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スタディングで簿財合格しました

2023/12/1 追記
簿財2科目合格しました!それに伴いタイトルを 勉強しました→合格しましたに修正しました。


初めまして、はると申します。
普段は働きながら勉強したり、そのことをTwitter(@_ha_ru_s)で呟いたりしています。

今回筆をとったのはタイトル通り、2023年税理士試験(簿記論・財務諸表論)について、スタディングで約10ヶ月勉強して挑んだ結果、勉強方法などをまとめてみようと思った次第です。

スタディングは比較的新しいためか、私が勉強を始めた際も口コミが少なく、情報収集に苦労しました。
このnoteがそんな方々の一助になれば幸いです。

※スタディングをメインの教材として使用していますが、問題集はTAC外販のものを別途購入しています。(タイトル詐欺になるかもしれません笑)

結論として先に述べると、財務諸表論はスタディングだけでも十分戦えると思いますが、簿記論はスタディングだけでは難しいと思います。それでも低コストで勉強を始められるのは充分なメリットであると考えます!
それなりの勉強時間と外販の問題集をうまく組み合わせれば、簿財同時合格も充分狙えると思います!

ちなみに今回の私の自己採点は
簿記論→50~55点 財務諸表論→70点〜
という、絶妙なボーダーラインにいますので、その点を踏まえた上で以下お読みください。


前提条件

・筆者のスペック:20代後半/既婚子なし/初受験
・勉強開始時期:2022年10月後半
・所持資格:簿記2級(2022年5月合格)
・実務経験なし
・総勉強時間:約1,200時間(理論暗記の音声を聞き流す時間を含んでいるため、机に向かった時間は1,000時間超えくらいか…?)
・1月に転職したため12月に有給消化が3週間ほどありました。転職前後ともに繁忙期以外は残業ほぼなしの職場。
・平日3時間、土日5時間(週25時間)、月100時間を目標に勉強開始(実際は平日のツケを土日で返済する日々)
・勉強時間は多い月は130時間超、繁忙期(土曜出勤あり)はその半分ほど。概ね上記の目標(週25時間)は達成できたかと。

勉強スケジュール

10月〜11月

とにかく配信されているものを順番にこなします。
私は簿財2科目同時学習フローを上から順に進めていきました。(講義→スマート問題集→トレーニング)
講義は基本的には2倍速、軽くノートを取りながら見ました。なおそのノートは、あくまで講義に集中するため(よそ見しないよう)にとるノートだったので、見直すことはほぼありませんでした、、

トレーニングの内容はたまにつまずくので、その時は翌日にもう一度解き直すなど、なるべく理解してから次に進むようにしていました。

また、理論については講義が終わった論点から理論暗記ツールを通勤時間に進めていきます。電車の中では暗記ツール、徒歩の時は音声と、とにかく隙間時間を活用して理論を覚えていきます。理論暗記ツールはスマホだけで完結するので、例えば化粧をしているときに音声を聞く、風呂上がりのドライヤー時や歯磨きをしながら暗記ツールを進める、など、使える時間はどんどん使います。理論暗記のインプットは机に向かってはほぼしていません。机に向かってまとまった時間が取れる時は、講義を進める&問題を解く時間としていました。

ある程度解いたところで登場するテーマ別演習も、出来るまで解き直します。
全5回ある実力テスト前にはトレーニング・テーマ別演習を解き直し、復習してから臨んでいました。また、時間をおいて解き直しもやりました。

後述しますが、スタディングは全講義の配信が3月末までかかります。8月に試験本番があることを考慮すると、本試験を想定した演習の期間は4ヶ月しかありません。
つまり、4月以降にこれまで学習した論点をもう一度一から見直すということは難しいだろうと考えていました。なので、配信されたものは配信されたタイミングで理解することを意識していました。

12〜2月

この時点で配信済みの講義にはだいぶ追いついてきましたので、上記で述べた配信後の視聴は続けつつ、TAC外販の問題集に取り組み始めました。
スタディングだけでは演習量が足りないというのは聞いていたので、これくらいはやらないといけないだろうなというのは最初から考えていました。
※私は簿記2級からの挑戦なので演習量不足を感じましたが、簿記1級などをすでにお持ちの方は問題ないのかもしれません。その辺りは個人の感覚だと思います。

