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メニエール病と診断されたときの記録

先月、メニエール病と診断されました。

なかなか、辛いものでした。が、まわりのひとにはたくさん助けられてもらい、迷惑をかけながら、だいぶよくなりました。でも症状がだいぶ緩和されて健康になってくると、調子にのってまた体調が悪化したりして学ばないので、自制のためにも記録したいと思いました。

1.はじめてそれらしい症状が起きたのは2年前

仕事中、突然電話の声が聞き取りづらくなりました。いつもは「この人声大きいんだよな~」と思って受話器から少し耳を遠ざける人の声でさえも聞き取りづらく、耳を近づけたり、スピーカー音量上げたりして、聞き取ったりしていました。

隣の人の声も聞き取りづらく、なんだか左耳が詰まったなあという、水の中いるような感じがありました。

「これはなんなんだ?」と思って「左耳 聞こえづらい 詰まってる」とかで検索すると、突発性難聴の症状では?みたいな記事がずらりとでてきて、記事を読むと「早めの通院がカギ!」ということが書いてあったので慌てて病院に行きました。

耳鼻科の病院にいって、症状のことを先生に伝えたら、まず聴力検査をしてもらいました。健康診断のときによくやる、音がなったらボタンを押す検査でしたが、健康診断のときより色々な音が流れたようなきがします。

両耳で聞こえたらボタンを押すを繰り返し検査したところ、左耳の低音がかなり聞こえてないような検査結果でした。

突発性難聴か低音障害型感音難聴だね、と言われました。とにかく、薬を飲んで、安静にと言われました。

とりあえず、プレドニンというステロイドの薬と、イソバイドというまずい利尿剤シロップ、アデホスコーワという血流をよくする薬、メチコバールというビタミンB12を補う薬(ビタミンB12ってなんだろうと思いながら)、ベタヒスチンというめまいを改善する薬をもらいました。

今まで健康人生と自負してたので、人生でこんなに薬を飲むのははじめてでした。良薬口に苦しとはこのことか。それにしてもまずい。

なんだか耳だけでなく、歩いていて船に乗ってるような気持ち悪い感じもでてきたので、仕事は3日間+(休日2日間)ほどお休みさせてもらった記憶があります。その間は、ひたすら寝ていました。歩くと気持ち悪いので。

ステロイドを飲み終わったころに再度病院にいって、再度聴力検査をしたら、前回より左耳の低音の聞こえがよくなっていました。

こんな症状を繰り返すとメニエール病という診断になるからね、とりあえず水をたくさん飲む、適度な運動、ストレスをため込まないようにね、と言われ、症状もよくなり、仕事復帰しました。

しばらくは気持ち悪かったり、頭痛くなったりして本調子でなかったり、3か月に1回くらいは耳鳴りや頭痛や軽いめまいがあり、そのたびにちょくちょくと病院にいっては薬をもらって、やり過ごしていました。でも、左耳の低音が著しく聞こえづらくなったのはそれっきりで、難聴の再発はないかな~と思いながら過ごしていました。

2.忘れたころにまた耳が聴こえづらくなる(先月の話)

「これはもしや・・・」となりました。またです。人の声が聞き取りづらい。なんか話しているな、という感じはあるけれども、音が響いてしまって大きい声でも聞き取りづらい。右耳をふさいでピアノの低音を弾いてみるけども聞こえない。これまた慌てて病院にいきました。前に通っていた病院はちょうど休診日だったので、別の病院にいきました。以前も同じような症状があったこと説明し、前回と同様に聴力検査をしてもらったところ、やっぱり左耳の低音が聴こえていませんでした。

これは低音障害型感音難聴だね、と言われ、前回と同じような薬をもらい、また安静にする生活をしました。

3.世界が回るを体感した(耳が聴こえづらくなってから1週間後くらい)

また3日間くらい休めば治るだろうと思って寝て過ごしていましたが、2年前と少し違うな、と思うことが2つ。

1つは、耳鳴りがうるさすぎて夜寝つけが悪くなっていること。(布団に入ってから2~3時間は眠れない。夜明け前に目が覚めてそのまま眠れないときも。いままではいつでもどこでもすぐにたくさん寝られるのが特技でもあったのに)

もう1つは、薬をのんでもなかなかよくならず、むしろ耳鳴りがひどくなってること。「ゴーーーーー」という音がずっと耳の中で鳴ってました。

なかなか治らないなあという焦りもあったり、そろそろ仕事復帰しないと迷惑かけるなあという焦りもあったりして、とりあえずあんまり治ってないけど月曜日は頑張って仕事行こう、という気持ちで日曜は布団に入りましたが、これもまたなかなか寝付けない。

もやもやとしたまま、数時間後には眠りについて、明け方いつものように目を覚ましてトイレいこうとした瞬間、世界がぐるぐるぐると回りました。

いつも起きるときに軽いめまいはあるけど、「なんだ今日はひどいな」と思って、とりあえず壁伝いにトイレに向かうも、ぐるぐるとしている。そしてとにかく気持ち悪くなって、これはやばい、となり、ビニール袋を手に取って、周りにぶつかりながら布団になだれ込んで、また横になりました。

横になっても、まだぐるぐるとしている。気持ち悪い。映画の「ゼロ・グラビティ」でサンドラ・ブロックが宇宙に投げ出されたときのぐるぐるな感じでした。トラウマでしばらくあの映画は見れないなあ。あと宇宙飛行士の三半規管をとてつもなく尊敬しました。あんな状況は、絶対に吐く。

そんなこんなで、頭を動かしても気持ち悪いし、目を閉じても気持ち悪いし、とにかく辛い数時間の戦いがはじまりました。朝5時にぐるぐるがきてから5時間くらいたって、ようやく体を起こすことができました。

