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Kiwi Prideのセラピードッグトレーニングの資料公開!

こんにちは!
今回は題名通りの、ハリーがNZにいた時に受けていた、犬舎のセラピードッグトレーニングの資料を公開します。


Kiwi PrideのHPでは、犬舎がセラピートレーニングに取り組むことについてのビジョンや、セラピードッグがどのような効果を持っているかなども書かれているので、すごく奥が深いんだなーと思いつつ、Google翻訳だと理解が追いつかない。。
より詳しい情報は下記のリンクよりどうぞ!


こんな投稿もありました。

(KiwiPride FBより抜粋)
〝Our therapy puppy's can support a child or adult with any disability.They can provide companionship,love and support as well as reducing anxiety issues, and increasing confidence.〟
(私たちのセラピードッグは、障害のある子供や大人をサポートすることができます。彼らは、不安の問題を減らし、自信を高めるだけでなく、交流、愛、サポートを提供することができます。)

そんな背景がありつつですが、飼い主向けのトレーニングガイドの公開です。


ハリートレーニングガイド

(LPさんインスタより抜粋)
〝ハリー君の訓練レポートが犬舎から送られて来ました。
全文英語、しかも長文、、、かいつまんでいいますと、、、すごく沢山のトレーニングをして来たと言う事です!!! ↑アバウトすぎますか?😅
まずはセラピー犬としての気質を査定した後、生後2か月から社会性を付ける訓練に始まり、各種のコマンドの服従訓練などを、専属トレーナーの家で生活しながら受けてきました。〟

Kiwi Prideからトレーニング内容を明記したPDFの資料を、輸入代行してくださったLabradoodle Pradiceさんが和訳してくれて、それが私達飼い主への「トレーニングの引継ぎ」ということになりました。
(ハリーが受けていたのは、2018年なので、今とは内容も変わっていると思います。)

トレーニングの詳細などは、輸入のため、直接犬舎のトレーナーさんに聞けるチャンスはなく、資料のみが知る全てなので、そこはちょっと輸入の難点かなと思いました。
(例えば、飼い主側が知っておくべき細かいレクチャーなどが無かった、資料だけでは分からない、ハンドサインや、クリッカートレーニングについても犬舎側の資料には記載されていなかった、というところにおいて)

あと、書いてあるのに出来ない・・・というものもありました。これはまた次回に書きたいと思います。


では、下記から、そのPDFの内容になります!
どうぞ〜!(かなり長いです...)

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Kiwi Pride セラピーパピー オーナートレーニングガイド

ハリーは、犬舎からトレーナーさん一家(夫妻、長男、長女、猫4頭、うさぎ2羽、鶏)の家に環境を移して、妹のジュノーと一緒に、生後3ヶ月から2ヶ月間かけてプログレッシブ強化トレーニングを受けました。

プログレッシブ強化トレーニング
エミリー・ラーレム考案の、動物に一切身体的および心理的な脅しや罰などを用いないトレーニング法。
DOGMANTICS
幼いハリー。妹のジュノーちゃんと一緒に

トレーニング

● クレートトレーニング(就寝時や来客中など)
● 屋内、屋外に関わらず、誰もいない時は自分の犬用ベッドにいる
● トイレトレーニング(キューでトイレをする)
 (Busy – おしっこ Big Busy – うんち)
● ご飯の際、sit、waitができる
● ‘Harry come’ で、ハンドラーの元に来る
● カラー、ハーネスの着用
● ヒールポジションで歩ける。もし引っ張るようなことがあれば、’Steady’で、ハンドラーを振り返りペースを合わせられる
指示の通りの反応をしてくれたら、おやつをあげて「いい行動を強化」してください)
● ‘sit’とハンドシグナルで座る
● ’Down’とハンドシグナルで伏せる
● ‘Leave’は、あらゆる場面で使える
刺激や対象物に興味を示す時にその行動をやめる(ゴミを拾う、猫を追いかける、食卓の上の食べ物を取ろうとするなど)
● ハリーは稀に飛びつくことがあります。
人が近づいてきて、飛びつく様子を見せたら、お座りさせる。飛びつきを止めないときは、一歩下がってもらい、お座りしたら撫でてもらう。
お座り→おやつや撫でてもらうこと。飛びつき→なにも得られない。
どうしたら自分の欲しいもの(事)が手に入るかをハリーに考えさせる。
● 他の子犬や成犬とは十分触れ合っているが、ときどき嬉しすぎて吠える
● 生活音には慣れているが、(掃除機、食洗機、洗濯機、ドライヤーなど)
最初に生活音を聞かせる時は、離れた部屋から慣れさせ、吠えなければおやつをあげてください。「いい行動の強化」
● 猫には慣れているが、猫のマイペースな行動を十分理解できていない
● 車には慣れている
● 甘噛みなどはしないようにしている
● ハリーは体のどの部分も撫でてもらうのが好き。爪や耳の手入れ、ブラッシング、ドライヤーなどおとなしくできる。目の周辺を拭く事も問題ない。
● お散歩は、午前、午後、日没後、どの時間帯でも経験があり、どんな天候でも問題ない
● ハリーは毎週、海辺のお散歩を楽しんでいる。また幼稚園、病院、動物病院、ショッピングモールにも行った事がある。幼稚園では、子供達の大きな声、走り回る雰囲気、ピアノなどに慣れてる。


