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「宿題」ってなんだろう

お久しぶりです。ようやく、なにかを発信しようと思える余裕が出てきたはるのきです。デビューから半年、怒涛の平日と回復&授業準備に努める土日…そんな感じでした。今回は宿題について思うこと、今夏試した実践のことについて書いてみます。

4月のできごと

着任したての4月、「春休みの宿題のチェックをしてくれませんか?丸付けと、全部やってあるかの確認をしてください。」と5-6人分のプリント冊子を受け取りました。

よし、丸付けするぞ!と意気込み、いざプリント冊子を開いてびっくり。

A3両面刷りで40枚分の、「みん日練習帳」のコピー。A4片面換算すると何枚分…!?(約20人くらいの宿題を複数教員で手分けしての作業でした。決して新人いびりではなかったと思っています😅)

先生方からは宿題について「出さないと勉強しないから」「出してもやらないけどね」なんて話も。

彼ら(学習者)にとって前向きに取り組めるものだっただろうか、彼らの力になったのだろうか、「作業」になってしまったのではないか、問題集をコピーして渡すだけなら、「教員」の価値は、彼らが学校に来る価値は、、、

そんなことを考えながら、丸付けをしました。

5月の失敗

そして5月、ゴールデンウィーク(と緊急事態宣言)がやってきました。

自分が担当するクラスでは、問題集コピーをただ配るだけの宿題は出したくない。

4月の一件でこの気持ちが大きくなってしまった私は、ワーカホリック気味になりながらも完全手製プリント(連休日数分)を作成。

問題もいろいろ工夫して作ったつもりでしたが、提出日になってみると、一部のまじめな生徒を除いて大半が

・提出しない(やってないor紛失)

・友達のを丸写し

・記入漏れ大量

のどれかに当てはまる。悲しかったです。

7月、「させる」宿題から「する」宿題へ

「夏休みはどうしよう。」悩みながら過ごしていたら、いつか目にした小学校教員の方の宿題実践ツイートを思い出しました。「漢字の宿題はやり方を自分で選ばせる」という実践でした。(その方の投稿探し出せませんでした…)

問答無用で「させられる」からしたくなくなる←たしかに!

選択の自由がある、自分で選ぶことで、「する」宿題になる←なるほど!


影響されやすい私は即座に「これだ!」と飛びつきました。

自分なりにアレンジして、今夏出した宿題は、漢字・文法・作文の各カテゴリから最低1種類ずつコースを選んで取り組むスタイルに▽

【漢字】書いて覚えるコース(自分で選んだ漢字を5回ずつ練習)/文で覚えるコース(自分で選んだ漢字で短作文)/ドリルで覚えるコース(教材コピー)
【文法】レベル★/レベル★★/チャレンジ(レベル★★★)※夏休み前に教科書で学習した文型を、別の文型練習の教材からピックアップ、読解教材から数問、これらを合わせたプリント冊子(1日1ページ)をレベル別に作成。
【作文】日記コース(1日1行)/読書感想文(400~500字)/書写(歌詞、本の一部、教科書の本文などを一言一句間違いなく日本語で書き写す)

どのカテゴリでも、意欲低い層には「これくらいならできそう」と思えるものから、意欲高い層がやりがいを感じられるようなものを準備しよう、という意識のもとに設定しました。(一人ひとりが3種類選ぶので、「全員同じ」宿題にはならない、だから丸写しも防げるのでは、という目論見も。)

説明用サンプルを作って、アンケートを取って、印刷して、セットして…という準備も、実際に彼らが自分の宿題を選ぶまでの説明も大変でしたが、提出率や回答率はGWと比べると格段によかったです。(100均のカラフルな書類とじで一人ひとり綴じたり、手渡す際に一人ひとり再度やり方を確認したり、「自分専用の宿題だ」という意識づけもしました!)

(もちろん、この方法だからうまくいったと言うことでもないと思います。そのときのクラス・学生の状態などさまざまな要因が考えられます。)

9月と、これから。

そんなこんなで夏休みが明け、秋休み目前の今週、生徒からこんな声が。

嬉しかったですが、秋休みの宿題は実はすでに心に決めたものがあるのです。休みは1週間ほどだし、なんとなく、一度使ったネタをすぐに繰り返すのは嫌という気持ちもあるので、同じものにはしません。宿題に限らず、自分のやっていることが果たして日本語の習得に有効なのか、今年うまくいった方法は今年限りかもしれない…など、悩みは尽きませんが、悩みながらもがきながらでも、よりよい宿題、よりよい授業づくりに邁進していきます!

みなさまの宿題の実践「こんなのやりました!」もぜひコメントにて教えてください♪

最近秋の足音が聞こえてきて、朝晩冷える日も多くなってきましたが、健康に気を付けて過ごしていきましょう。お読みくださりありがとうございました🌸



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