読書感想〜いい子のあくび〜

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『いい子のあくび』
高瀬隼子

私は高瀬隼子さんの作品が好き
誰にでもあるであろう、悪意や裏の部分を誇張はしているけど言語化してくれて晒してくれるのが凄く良い

今作もそう
歩きスマホしてる奴のために、なぜ私が避けなければならないのか
結婚式って、お祝いの気持ちとは別に滑稽に見えて気持ち悪い
めちゃくちゃ分かる。共感でしかない。
しかも主人公は至って普通の女性たち。
どちらかと言えば真っ当で良い子だった人。
彼女たちが感じる違和感は、内容こそ違っても多分誰もが頭をよぎる微かな不快の積み重ね。
負の感情を抱くことを裏の自分とするならば、いつしか表と裏の境目が分からなくなる。
表の自分も猫を被った偽りの自分だから。

日常の当たり前や風習に感じる違和感に気付き題材にしている、ある意味小説らしい小説だと思います。

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