こんなふうに過ごす時間が戻ったよ

母の法事で上京した姉と、都内のホテルに2泊3日のお泊まりをしました。実家がなくなり、我が家も夫が在宅ワークしているし、まぁ、お互い気を使うだろうということで、品川近くのビジネスホテルをとって。

都内のホテルに泊まるなんて、会社勤めをしていた頃、遅くまで飲んで終電がなくなりホテルに泊まって以来くらいです(あはは…)。しかも姉となんてね。以前どこかの記事に書きましたが、決して仲が悪かったわけではありませんが、諸事情より、姉とはずっと疎遠でした。それが母が亡くなり、父が亡くなり、そんなこんなで今では3日に1度くらいLINEをするようになっています。

法事の前日、ホテルに荷物を預けてから、姉の希望もあり、小江戸と呼ばれる埼玉県川越へ。実家と同じ方面なので比較的馴染みがある場所。ずーっと昔に行ったことがある場所です。蔵造りの町並みや駄菓子屋さんなどが軒を連ねる菓子屋横丁(さつま芋のお菓子が豊富)、氷川神社や喜多院などをひと巡り。

平日だったけれど、全国旅行支援も始まったり、外国人観光客もちらほら見えたり、それなりに人は多く、元々人混みが苦手な私はちょっとクラクラしていましたが、なんかくだらない、どうでもいい話を姉としながら歩くひとときは、懐かしいような、新しい友だちを得たような高揚感もあったりして、楽しい時間でした。

メイン通りから一本奥へ入ったところにあるお蕎麦屋さんのお蕎麦がとてもおいしかった。帰りはデパ地下で夜ご飯を調達して、ホテルの部屋でゆっくりとご飯。そうそう、そのホテルは、浴室の湯船と洗い場が別というのが売りで、風呂好きの私にとってそれはもう、ベリーグッドなしつらえです! 普通ビジネスホテルは浴槽だけでカーテンがありますね。入る時はカーテンの外にお湯が出ないように気をつけなければいけないし、なんと言っても最後に湯船に浸かろうと思えば、湯船に入りながら湯をためなければなりません。あぁ、考えただけで悲しくなります(笑)。

翌日は昼から法事。
その後は姉と日本橋へ向かいました。
来年還暦を迎える私への贈り物をいくつか考えてくれていて、どうせなら一緒に見て私が気に入ったものを選んでくれたら、と言ってくれたので、お言葉に甘えて選ばせていただきましたー! 還暦を早々に祝われるのも、ちょっと微妙…でもあった(笑)けれど、うれしかったよ!

お昼は日本橋のコレド室町でパスタを食べ、雑貨店などをブラブラと。
姉がどういうものに興味があるかとか、へぇーそういうのが好きなのねとか密かに観察するのも楽しくて、お揃いの柄の、姉はファイスタオル、私はミニタオルを買ったりもしました。

夜はやっぱりホテルの部屋で食べようということになり、デパ地下でご飯とデザートのアップルパイを購入。このアップルパイが絶品! 鎌倉の「考太郎」というお店のもので、定番のアップルパイとシナモンのアップルパイを買ったのですが、本当に美味しく、お互いに元々アップルパイ好きという共通点も新たな発見。

最後の日は、チェックアウト後荷物をロッカーに預けて銀座に行ってみようということになりました。が、品川駅の膨大な数のコインロッカーが全て埋まっていて、銀座で預けようか、でも銀座もいっぱいかもしれないしどうしようか、、と言っていたら、駅に臨時の「お荷物預かり所」が設営されていたので、割高でしたが預かってもらいました。天気の良い日曜日だし、旅行支援の影響もあるのか「ガラガラ」を持っている人がたくさんいたので、まぁコロナ前の通常の景色が戻りつつあるんだなぁと実感しました。

銀座は特に目的はなかったのですが、姉が「銀座つぼやきいも」に行ってみたいということで、まずはそこへ。お昼前なのでおしながきにある「ちいさいの」を買ってその場で食べました。めっちゃくちゃ美味しかった! 甘くて、皮はパリパリで、中はしっとりで。持ち帰りもできるので、お客さんがひっきりなしに来ていました。

その後、私のリクエストで 伊東屋に行き、東銀座方面へぷらぷら歩いて(銀座歩行者天国を歩くのも何年ぶり?!)、最後のお昼は鰻でしめ、姉は15時過ぎの新幹線で帰って行きました。

もし父と母がこうして過ごしている私たちを見ていたら、きっとすごく安心してくれていると思います。ざっと20年は、互いの誕生日にメールしたり、母が入院したりすれば電話で話したりするくらいだったのでね。親が死んだ後、姉妹が疎遠になることを二人は私が思う以上に心配していたでしょうし(少なくとも私はそうなるとは思っていなかったですが)、何かがあれば、今度は姉妹が協力しなければなりませんから。

だから姉とこうして会って、時間を過ごし、「語り合う」というほどのことでもなく、なんでもない会話を続けることは、他でもない父と母に「こうして仲良くやっているよ」と伝えるためでもあるような気もしています。「ね、大丈夫だったでしょ」と。


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