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修士課程を修了してポケットマルシェに入社しました🌸

先日、東京大学大学院農学生命科学研究科の修士課程を修了しました!

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進路が決めきれなくてとりあえず入ったような感じではあったけど、結果的には大学院行ってほんとよかった。学部のときにあちこち行って見たもの、知ったことを、学問的に深めていけた2年間だったかなと思う。

大学・大学院の振り返りと、これからのことを書きます。

農から暮らしをいいものにしたい|大学

途上国の貧困問題に興味があって大学に入って、食と農って大事だしすてきだなと思って農学部に進学して、途上国の生産よりも先進国の消費に問題がありそうだと思って自分の暮らしに目が向いて、農から暮らしをいいものにしたいと思ったところまでが学部の4年間。大きな方向性は見えたけど、具体的にどうしていいのか、どうしたいのかがわからなかった。

だから大学院では、①農業や社会の現状・課題を具体的に把握すること、②理想を現実的に描くこと、③現状から理想へ向かう手段を考えること、が目標だった。そのうえで自分の振る舞いを決められたらなーと。(そんな目標を立てていたことすらもはや忘れていて、2年前に書いたノートで思い出した笑)

生命を大事にする農の世界|大学院

この2年間で自分的に大きかったのは、食と農のもやもやゼミの活動、ポケットマルシェ(ポケマル)と代表の高橋博之さんとの出会い、玉野井芳郎先生との出会い、の3つかな。

食と農のもやもやゼミは、2020年6月から友人らとはじめた勉強会。有機、漁業、市場流通、JA、タネとかいろんなテーマでやってきて、この間22回目だった。もやもやから出発して調べてまとめて発表してみんなで議論するっていうのを繰り返したおかげで、だいぶいろんなことを知れたし考えるようになった。

でも知れば知るほど暗い気持ちになることも多くて、特に気候変動はそうで。将来のこと考えてたけど、そもそもその将来に地球は人間が生きられるような状態なんだろうかって思ったら、考えることすら虚しくなって、なんで生きてるのかもよくわかんなくなってた。

そんな時に出会ったのがポケマルの博之さんだった。博之さんと、博之さんを通して出会った今を「生きる」たくさんの人に、元気や勇気をもらって、ちゃんと前を向けるようになった。「予測される未来と自分の意思との間に開きがあるなら、それを埋めようと力を尽くすことが、人間が生きることの意味なんだと俺は思う」という博之さんの言葉は、いつも心の支えになっている。どうにかしようと尽くし、それでもどうにもならない部分は受け入れて、そんな状況でもしあわせに生きることを考えたいなと思えるようになった。

同じくらいの時期に玉野井先生とも出会った。たまたまシラバスで見つけて受けてみた授業が、玉野井先生の原典を読みながらディスカッションするゼミだった。私は、現代社会のいろんな問題はつながっているし、それをもたらしている何か大きな構造があるはずだとずっと思っていたんだけど、この授業を通してその構造がなんなのかがやっとわかった。

それは端的に言えば、人間と自然という生きているものまでもが商品化してしまった世界だった。だからこそ向かうべきは、商品になってしまった「生命」をもう一度かけがえのない生命として大事にする世界で、それはつまり農の世界だった。農から暮らしをいいものにしていけそうだとなんとなく感じていたことを、学問的にもちゃんと理解できたのはうれしかった。

これをなんとか言葉にして伝えようとしたのが修論で、玉野井先生の理論を基に現代社会を捉えてと向かうべき社会を述べたうえで、実践している人の取り組みについて事例研究をした。詳しい話は前のnoteに譲るけど、大学・大学院の6年間を通して考えてきたことと、これから自分が向かいたいところをまとめられたのは、すごくうれしかった。お世話になった人や一般の人に発表させてもらって議論できたこと、今もその最中なのもうれしい。

時間があればもっとできることはあったかもしれないけど、個人的にはとっても満足してる。でも、またいつか大学に戻ってきて、今度は人類学とか社会学を学んでみたい気もしている。そのときは、玉野井先生の理論を基にではなくて、事例から理論をさらに発展させるような形で研究してみたいな。

都市と地方をかきまぜるポケマル|これから

4月からはさっき書いたポケットマルシェで働く。ポケマルは「都市と地方をかきまぜる」ということを掲げていて、それは私の言葉で言えば、商品になってしまった「生命」をもう一度かけがえのない生命として大事にする農山漁村の世界をより多くの人に知ってもらうこと、そして「生きる」を自分ごとにするということ。そうすることで現代社会が抱えるいろんな問題が解決されて、よりよい世界に向かっていけるはずだと思っている。

ポケマルでは2020年12月からPR部でインターンさせてもらっていたけど、4月からは企画推進部という部署で、自治体や企業と連携していろんな企画をやっていく。いろんな案件・施策が同時並行で走っててすごい目まぐるしい日々になりそうだけど、たくさん学んで考えて、自分の役割も見つけつつ、ちゃんと前に進んでいきたい。

自分の暮らしも、自分が良いと感じる方へ少しずつ向かっていきたい。先月埼玉にお引越しして、マイファームで畑を借りた。オフィスまではちょっと遠いけど、空が広いし緑もたくさんあって、直売所とかも近くにある。

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社会が、経済が、といろいろ書いてきたけど、何事もまずは自分からだと思うから、できることから努力したいし、自分が心地良いと思うことを大事にしていきたい。

19年間の学生生活、たくさんの方にお世話になり、本当にありがとうございました!これからもみなさんどうぞよろしくです!

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