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浮かれたり、沈んだり

いい状態が続く時がある。

いい仕事ができた時、行きたいと思うような本屋さんにたてづつけに出会った時、ピラティスに定期的に通えて体調の心配がない時。

ここ最近はそんな感じが多かった。

仕事でも、今年になって、私の「訳文が作る全体的な印象が好き」「リズムのいい訳文」と別々の方から言っていただく機会が続き、それはほんとうにほんとうにうれしいことで。

翻訳をする時は、リズムのいい文章になるように心がけている。

リズムの良さが、原文が伝えようとすることを、より明確に伝える後押しとなるように。少なくとも、リズムの悪さでそれを阻害しないように。

私は留学をしたこともないし、海外で生活したり、仕事したりしたこともない。英語は学校英語と、その後の仕事を通じてほんの少しビジネス英語に接したことと、あとは翻訳学校に通ったり、自分で本や雑誌を読むことを通じて勉強したくらいで、正直なところ、「仕事を通じて」より多くの英語に接し、翻訳を身につけてきた(いる)と言ってもいいくらい。

海外での生活や仕事の経験がないことを翻訳者としてマイナスだと思ったことはない。ただ、実際の生活を通じて言語を体験していないことが、いつも何処かで負い目のようになっているのは正直なところ。

でも、だからこそ(と言うのは変かもしれないけれど)、日本語にした時の文章のリズム、その文章から生まれる印象、のようなものを大事にしたいと思ってやってきた。だからこのように言っていただけるのは本当にうれしい。

行きたい本屋さんについても、少し前に書店「象の旅」について書きました。

その後も、大船にある「ポルべニールブックストア」や、白楽にある「はるや」など、通いたくなる本屋さんに続けて出会うことができた。それだけで自分が豊かになった気持ちになる。

ちなみに「はるや」の近くには「珈琲文明」という居心地のいい喫茶店も発見!

そんなこんなで少々浮かれていた5月。

そこへ、仕事がらみで「ん?」「んん?」「んんん?」と思うことが発生。立場によっていろいろあるでしょうから、、と何とか自分の中でおさめようとした。そのことを消化するのに数日かかって、また同じようなことが起きたらどう対応するかを真剣に考えたりもした。

時を同じくして、体調面も少しだけくずれた。

こういう時の頭の中を円グラフにしてみると、7割くらいはネガティブな考えが占めている。

でもまぁ、考えてみればそんなことの繰り返しで生活は進んでいく。

だから、うれしいこと、少々浮き立つようなことはもちろん、そのまま素直に受け止めます。それを受け止めない理由はありませんから。思う存分に受け止める。

でも、人生、思い通りにいかないことだってたくさんある。というか、その方が多いのかな。

そんな時こそ、あえてちょっと立ち止まって、今自分は何をすればいいのか、何に気持ちを向けるべきか、もっと大袈裟に言えば「人生から何を問われているのか」に気持ちを向けよう。

しばらく静かに息を潜めていると、時間が少し、解決を後押ししてくれることもありますね。

自分にとっていいこともそうでないことも、そんなこんなを受け止めてこそ、豊かに、前に、進める気もします。


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