キュー(コマンド)

Sit: 座る
Wait: 待つ
OK: 指示をリリースするとき
Steady: お散歩でペースを落とす
Down: 伏せる
Off: ソファから降りるなど
Cross: 道を渡る
Come: 呼び戻し
必ず、ハリーと名前を最初に呼ぶことで、確実に注意を引くようにする。なかなか来なくても絶対に叱らない。どんなときでも指示に従ったら褒める。
Busy Busy: おしっこ
Big Busy: うんち
Quiet: 静かにして欲しいとき。「しーっ」でもきく事がある
Leave: 猫にかまわない、テーブルに置いてあるものに触らないなど
Fetch: ハリーはレトリーブにあまり興味がない
Roll over: 寝返り。今もおやつを使って練習中
Into bed: 就寝時にベッドかクレートに入る。先におやつを入れてもよい。


社会化

ハリーは、一般生活において、いろんな環境や状況に慣れていて、堂々としている。

● 階段、隙間のある階段(最初は躊躇するがハンドラーと信頼関係があれば問題ない)
● ガラスのドア、自動ドア、スライドドア
● どんな種類の地面でも問題ない(アスファルト、未舗装など)
● カフェ
● 交通量の多い場所も問題なし
● ペットショップ
● 騒音(サイレンなど)
● 子供、 人(大好き)
● その他(問題ないが、ベビーカー、バイク、車椅子、スクーターなど)
● 学校(騒音、顔を触られる、大きなピアノの音など問題なし)
● 公園(オフリードで楽しんでいる間もハンドラーのことは見ている)
● 海辺(波打際を走るのが好きだが、深いところにはいかない)
● 川 (そばを歩くのが好きだが、まだ水に入った事がない)
● 犬・ペット(上手に遊べる)
● 車(問題ない)
● 住宅地(問題ない。猫の排泄物を食べる。匂いのあるものが好き)

学校で遊びを無視することを学んでいるハリー。
我が子?ながら、こんなパピーちゃんで偉いと感心!


こちらは、音量出してもらえると分かりやすいのですが、
例えばお子さんがパニックを起こした場合も大人しくしていられるように、という想定のトレーニングだそうです。


クレートトレーニング

ハリーはクレートトレーニングされています。そのため粗相することなく朝まで寝れます。

クレートは、子犬にとって安全で、安心して寝たり、休んだり、お留守番できる場所でなくてはなりません。

犬は自分の寝る場所を汚すのが嫌いなので、クレートを使ってトイレトレーニングをするのが有効です。朝、起きるタイミングで、`Busy Busy`とトイレをして欲しい場所に連れて行く。
水をたくさん飲んだ後、ごはんの後は、長時間クレートに入れないようにしてください。

子犬がクレートに入ったら、昼夜を問わず褒めておやつをあげる。
クレートを悪いことをしたときの罰に使わない。日中はドアを開けっ放しにしておく。

ハリーがクレートにいるとき、側を通ってもハリーが鳴くことはない。

ハリーは床に寝転ぶのが好き。たまにソファーで一緒に寝転ぶこともあるが、最終的には床に寝転がっていることの方が多い。


呼び戻し

かがんで腕を両手に広げ(必要なら手をたたいて)高く楽しそうな声で"Harry Come!"と呼び、ハリーがあなたの方に向かい始めたら誉め続ける。
子犬の月齢によっては、すぐに来ない場合もあるが、そんな時は反対方向を向いて走り出してみると、楽しくなって追いかけてくる。犬が追いつく前に、犬に向かい合い褒める。