計算についてまず取り組んだのが

・税理士受験シリーズ 2023年度版 2 簿記論 総合計算問題集 基礎編
・税理士受験シリーズ 2023年度版 6 財務諸表論 総合計算問題集 基礎編

の2冊です。
時間を測りながら解き、点数は毎回メモしてまずは3周。3回解いても8割未満のものはもう1度、というようにとにかく解けるまで解きます。

理論は
税理士受験シリーズ 2023年度版 8 財務諸表論 理論問題集 基礎編
・税理士財務諸表論穂坂式つながる会計理論【第2版】

つながる会計理論は主に通勤時間に使っていました。アウトプットとして問題集に取り組むと、思いの外記述ができなくて焦ります。が、こちらもとりあえず3周はして、そこからさらに苦手論点を重点的に取り組みました。

3〜4月

講義の視聴もだいぶ進み、基礎問題集もやれることがなくなってきた頃から、応用の問題集に進みました。

・税理士受験シリーズ 2023年度版 3 簿記論 総合計算問題集 応用編
・税理士受験シリーズ 2023年度版 9 財務諸表論 理論問題集 応用編

上記2冊を使用しましたが、最初は全く解けなくて本当に焦りました。とにかく数をこなすことしか知らないので、解いて、解説を読んで、理解して、また解いての繰り返しです。
なお財表については、簿記論の計算に対応できればあとは科目の表示や注記について確認すればいいだろう思い、応用の計算問題集は購入していません。
また、この辺りでやっとスタディングの全講義の配信が完了し、GW頃から直前対策講座の演習が始まりました。

5〜8月

スタディングの直前対策講座にて、初めて過去問に触れました。簿記論が全くできずに焦り、総合問題対策として上記の応用問題集をさらに回しました。また、個別問題については新たに

・税理士受験シリーズ 2023年度版 1 簿記論 個別計算問題集

を購入しましたが、今思えばこれは一番最初にやるべき問題集でした…結局最後まで個別問題は苦手なままでした。
個別計算問題集はかなり分厚く、これまでの問題集のように全部を3周する時間はないと踏み、初見で解けた問題はそれ以降解いていません。
解けなかった問題だけ、3〜4周しました。

スタディングの直前対策講座は3回分の直近過去問+6回分のオリジナル問題で構成されています。
スタディングのオリジナル問題は本試験に比べると数段難易度が下がる印象です。それはつまり、ほぼA論点、あってもB論点で構成されているということです。
初見では6〜7割の点数でしたが、最終的には9割近く取れるまで解き直しをしました。(最終的には4〜5周したと思います。)

また、6月のTAC模試、過去問はスタディングには収録されていない過去問2年分(スタディングと合わせて5年分)を解きました。
(模試は問題集を使っているからという理由でTACを受けましたが、自分の立ち位置を知るためにも受けた方がいいと思います。)(一応上位20%前後の成績だったので、真面目にやれば合格する可能性もあるのでは!?とこの時点ではテンションが上がります。)
(大原やLECの模試がやばいと耳にしましたが、このテンションを維持したくて受けませんでした笑)

最後の2週間でもう一度直前対策講座のオリジナル問題を解き、模試を解き直し、理論の出題予想箇所を中心にとことん詰め込んで本試験を迎えました。

そもそもの勉強のきっかけ

私は2021年9月から簿記3級の勉強を始め、2022年5月にCBT方式で簿記2級を取得しましたが、これは転職活動を行うにあたって、あまりに前職でのアピールポイントが少ないことを補うためのものでした。その際に初めて簿記に触れ、あれ、意外と簿記って面白い?となったことが簿財を勉強するきっかけです。
無事簿記2級を理由に新しい職場が決まり、ただ無為に有給消化を過ごすのもなと思い、簿記2級の上位の資格を調べたところ、簿財の存在を知りました。
簿記1級ではなく簿財を選んだのは、簿記1級を取得したその先がないこと、であれば簿財の方が受かった後にまだ勉強したければ先に進めると思い、簿財の勉強を始めました。
他にも、簿記2級の際は連結が苦手だったのでその論点があまりないこと、これ以上工業簿記をやるメリットが感じられなかったこと(仕事では使わないため)、理論というものを今まで勉強したことがなかったので面白そう、と思ったことが挙げられます。
なので私は、税理士になりたい!という強い気持ちを持って勉強を始めたわけではありませんでした。
(でも今は税理士に挑戦したいと思って、次は消費税法に進みます笑)

