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地方について考える

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10代のためのテクノロジーの居場所「まぜテクネ」プレオープン中

わたしは、テクノロジーの居場所「まぜテクネ」を運営しています。 2月から3月にかけてはプレオープンということで、毎週土曜日10:00-17:00に10代が自由に来館し、デジタルイラストやVtuber制作、3D制作などのテクノロジー創作活動を楽しんでいます。 今日は、そんなプレオープン中のまぜテクネの様子をご紹介します。実際にまぜテクネに来館した気分で楽しんでいただければと思います。 開館前ここが、まぜテクネのある場所。福井県あわら市の新郷小学校です。長閑な田園風景の中に

テクノロジーと、人、社会が混ざり合う場所

テクノロジーは、それだけでは完結しない。 テクノロジーは、媒体だ。 テクノロジーを通して人が混ざり合ったり、地域や社会と混ざり合ったりする場所があれば、そこから大切な何かが生まれるのではないだろうか。 10代のためのテクノロジーの居場所わたしは、テクノロジーで自由に創造することできる、10代のための居場所を開設するために準備を重ねている。場所は、福井県あわら市の田園風景に佇む「新郷小学校」。5年前、少子化のために休校となった学校だ。(居場所の開設に至った経緯についてはこち

テクノロジーの教育格差を、どう埋めるか。

テクノロジー格差が生まれる理由子どもがテクノロジーを習得する機会に、格差があってはならない。 こんなことを言うと、「確かにその通りだ」とおそらく誰もが同意する一方で、耳障りの良い理想を語っているようにも思われるだろう。 実際、過疎地域に住む子どもや、学校に行かない子ども、家庭環境に恵まれない子どもにとって、そういった機会を得ることは難しいのが現状だ。 何かしらのハンディキャップ(この言葉はあまり使いたくないが、事実としてそれに近いもの)をもっている子どもたちにこそ、「テ

自然教育が、地方創生に繋がるかもしれない。

自然に親しむ教育について、少し考えてみたい。私は学生時代に、子どもたちが身近な自然に触れ合う教育について研究をしてきた。そのことについて振り返りつつ、自然に親しむ教育が地方創生に繋がる可能性について考察していきたい。 幼少期の経験が、一生記憶に残る自然との想い出というのは、不思議と人の心に残るものだ。特に、幼少期から小学校低学年のうちに、自然と親しむ体験をさせておくことで、それが原体験となり、身近な自然に対する興味・関心の育成につながる可能性があるのだという(「理科学習の基

遠隔教育が、地方のマインドセットを変えるかもしれないと思う。

地方と都会では、教育格差が存在する。これは、現代の日本にとっても、正直否定できない。義務教育までは、地方は優れている。学級数が少なくてのびのびできて、先生たちも熱心である場合が多い(私の県はとても田舎で、教員採用試験倍率が全国トップクラス)。しかし、高校以上になると、地方の教育レベルは大きく下がると思う。これは、自分が肌で感じてきたことだった。大学にもなれば、そもそも志望する学部が存在しないという事態に陥る。私の県には、工学部・医学部・教育学部くらいしかなかった。しかし、現在