こうして帰ってきた

入り口で見かけたあの人は
よく笑い歌う素敵な人でした
すれ違う肩は振り向きもせず
影だけ横目で焼き付けた

迷わずここから走り出すこと
そっと立ち止まり 数えること
いつまでも変わらない空の青さ
一体なにが正しいの

さよならをしたはずの
あの森にダメだまた迷い込む
まっさらな私には
戻れない 耳を塞いでも

昨日を悔やんだり
明日に怯えて泣くより
ずっと意味のあること

あなたの声に耳を澄ませて
さわれない距離埋めるように見てた

さよならをしたはずの
あの森にダメだまた迷い込む
くたびれたその腕に
何もないと嘆くなら
めいっぱい私にくれればいい

火をつけて逃げ出した
あの場所にこうして帰ってきた
まっさらな私には
戻れない わかってた

あきらめたの
抱えてく
傷つけた痕も
戻らない人も