

    • 「順調」のラインを言語化し、「順調」ではない時は率直かつ具体的に伝える

    • フィードバックは個人への批判ではないことを真摯に伝える


はじめに


こんにちは!10Xという会社で事業開発を担当している田村です。

10Xはこの1年で社員数が約25人から約80人程度まで拡大し、それに伴って会社も「個人がプレイヤーとして最大限価値を発揮する働き方」から、「チームとしての出力を最大化させる働き方」にシフトしていく必要があった期間だったと思います
その中で私もマネージャーとして約10名ほどのBizDevメンバーと同じチームで一緒に働かせていただく機会があり、自分の中で「いかにマネージャーがメンバー一人ひとりに適切な機会を提供し、コーチングなどを通してポテンシャルを最大限引き出し、それを評価に反映させていくべきか」について考え、学ぶ機会があったので、この機に記事としてまとめようと思います。
いわゆるコーチングは巷に多くの方法論が出回っているので、「スタートアップにおけるキャリア形成とマネジメント」の1ケースとして、参考にして頂ければと思います

メンバーの成長にコミットする重要性


マネージャーがメンバーの成長にコミットすることは、マネージャー自身が自分の力で価値を出していく以上の価値を出すポテンシャルを秘めています。具体的には2つあると思います

1/ マネージャーがhands-onで見れる範囲には限界がある

シンプルに、マネージャー一人が視野に入れることのできる範囲には限界があります。「今日明日の危機をなんとか乗り越えないといけない」状態では半年後、1年後のイシューを腰据えて取り組むことはできません。マネージャーは自分の視野を広げ、より長期で抽象度の高いイシューに取り組むためにも、今持っている役割を手放せる環境を自らの手で作っていく必要があります

2/ 会社を常に「人生の一部を賭けてもいい」と思える環境にする

メンバー一人一人にとってスタートアップに入社した意味は人それぞれだと思いますが、「この組織において何かを成し得たい、何か成長機会を得たい」というモチベーションを持っている人が多いと思います。一人ひとりにとって適切なチャレンジを提供することで組織全体の士気を高く保つ事はスループットを上げる上で重要な要素だと思います

いかにしてメンバーの成長にコミットすべきか


1/ ブレークスルー前の「しゃがむ」タイミングを適切にデザインする

よく言われることですが、成長は直線的に推移するのではなく、「S字カーブ」を描くと言われています。一つの成果を出す上で、ある一定期間は「どういう動き方をすればうまく成果を出せるのか」の試行錯誤をするフェーズがあり、要領が掴めると労力を多くかけずとも高い成果を出す事ができる様になる、というものです

この流れで行くと、ブレークスルーの前には「しゃがむ期間 = 労力をかけてもなかなか成果がでない期間」がある様に思えます。 しゃがむ期間は本人にとってはなかなかチャレンジングな期間だと思いますが、マネージャーの立場からはここで「すぐに巻き取りには行かない胆力」を持つ事が大事だなと感じています。むしろ「その後ハネるための期間をいかに設計するべきか??」を考え、適切な機会提供をする事がメンバーの長期的な成長につながると思います

2/ 身の丈+3割くらいのチャレンジを機会として提供し続ける

常にメンバーには「今できないけど頑張ればできる様になる」様な役割を渡すことが重要だと思います。当然業務機会は事業のフェーズによるのでいつもとはいかないと思いますが、マネージャー本人が抱えている役割のうち、どれは今メンバーに委譲してしまってもいいのかを考えることが大事です。
ここでポイントになるのは、「頑張れば自分でやり切れる」範囲の役割を渡すことだと思います。最終的には、「その役割を体得した」という自身が1.で記載したブレークスルーにつながる成功体験になると思うので、できるだけメンバー本人が自分の頭で考えた結果成果を出せる限界の難易度の弾を渡し、マネージャーは最小限のガイダンスを出すことで成功体験を作っていくのが良いのかなと思います


3/ 「順調」ではない時は率直かつ具体的に伝える

伸び悩んでいるメンバーにフィードバックを遠慮してはいけません。遠慮して伝えなかったフィードバックは後々半期の評価のタイミングや、より長期的な機会提供の局面でメンバーとマネージャーの間の期待値の齟齬を生み、モチベーションを削ぐ要因になりかねないです
また、「順調」かどうかを客観的にメンバーが把握することによって、1.の「しゃがむ」期間を適切に設計する事にもつながると思います


4/ 「順調」のラインを言語化する

当たり前ですが、3.でメンバーに「順調ではない」あるいは「順調」と伝えるためには、そもそも「何を持って順調ではないのか」を明確に言語化できていないと改善のアクションが取れない上に、フィードバックをもらった本人も納得感を持てません。
10Xでは下記の様に入社後のオンボーディングチェックリストや、評価の際の「等級要件」の形で、それぞれのメンバーに期待する動き方を規定しているので、これに基づいてメンバーのアクションを評価することが重要だと考えています


5/ フィードバックは個人への批判ではないことを真摯に伝える

心構え的な話ですが、フィードバックをする際は「フィードバックを聞いてもらえる」状態を作ることがとても大事だと思います。フィードバックは個人批判ではなく、あくまでも「目の前の人がより豊かなキャリアを創っていく上で、どの様なネクストステップを踏むことが望ましいのか??」という前向きな議論であるという事をメンバーにも腹落ちしてもらうことが大事だと考えています


最後に: 10Xについて

最後に改めて10Xについて紹介させて頂きます。
10Xでは本文でも触れたようにプロダクト開発だけでなく、ネットスーパー・ドラッグストアという事業を成長させるために必要な要素を多くの角度で武器として取り揃えようと考えています。
BizDev、PdMなど多くの職種で積極的に採用募集中なので、少しでも興味を持たれる方はコンタクト頂けますと有難いです!

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