プロレスファンで10.9と言えば、新日本とUWFインターの対抗戦だろう。史上最大の対抗戦と言われ、メインで武藤敬司が髙田延彦に完勝したあの大会である。1995年のことであった。それをさかのぼること9年前、1986年にももう一つの10.9があった。前田日明対ドン・ナカヤ・ニールセンが行われ、前田が新格闘王となった日である。どちらの10.9もUWFが深く関わる。だが意味合いは大きく異なる。一方はUWF伝説の始まりを告げる日となり、一方は終焉をもたらすものとなった。 86年から見