スタディングを選んだ理由

そんなことで簿財を知ったところで、さあどうやって勉強しようかという話になるのですが、まず独学は厳しいということを知ります。テキストの量も膨大です。そして次に、大手予備校の受講料の高さにびっくりしました。
簿記2級までに使用した教材は、ふくしままさゆき先生のYouTubeと、昔簿記を勉強したことのある妹からのお下がりの問題集、CBT方式の練習のために購入した過去問+予想問題集のみです。(これは合格後すぐにメルカリで売りました笑)
なので今まで勉強にほぼお金をかけてこなかったので、予備校費用を見てたまげました。そして、合格までに必要な勉強時間を見て更にたまげました。

いくら社会人とはいえ、この金額をポンと出して勉強する、また上記のような理由で勉強を始めるので、いつまでやり続けるか分からない勉強に何十万と払うのは、とても覚悟のいるものでした。
そこで知ったのが、かなり格安で講義を提供しているスタディングでした。スタディングに決めた理由は圧倒的に価格です。
これくらいの価格ならもし途中で勉強を辞めても、試験に落ちても、まあなんとか許せるだろう…と思って、スタディングの簿財コースで勉強を始めることにしました。

スタディングの良かった点

とはいえ私は初学で、他の予備校のことも知りませんので、主観的な意見となりますが、、

価格が安い

先程述べたように、私がスタディンクで勉強を始めた理由は価格以外にありません。ただ、問題集に加えて、講義を視聴するために安いタブレットを購入したり(スマホでも見れるが画面が大きい方が見やすい。また、問題をタブレットで開いて計算用紙だけ手元に用意して演習をしていました。)、問題をコピーするためのプリンター、インク、コピー用紙など諸々の費用を考えると、簿財受験に使ったお金は10万円~といったところでしょうか。

勉強のペースが掴みやすい・講義がわかりやすい

フローに沿って講義を進めていけばいいので、やらなければいけないことは明確です。また、講義1本1本が短めに区切られているので、隙間時間を活用して進めやすいです。
朝に1本、帰宅後に2本、寝る間に1本と、分割しながら講義を進めることができるのはメリットだと思います。
また、私個人としては講師の方の説明はわかりやすく、理解しやすかったです。(この点は他の予備校のことを知らないので主観的な意見になりますが…)あと、私は女性の高い声の講義が苦手なのですが、スタディングの中村先生はおじ様で、ゆっくり話してくれるので2倍速にしても問題なく聞き取れ、よかったです。
講義の中で不明点があれば質問チケットを使って質問できるようですし(私は結局使いませんでしたが)、Twitterを活用すれば情報収集には困りませんでした。通信で勉強したことがないから不安だ、と感じる方は意外となんとかなると思いますよ。

重要論点に絞った内容

スタディングはそもそも時間のない社会人に向けた予備校です。コンセプトは、みんなが出来るところを確実に拾い、難問は潔く捨てましょうというものです。
講義で扱う内容・その後解く演習問題、理論暗記ツールも、必要最低限抑えるべき内容を抑えたものになっています。
スタディングにはないけど外販の問題集には出てくる内容も多々あります。
(例えばですが、固定資産の自己金融効果はスタディングで扱っているのに、流動化は出てきていません。)

ですが、それについて必要以上に外販の問題集等に手を出す必要はないと考えます。
そもそも税理士試験は満点を取るための試験ではないため、問題の取捨選択が必要になります。その際に知らない論点があれば真っ先に飛ばせる対象になると思います。逆に中途半端に知っていれば、その問題に割くべきでない時間を割くことになるかもしれません。
なので、全て抑えるのではなく、皆が解ける問題は解けるようにしましょうというコンセプトは非常に理にかなっているのではないかと思います。
(理にかなっているのと、実際の試験でその通り解けるかどうかは別問題ですが笑)

暗記ツールが使いやすい

スマホ一つでどこでも勉強できるのがスタディングの強みです。その中でも特に暗記ツールは分かりやすく理論の重要論点を抑えることができました。
今年の財表でいえば、選択問題と問2の記述は概ねスタディングだけでも戦えたのではないでしょうか。
臨時償却のことは知らないです()