そのあとは病院に連絡して、症状を伝え、病院に来られる状況になったらきてほしい、厳しいようなら市販の酔い止めがあれば飲んでほしい、といったことを言われました。

家族に付き添ってもらって、家から徒歩3分くらいの病院に通院しました。なんだか上手く歩けませんでしたが歩いていけました。病院近いところにかえていてよかった…。

なんだか目を見られて「眼振があるね」と言われ、眼振ってなんだどうなってるんだと思いながら、酔い止めと吐き気止めと睡眠薬などもらって、また家に戻りました。

1週間は寝たきり状態で薬をのんで、ご飯は食べられるときに食べて、を繰り返して、とにかく休みました。このときの周りの助けは計り知れない。周りの人たちが優しすぎて人間っていいなありがとう、とひたすら思っていました。

4.ふたたび現れる世界のぐるぐる(初ぐるぐるから5日後)

こんだけ休んでればさすがに良くなるだろ、と思って休んでいましたがなかなか急には良くならず。(年取ったなあ)

さらに、めまいデーから5日後。また明け方にぐるぐるが到来しました。しかし今度はこちらに武器がある。処方してもらった酔い止めと吐き気止めをすぐさま飲んで、微動だにせずやり過ごす。前回は起き上がるのに数時間かかりましたが、今回は1時間ちょっとで軽快していきました。薬の力おそるべしでした。よかった。

まためまいがあったらすぐ病院にきて、と言われたので、動けるようになってからまた病院にいって、めまいがあったことを伝えて診察してもらいました。めまいが何回も繰り返したこと、めまいがあってから耳が少し聴こえるようになってたこと、などなどの症状を含め、「これはメニエール病だね」と言われました。徒歩3分の病院にいくのでやっとの状況だったので、これでは仕事は無理だね、と言われ、診断書を書いてもらい、会社にも事情を説明してひとまず3週間のお休みをすることになりました。

5.お休み生活

仕事を休んでいる申し訳なさと、周りの人に衣食住を助けてもらいすぎている申し訳なさがありました。が、みんな優しく。「こういうときはゆっくりしていいんだよ」とか「人生なんとかなるものだから大丈夫だよ」とか「今は休むのが仕事だから」とか、心に沁みる言葉をたくさんかけてもらって、甘えに甘えまっくて一生懸命休むことにしました。病院の先生も、看護師さんも、受付の人も、薬局の人もお優しかった…。

スマホを見たり活字を見ると気持ち悪くなり、ピアノを弾くにも音を聴くと気持ち悪くなり、散歩するにも気持ち悪くなりで、何もできない日々を2週間ほど過ごしました。唯一、お絵かきはできたので、ひたすら写生をしたりして気を紛らわして過ごしていました。

日によって動けるときもあれば、まったく起き上がれない日もあり、不健康ってこんなにつらいんだなと思いながら、もやもやと過ごしました。

3週間目から、ようやく調子もよくなってきて軽く散歩したり、買い物したり、ピアノを弾いたりできるようになってきました。それでも不思議な現象があって、「シ」の音を鳴らしながら左耳と右耳を交互にふさいで音を聴くと、かたっぽは「ド」の音に、かたっぽは「シ」の音に聴こえるという、音の大きさだけではなく音の高低差も変わって聴こえる謎症状がありました。あまりにそれが気持ち悪いときは、片方だけ耳栓して過ごしたりしていました。

6.社会復帰!

そして4週間目からようやく職場復帰し、今に至ります。薬はしばらく飲み続けて、仕事も無理しないようにして(今までも大して働いていなかったけども)、再発しないようにしています。が、電車通勤は座っていても疲れてしまうし、パソコンを見ているのは疲れるし、定時退社でも数時間残業したような疲労感。ちょっとでも頑張ろうとした日にはすぐダメになってしまって、耳はぼわんとするし、頭も痛いし、気持ち悪い。頑張りたいけど頑張れない。食欲はあるけどもご飯がたくさん食べらず体重は減る一方(もっと食べたいものを好きなだけ食べたい)。体の調子と気持ちがかみあわず、「自分は社会的価値のない人間なのでは?」「こんな調子ではクビになるのでは??」「こんなんではまた再発するのでは???」というモヤモヤが付きまといます。そんなモヤモヤを携えていると、また具合が悪くなる悪循環。悪循環を断ち切るのは、自分の考え方とか、生活を前向きに変える必要があるなと思いました。今回の件は、大げさだけども自分の人生を考えるきっかけになりました。

今回の件を経て思ったこと

・周りのひとの優しさと助けが計り知れなかったこと。常日頃から周りのひとに感謝したり、やさしくしたり、協力したり、助けになりたいと思いました。(感謝の気持ちを忘れてはイカン)

・健康第一。仕事はつらいけど、仕事できないのはもっとつらいと思いました。それでも仕事の無理はいけない(無理してた覚えもないけども)。家族にも「クビになってもいいじゃん~。他の仕事を探せばいいしなんとかなるでしょ」と言われて気持ちが楽になりました。そっか、今の仕事が人生の全てじゃないんだ、と思いました。幸い資格もいくつか持っているので、自分が心から楽しいと思える仕事探しをしてもいいのでは、と思うようになりました。(転職面倒くさいと逃げていた)

・運動大事。体力も筋肉も増えるし、どこかのマッチョ社長もすべては筋トレが解決すると言っていたし、面倒くさがらずに、運動するぞ。


早く健康マッチョになって、山登りしたいです。(写真は去年撮った夜明け前のダイヤモンドつくば)


おわり。






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