"Come"がいつでも楽しい事だと印象付けるのを忘れないで。戻ってきたことを誉めておやつをあげる。
言うことを聞かなくても決して叱らない。もしハリーが他の対象物に気を取られていそうな時は、呼び続けず、ハリーに近づき対象物から気を逸させるようにする。来ないのに呼び続けると、その言葉を聞き流すようになる。

遊びの時間の終わりに呼び戻さないこと。遊んでいる最中にも、呼び戻し、リードをつなぎ、また遊ばせるというのを繰り返さなければ、「呼び戻し=遊びの時間の終了」と思い込んでしまう。


噛み

ハリーは6ヶ月で永久歯に生え変わっていますが、退屈になると家具やコンセントなどを噛んでしまうのを防ぐため、コング、鹿の角や、噛み応えのあるおもちゃをたくさん与えています。

犬は、母犬や同胞犬を通して噛む強さを学習しますが、強弱に関係なく、あなたの指や手を噛ませて遊ぶような事は絶対しないように。


ハリーについて

ハリーはとても温厚で、落ち着きもあり、大人しい子犬です。トレーニングにもとても楽しく素直に取り組みました。月齢の割りにとても大人しく、どんな環境や状況にも慣れることができます。

ハリーは、遊ぶのが好きですが、とても穏やかで、撫でてもらうのも好きです。人はもちろん大好きですし、子犬にもとても優しく接します。

トイレットペーパーが大好きで、毎日トイレットペーパーをチェックしに行きます。手の届くところに置いておくと、引っ張って家中走り回るので、見ているのはかわいいですが、無駄にしたくなかったらドアを閉めてください。

トイレットペーパーをチェックするハリー。可愛すぎる。

ハリーはかなり多くの犬たち(成犬、子犬)と関わり、公園、パピースクールや家で、いろんな遊びをしてきました。群の中でも問題なく順応でき、まだ嫌な(怖い)経験をしたことがありません。
また、多くの人たちとも触れ合ってきました。近づいてくる人たちに大変興味を持ち、そんなときはsit、waitを使ってください。

ハリーはレトリーブに興味がありません。2、3回ボールを追いかけたり、ぬいぐるみを口に加えて走り回る事はあっても、レトリーブを楽しむ気質はないようです。

ハリーは見慣れない対象物、近所の犬の鳴き声に吠える事が時々あります。吠える事は犬のコミュニケーションなので、止めさせるのに大変なこともありますが、Quietや、「しーっ」で気を逸らす事ができます。

トイレットペーパーの芯や木の枝を噛むのが好きです。空のペットボトルにおやつを入れると、中身が出てくるのを期待して、それを転がして遊びます。
お散歩が大好きなので、退屈から家でいたずらをしたり、お散歩で好ましくない行動を防ぐために、なるべく毎日お散歩に行ってください。

ハリーは優しく、かわいく、大人しく、わたし(トレーナーさん)の心を奪った夢のような子犬です、今後も素晴らしいセラピードッグに成長していくことでしょう。

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以上です


まとめ

一部省略したのですが、このようなレポートでした!
呼び戻しなどは、これからお迎えされる方の参考になるかもしれません。

ポイントは、「ダメ」を教えるのではなく、「望ましい行動」を教えて、褒める(言葉だけではなくおやつをあげる)、決して叱らない!というところでしょうか。レポートの中でもたびたび触れられていましたね。

Noと教える、我慢を教える、上下関係を教える...というのは、人が都合よく犬の行動の抑制をしているだけで、「人(指示)に従わない」と、犬の責任にしてしまう傾向があります。
犬の責任にすると、人が自分の行動を見直したり変えたりせずに、犬に対してより強靭な態度になったり、語調を強めたり、何かを奪ったり、させなかったり、はたまた何か(嫌なものや刺激)を与えたり、なんてことになります。
それが「必要なしつけ」なんて言われたりするところもありますが、犬にストレスを与えているということに気付けると全然変わりますね。
して欲しくない行動があれば、まずはそれをしにくい環境に整えて、そして代わりにして欲しい行動を正の強化で(報酬ベースの)トレーニングをする事が必要です。


トレーナーさんのJoさんのインスタから見れる、ハリーのパピーの様子もとてもかわいかったです(親バカ)

お読みいただきありがとうございます!


このトレーニング内容は資料として、じゃあ実際、うちに来た時どうだったのか、何がうまくできなかったのかについてなどを、次回は書きたいと思います。

お迎え後に再トレーニングやメンテナンスしたこと




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