銀行員の仕事   (番外編)_0_3_支店長のタイプ

支店長のタイプは

①自分が先頭に立って皆を引っ張る
②休まず、遅れず、働かず

の2つに分けられる。銀行は減点方式の人事考課なので
②のタイプの支店長が存在する。

②のタイプは、融資係、本部、出身で、年功序列の結果、支店長の椅子が回って来た人。基本的に支店長室に引き込もったままだ。

①のタイプは営業畑出身で、自ら支店長の椅子を勝ち取った人。支店が混雑する月末などは、自ら窓口に座る。積極的に営業係と同行訪問して、案件を獲得する等、熱血漢が多い。

田中が使えた支店長は、約10人。
不思議と①と②のタイプが、交互であった。

田中は、①のタイプの支店長と、相性が良かった。営業係が必死で獲得してきた融資案件を、否決する事は無い。

②のタイプの支店長は、保身が全てであり、案件の否決は日常茶飯事だ。

田中は、
②のタイプの支店長が上司となった時に、融資案件を必ず決裁させる方法として、信用保証協会付融資を行った。信用保証協会付融資は、リスクゼロの為、否決する理由がない。

※信用保証協会とは
 公的機関であり、銀行が事業者に融資を行う際、その融資を銀行に対して保証してくれる。
 万が一、その融資がコゲついた場合、信用保証協会が代位弁済してくれる為、銀行から見れば、リスクゼロの融資となる。
(当時は100%保証であった)

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