お好み焼きが食べたくなる条件について

 今日はどこかでごはんを食べようってとき、もちろん何が食べたいかも大事だけど、私の場合は「タイム感」もけっこう大事なポイントだったりする。
 たとえばお腹がすごく空いてるけど、疲れたし食べ終わったらはやく帰りたいなぁってときは麺類がいい、ラーメンとかうどんとか。ぱっと座って、ぱっと出てくる。おまけにするする入ってくる。気づいたら食べ終わってる。

 とはいえ、いつも麺類だと飽きてくるし、なによりそういう「タイム感」じゃないときもある。タイム感。なんて言えばいいんだろう、お店の中だけで流れている時間の速さみたいなものを、私はそう呼んでる。
 冬の休日にちょっと早めにおきて、空いてる美容室で髪なんか切ったりして、切り終わったらちょうどお昼なんてときはお好み焼きがいい。
 
 美容室から少し歩いたところに、そのお好み焼き屋さんはある。
 「からんころん」
 この音がまたいい。窓際の席にすわってのんびりお水を飲む。
 5分程たったころにようやく注文を取りにきてくれる。これがタイム感。全く混んでいないにも関わらず遅い。これがいい。
 お店おすすめのねぎ焼きを頼んだら、また15分程待つ。ほんとはもうちょっと短いかもしれないけどそんなことはどうでもいい。鉄板の温かさが時間を忘れさせてくれる。

 正直その後のことはよく覚えていない。いや、おいしかったんだけど、お店をでたときに詳しいことはわすれた。おいしかった以外の感想は、時空の狭間に落っことした。

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