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なんでもできます、では選ばれない

0才からシニアまで対応します。笑顔で楽しいレッスンを心がけています

よくありがちな表現ですよね。これをうたい文句にしている教室、本当に多いです。これで集客できるのなら日本中のピアノ教室は繁盛しているはずです。

たとえば小学生のお子さんにこれからピアノを習わせたいと考えている保護者さまの立場になって考えてみて下さい。

・全くの初心者
・将来大好きなアニメソングを弾きたいという夢を持っている。

近所に2件のピアノ教室がありました。

・Aピアノ教室
「0才からシニアの方まで対応、笑顔で楽しくレッスンしています。」
・Bピアノ教室
「好きな1曲が弾けるために必要な知識、テクニックを個々のニーズにあわせてアドバイスしています。」

どちらの教室を選びたくなるでしょうか?

アニメソングを教えてもらえる??
興味をひかれるのはおそらくB教室ではないでしょうか。

ピアノが弾きたいニーズは実にいろいろ、人それぞれです。
ざっと思いつくのを書いてみると・・

・将来プロの演奏家を目指している
・保育士をめざしている
・バンドでキーボードをやってみたい
・弾き語りができるようになりたい
・ジャズの名曲が弾けるようになりたい
・趣味の片手間でマイペースで楽しみたい
・アニソン、ボカロのようなイマドキのカッコいい曲が弾きたい  
   などなど

習いたい人によって必要内容、緊急度がまったく違ってきます。対応できることを絞り込むことでメッセージが研ぎ澄まされ、確実に必要としている人の気持ちに刺さるから選ばれるのです。

私は過去、まさしくなんでもできます、のなんでも屋でした。
過去の肩書きをざっと書いてみると

クラシック、ポピュラー、ジャズに対応しています。
アドリブのしかた、作曲も教えられます。
これからの時代は譜面通りに弾くことだけでなく、その場で音を生み出せる力が必要です。

今、振り返るとめちゃくちゃ恥ずかしいですね。これじゃ売れなかったわけだ・・(笑)

なんでもできます、は一見器用に見えます。でもどんなことを教えてくれるのか、本当に必要なことに対して対応してくれるのか、はっきりしませんよね。

なんでもできます、では選ばれないのはそんな理由だからです。2つの例を見ていただけておわかりになるでしょう。



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