スタディングの悪かった点

配信終了が3月末〜4月頭

大手予備校が年内に1回転終えていることを考えると、本当に間に合うペースなのか?と焦りますよね。私もそうでした。
私はある程度講義が進んだところで問題集を解き始めていたので、当初ほどデメリットとして捉えることはありませんでした。(頻出論点・重要論点は前半にあるので、講義がある程度進めば総合問題もできるようになります。)
これがちょうどいいペースだとは思いませんが、講義の配信終了が遅くとも、なんとかなるということはお伝えしたいです。

問題の難易度が低い

上記のデメリットよりこちらの方が大きいと思います。特に簿記論はスタディングだけで合格ラインを超えるのは少々厳しいと感じました。
直前対策講座はもう少し難易度が上がるかと思いましたが、基礎を抑える内容が主です。
問題の難易度もそうですが、個人的に思うのは、スタディングの問題は日本語の使い方が易しいので(これで伝わるかな…)、本試験のようなまわりくどい言い回しの中で必要な情報を拾う練習があまりできていませんでした。
簿記論に関して言えば、もっと場数を踏む演習が必要だと感じます。

また、難易度が低いということもあり、本番の2時間の使い方を想定した解き方はあまりできません。直前対策講座は、全部通しで解いて、見直しをしてもも90分かからないくらいで解き切っていました。
税理士試験は問題の取捨選択が必要になってきますので、本番を想定した問題演習のためにも、予想問題集など追加で購入したほうが良いかもしれません。(私は今回、外販の予想問題集まで回す時間がなく、過去問と受験したTAC模試でその辺りをイメージしていました。)

オフラインでは使えない

ネットにつながっている状態で使うことが大前提のため、電波の悪い地下鉄に乗っている時や、お昼時の混雑した回線では少々使いづらい場面があります。
PDFを保存したり、講義を端末にDLすればオフライン環境でも使えますが、先ほど上記で良かった点として挙げた理論暗記ツールはオンラインで使うものなので、勉強したいときに勉強できないというのはストレスでした。
また、スマホで勉強しているとどうしてもバッテリーを食ったり、通知が来たときに他のアプリを開いてしまうというのも良くないですよね…(これは個人の忍耐力の問題ですが笑)
私は出張の際の新幹線など、長時間の移動時には紙の参考書(前述のつながる会計理論、TACの重要会計基準など)で勉強していました。

自分の立ち位置を知る機会がない

スタディングでは答案を採点してもらったり、模試を開催していたりといったことはありません。
なので、理論を採点してもらう、場慣れ、自分の立ち位置を知るためには外部の模試を利用する必要があります。(申し込み情報などは自分でキャッチアップする必要があります。私はこの辺りはTwitterに大いに助けられました。)
私はそもそもこういった会場で受ける時間が久々だったのもあり、模試を予め受けておいて良かったなと思っています。本試験はかなり緊張したので自分なりのリラックス方法や集中方法も考えておく必要があると感じました。
(私は簿記論で手が震えてボールペンを3回落としました笑)
そういった本試験向けのテクニックの話はスタディングでは少ないため、Twitterの存在に感謝感謝です、、、

おわりに

ここまでかなり書きなぐってしまい、読みづらい文章になってしまい申し訳ありません。(一体どれだけの人がここまで読んでくださったのか…)
長々と書きましたが、最初に書いた通り私の自己採点結果はボーダーラインちょうどです。(何なら自己採点用に数字をメモしていたわけではなく、計算過程のメモから拾ってきたものもあるので、きちんと解答用紙に転記していたか自信がありません😭)
偉そうに色々書きましたが、普通に簿財どちらも落ちている可能性があるんですよね、、
なのでここに書いた内容はあくまで参考程度にしてくださいね。

ここに書いた内容以上に聞きたいことがあれば、Twitter等でぜひお声がけください!私自身、勉強中はフォロワーの方々に何度も助けていただいだので恩返しさせていただきたいです!

ここまで読んでくださった方の合格を祈念して、そして私自身の合格を祈って筆を置かせていただきます。

お読みいただきありがとうございました!


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